大日本印刷は慶應義塾大学清木康研究室と共同で、デジタルコンテンツの印象や文脈、状況などの特徴を抽出、分析し、その内容に適した書体を自動的に選択するシステムを開発した。
今回開発されたシステムは、"bright"、"happy"、"serious"など感性を表す40の形容詞が各書体とコンテンツにどの程度当てはまっているかを、デザイナーなど専門家が書体を選定する際の経験をデータベース化したものと照合し、コンテンツに適した書体を選定するというもの。
また、コンテンツだけでなく、パソコンのモニターや携帯電話の画面など、表示する機器の特性、読者の嗜好や視覚障害などの条件に対応し、適した書体を選択することも可能となっている。
書籍や雑誌などの印刷物は、エディトリアルデザイナーが内容や想定している読者などに適した書体を選択することで、より読みやすいものになっている。同システムにより、デジタルコンテンツのテキストの表現が幅が広がることが期待される。
同システムで使用されている書体は、弘道軒清明朝体復刻版、秀英体DPF-B、秀英体DPF-L、秀英体DPF-M、DFP平成明朝W5、DFPてがき角W4、ヒラギノ角ゴシックW5、ヒラギノ行書体W4、ヒラギノ丸ゴシックW6、丸明オールド、モトヤ正楷書3、游教科書体M、游築見出し明朝体の13書体となっている。