GNUプロジェクトは14日 (米国時間)、コマンドラインのアーカイバ「GNU tar 1.20」をリリースした。GNU GPLv3が適用されるソースコードは、UNIX系OSなどPOSIX互換のシステムでコンパイル可能。
今回のリリースでは、新しいオプションとして「--auto-compress」 (省略形:-a) を追加。--create (省略形:-c) オプションと併用することで、引数に与えたファイルの拡張子から圧縮アルゴリズムを推定できるようになった。同じく新設された「--lzma」オプションは、7-Zipなどに採用されているLempel-Ziv-Markov chain-Algorithm (LZMA) アルゴリズムに対応する。ほかにも、ハードリンクが張られたファイルを実ファイルそのものとして格納する「--hard-dereference」など、計5種のオプションが追加されている。
tarは、多数のファイルを書庫化するためのコマンド。名称がTape ARchive formatに由来するとおり、当初はテープドライブの内容をバックアップ / 復元する目的で使用されていたが、GNUプロジェクトではcompressやgzip、bzip2などの圧縮プログラムにフィルタする拡張を実施 (GNU tar)。以来、Linuxをはじめとする多くのUNIX系OSに採用されてきた経緯がある。