日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、同社のx86サーバ「HP ProLiant」、第3世代ブレードサーバ「HP BladeSytstem」事業の拡大を図るため、3つの施策を発表した。

日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 本部長 橘一徳氏

冒頭、同社エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 本部長の橘一徳氏は「2007年第4四半期には25.1%のシェアを獲得し、念願の国内市場シェアNo1を獲得することができた。これは、我々のやってきた施策や製品の良さが顧客やパートナーに理解されたためと見ている。この勢いを失うことなくビジネスを進めていきたい」と語り、さらなるシェア拡大に今回の3点の施策が必要であることを強調した。

1つ目の施策として、ラックマウント型エントリサーバ「HP ProLiant DL120 Generation 5」の出荷を5月中旬より開始する。価格は5万9,850円~。

DL120 G5は、1U/1Pサーバで、プロセッサはIntelの「Celeron 420」、もしくはデュアルコアの「Xeon 3065」を選ぶことができる。また、メモリは最大8GBまでのPC2-6400 アンバッフ ァ ECC DDR2 SDRAMに対応、3.5型HDDを最大2基搭載可能で、SASなら600GB、SATAなら500GBまで対応する。さらに、オプションとしてリモート管理機能「Lights Out 100c」を用意、これにより遠隔地からの起動/停止、サーバ管理などが可能となる。

HP ProLiant DL120 Generation 5

同製品について、「既存ポートフォリオでもっとも弱かった1U/1P分野に新製品を戦略的な価格の設定で投入することにより、ポートフォリオの穴を小さくすることが可能となる」(同)とする。

ラック型サーバ製品のポートフォリオを拡充

日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 プロダクトマーケティング部 部長 正田三四郎氏

また、同製品の提供により、「商用サーバやファイルサーバなど、コストパフォーマンスを追及する需要へ対応することが可能となる」(同社エンタープライズストレージ・サーバ事業統括 ISSビジネス本部 プロダクトマーケティング部 部長 正田三四郎氏)としており、「今後の成長が期待されるWeb2.0企業を応援したい」(同)とした。

2つ目の施策は、HP ProLiantファミリの本体165製品ならびにオプション33製品を対象に、最大25%の値下げを行う。この価格改定について、橘氏は「必ずしも価格の引き下げがそのまま台数の伸びにつながるものではない」としながらも、「次の目標である市場シェア30%を達成するためには必要な施策である」(同)と、今後の成長には必要なことであるとした。

3つ目の施策は、人材育成の強化で、「HP 教育サービス トレーニングセンター」内の"HP ProLiant"ならびに"HP BladeSystem"関連のトレーニング会場を従来の3倍に増強する。これにより、一度に40名までのトレーニングを開催することが可能となる。これについて、橘氏は「この施策により、受けたい時にタイムリに教育を受けられる体制が整った」とする。

また、SIパートナー、保守パートナー向けの技術者認定資格「HP 認定プロフェッショナル・プログラム」において、HP BladeSystemのエンジニア需要の増加に伴い、従来の「HP ProLiant Server」の資格を「HP ProLiant ML/DL Server[2007]」と「HP BladeSystem[2007]」の2資格に改定する。これにより、2008年末までに200名の認定エンジニアの育成を目指すとしている。

HP ProLiant/HP BladeSystemの資格マトリックス