NECは、1日から全社規模で「在宅勤務」を導入すると発表した。同社では、2006年7月から前月まで、企業ソリューションビジネスユニット社員約2000名を対象に、在宅勤務を取り入れた「テレワーク」のトライアルを実施してきた。

その結果、トライアル実施者の74%、実施者の上司の48%が「(オフィス勤務時と比べて) 生産性があがる」と回答。また、実施者の87%が「(オフィス勤務時と比べて)集中できる時間が増えた」と回答した。そして、その他の効果として「通勤ストレスが減った」(実施者の70%)、「家族と過ごす時間が増えた」(実施者の43%)、「育児・介護の時間が増えた」(実施者の21%)などがあがっている。

NECでは、リモートアクセスやシンクライアントシステムを活用し、情報セキュリティに配慮しつつ、自宅でもオフィスと同じように業務を行うことが可能となってきたことに伴い、「在宅勤務」を全社に拡大していくことにしたという。

対象者は管理職や主任など事前に上司の承認を受けた者で、個人情報や顧客情報などの機密事項を扱う業務を除く。また、利用は週1回を原則としている。

在宅勤務の実施にあたっては、リモートアクセスを利用して社内の情報へアクセスし、情報の持出しや自宅プリンタでの印刷が行えないシンクライアントシステムを利用することにより、セキュリティを確保。内線電話、Web会議・Webカメラなどのコミュニケーションツールを活用し、自宅でもオフィス勤務時と同様の協働環境を実現している。

NECでは、「在宅勤務は時間の有効活用による生産性の向上や、育児・介護や障がいなど、各自の多様な事情にあわせた“人にやさしい”働き方であり、同時に、通勤のための交通機関利用の削減やシンクライアントシステム利用による消費電力やCO2の削減など“地球にやさしい”働き方を実現するもの」としている。