グリーンIT推進協議会が、2月1日付けで設立された。

IT化の進展に伴い、社会で取り扱う情報量は、2025年には現在の約200倍に達すると見られ、それにあわせて使用されるIT機器の増加、IT機器の情報処理量の増加が見込まれている。IT業界では、IT機器自身の省エネ化が重要な課題であると捉えるとともに、ITを活用した効率化によって、社会への環境負荷低減が可能として、今回の協議会を設立した。

発起人および来賓などが参加して設立総会が開かれた

「IT・エレクトロニクス技術による経済・社会活動の変革と、これらを通じた地球温暖化対策を、より具体化するために産官学のパートナーシップにより、グリーンIT協議会を設立した」という。

具体的な活動として、グリーンITを実現する新技術の社会への導入や、環境負荷低減に向けた啓発活動や国際的連携による海外関連団体などとの協力関係の構築、開発すべき革新技術の提案、IT・エレクトロニクス技術による省エネ効果の調査、分析などを行う。さらに、政府が推進するCool Earth有識者会議との連携も図ることになる。

設立総会には多くの関係者が参加した

グリーンIT推進協議会では、調整役を担当する政策委員会、政策委員会の運営などを行う運営委員会、技術戦略の構築などを行う技術戦略幹部会を配置。さらに、具体的な活動を行う委員会として、政策委員会の下に普及啓発委員会、技術検討委員会、調査分析委員会の3つの委員会を設置した。

普及啓発委員会では、啓発活動や国内外の情報発信、洞爺湖サミットでの環境ショーケースへの参加、国際フォーラムの開催などを担当。技術委員会では、技術ロードマップの策定、革新技術の提案、新技術普及施策に取り組む。また、調査分析委員会では、環境負荷低減に向けた定量的調査および分析のほか、将来の経済および社会活動予測などを行い、さらに電機・電子温暖化対策連絡会との連携を図る。

会長には、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の町田勝彦会長(シャープ会長)が就任。今後も、JEITA会長が、そのまま同協議会会長に就任することが決定した。 また、副会長には、同協議会の発起人となったIT業界7団体のうち、JEITAを除く6団体の会長が就任。社団法人日本電機工業会(JEMA)の庄山悦彦会長(日立製作所会長)、社団法人日本電気計測器工業会(JEMIMA)の内田勲会長(横河電機会長)、情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)の矢野薫会長(NEC社長)、社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)の前田義廣会長(東芝テック社長)、社団法人情報サービス産業協会(JISA)の浜口友一会長(NTTデータ取締役相談役)、社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の河野俊二会長(東京海上日動火災保険相談役)が、それぞれ就任した。