SIGMABLADE

NECは、ブレードサーバ市場のさらなる拡大に向け、ブレードシステム「SIGMABLADE(シグマブレード)」を強化した。今回の強化ポイントは、「大規模システム向けの省電力性向上」と、「中小規模システム向けの導入しやすさと使いやすさの向上」、「大幅な価格改定の実施」の3つとなる。

昨今、分散したシステムのサーバ統合によるTCO削減や内部統制強化を目的として、ブレードサーバ市場は急速に拡大しているが、大規模システムにおいては省電力化が、中小規模システムにおいては使いやすさや低価格などへの対応が大きな課題となっている。NECでは、今回の強化を通じてこうした課題を解決すると説明する。

大規模システム向けでは、高さ10Uに最大16サーバを搭載できるブレード収納ユニット「SIGMABLADE-H」において、業界最高水準である変換効率90%超の高効率電源を採用した。これにより、電源内の交流から直流への変換効率を大幅に向上し、電力損失を最小化する。また、負荷最適制御ファンユニットを採用し、サーバ負荷に応じてファンの回転数をきめ細かくコントロールする。

さらに、ブレード収納ユニットに内蔵されたマネージメントモジュール「EMカード」の強化により、複数のブレード収納ユニット間における消費電力の最適な配分が可能となるなど、電力制御機能を大幅に強化した。これらにより、従来比約20%の省電力化を実現する。

中小規模システム向けでは、ブレードシステムにおける仮想環境と物理環境を一元的に管理できるソフトウェア「SigmaSystemCenter」において、中小規模システム向けに最適なエントリー製品「SigmaSystemCenter Basic Edition」を発売した。40万円という低価格でサーバ8台からのスモールスタートを可能とし、アップグレードオプションによる段階的なサーバ統合にも対応する。

また、ギガビット・イーサネットスイッチ(L2)において、LANスイッチ簡単操作モード「スマートパネルモード」を搭載し、GUI上での直感的かつ簡単なネットーワーク設定を実現した。

ブレードサーバ本体およびオプションについては、7月24日より最大54%の価格改定を実施。これにより、同社の1Uラックシステムとほぼ同等の価格を実現することになる。新製品における最小構成の希望小売価格は以下の通り。

  • 大規模向けブレード収納ユニット「SIGMABLADE-H」:40万円より
  • LANスイッチ「GbEインテリジェントスイッチ(L2)」:19万2千円より
  • 統合管理ソフトウェア「SigmaSystemCenter Basic Edition」:40万円より