Webアプリケーション開発に欠かせないFirefoxエクステンションにFirebugがある。そしてFirebugをベースにして開発された重要なWebページのパフォーマンス計測ツールにYSlowがある。12日現在の最新版はYSlow 0.9.5b1だ。手軽に導入できるうえにかなり効果的に分析ができるところに特徴がある。

YSlowの分析基準となっているのはYahoo! Exceptional Performanceチームによって解析された評価基準だ。同チームは順次解析を続け、2008年3月には既存のルールに新たに20のルールを追加した。新しいルールを追加した全34ルールはExceptional Performance : Best Practices for Speeding Up Your Web Siteにまとめられている。YSlowにも順次これら基準を利用するように開発が続けられている。

YSlowは効果的な分析ツールだが、その効果に大きな差がある。きわめて効果的に効く最適化もあれば、作業負担のわりにはあまりパフォーマンスがあがらないものもある。有償サービスが必要になるためいつまでたっても評価値が低いものもある。

そこでRobert Nyman氏が9日(デンマーク時間)に公開したImprove your web site performance - tips & tricks to get a good YSlow ratingを紹介したい。同ドキュメントではYSlowの評価基準をValue 2, 3, 4, 5, 10, 11の6段階にわけ、特に効果のある方法については設定方法を説明している。YSlowを使っている場合には一読しておきたいドキュメントだ。

同氏は同ドキュメントでGzip圧縮を有効にする方法、ETagsを設定する方法、期限ヘッダを追加する方法がもっとも効果的であるとし、ついでJavaScriptの最適化、CSSを上部に配置する方法、CDNを使う方法、リダイレクトを避ける方法が効果的であると説明している。