アイログは14日、Java環境向け可視化製品「ILOG JViews 8.1」の日本語版を発表した。管理/監視を目的とした、RIA(Rich Internet Applications)およびデスクトップアプリケーションの開発機能の強化が行われている。

ILOG JViews 8.1に含まれるのは以下の6製品。

  • ILOG JViews Diagrammer
  • ILOG JViews Charts
  • ILOG JViews Gantt
  • ILOG JViews Maps
  • ILOG JViews Maps for Defense
  • ILOG JViews TGO(Telecom Graphic Objects)

新バージョンでは、Eclipse Graphical Editing Framework(GEF)に対応したグラフレイアウト機能を新たに追加、グラフィカルな構成要素を自動配置することが可能となった。また、Dashboardエディタにより、ILOG JViews Chartが持つ20以上のチャートタイプがパレット化された。これらにより、開発者は高度なグラフ作成ニーズに応える開発実装の際、利用するソフトウェアコンポーネントを従来のJavaだけでなく、Eclipseにすることもできるようになった。

Dashboard Editorで作成されたチャート

Eclipse上のグラフレイアウト(フローレイアウト)

また、ページリフレッシュ(ページ全体の描画更新)とWeb応答時間の高速化により、RIAのユーザーエクスペリエンスが向上。JavaServer Faces (JSF) Ajax Webクライアントでは、よりコンパクトなJavaScriptコードを利用できるようになるため、アプリケーションの起動時間が短縮するとともに、ネットワークのトラフィックを前バージョン比で最大75%低減している。アプレットの配備も効率的となり、ラウンドトリップ(クライアント/サーバ間の送受信)が最大50%少なくなっている。

ダッシュボード、地図、ダイアグラムの表示読み込み時間では、ILOG JViews Diagrammerがコンパクトなバイナリフォーマットを備えたこと、ならびにILOG JViews Mapsでのベクトル地図生成のサポートにより、前バージョンと比較して最大5倍高速化された。また、画面更新とアニメーションでは、CSSエンジン、選択またはスクロール時のメカニズム、グラフィクスエンジンが最適化されたため、前バージョン比で最大10倍高速化されている。

加えて、同バージョンではILOG JViews Ganttに「PERT(Program Evaluation Review Technique)表示」が装備された。同機能をILOG JViews Diagrammer と併用すると、Diagrammerの機能を利用して、プロジェクトに含まれているタスクの表示と分析がJViews Gantt上で可能となる。

プロジェクト管理アプリケーション(PERT図)

プロジェクト管理アプリケーション(リソース利用図)

各製品の価格は以下の通り。

ILOG JViews Diagrammer 70万円~
ILOG JViews Charts 35万円~
ILOG JViews Gantt 70万円~
ILOG JViews Maps 70万円~
ILOG JViews Maps for Defense 280万円~
ILOG JViews TGO(Telecom Graphic Objects) 140万円~

なお、同社では、同製品の販売目標を初年度で1億円としている。