The FreeBSD Projectは22日(太平洋夏時間)、次期FreeBSDリリースのスケジュールを発表するとともに、FreeBSD 7.0-BETA1を公開した。発表されたスケジュールは次のとおり。リリースエンジニアリングが順調に進めば2007年内には最新版のリリースになりそうだ。

FreeBSD 7.0-RELEASE

  • 2007年10月31日 - BETA2
  • 2007年11月14日 - RC1
  • 2007年11月28日 - RC2
  • 2007年12月12日 - RELEASE

FreeBSD 6.3-RELEASE

  • 2007年10月24日 - BETA1
  • 2007年11月 7日 - BETA2
  • 2007年11月21日 - RC1
  • 2007年12月 5日 - RC2
  • 2007年12月19日 - RELEASE

6.3は6系の最後のリリースになる見通し。安定したサーバ運用を考えている場合、6.3がもっとも適切な候補となる。2008Q1には6.3へアップデートし、6.3のセキュリティサポートが終了する2010年までには7系の最終安定版へアップグレードする運用計画を立案していくといいだろう。6系はすでに安定したMFCが実施されており、リリーススケジュールは概ねこのとおり進むことになるとみられている。比較的性能を要求される場合は6.3ではなく、7.0を検討してほしい。

7.0と6.3をほぼ同時期にリリースする背景には、Ports Collectionのフリーズ期間を一度にまとめる狙いがある。7.0と6.3のリリースをずらして実施すると、その分Ports Collectionのフリーズ期間が伸びるため、アプリケーションの更新が鈍い期間が発生してしまう。これをリリースエンジニアリングを同時に実施することで最短で済ませる。

7系は新機能の追加、マルチコア/マルチプロセッサにおけるパフォーマンスの向上、対応デバイスの追加など、FreeBSDにとって注目すべきリリースになる。データベースやサーバのパフォーマンス向上が期待される。ただし、7系の目玉機能になるとみられるULEスケジューラは7.1からの導入が予定されている。ULEはすでにデフォルト採用に十分な検証が得られたと考えられているが、7.0に間に合わせるには時間が足りないだろという判断からだ。

また7.0からはGUIインストーラ「Finstall」が同梱されるとみられる。FintallはGUIインタフェースを実現しているほか、FreeBSDに導入された最新の機能をインストール時に活用できるという特徴がある。最終的なリリースがどうなるかわからないが注目しておきたい。