29日(米国時間)、Dojo Toolkitのブログにおいて「Yojo: Loading YUI with the Dojo loader」というタイトルのもと、DojoとYUIの双方を混在させて使う方法の概要が紹介された。
DojoはJavaScriptで開発されたフルフィーチャAjaxフレームワークである。YUIもDojoと同じくJavaScriptで開発されたユーザインタフェース/デザインパターンライブラリだ。それぞれ最新版はDojo 0.9およびYUI 2.3.0。Ajaxアプリケーション開発向けのフルフィーチャフレームワークとして双方ともに人気がある。
同ブログではDojoのxdomain loaderを使って、Dojoで作成されたアプリケーションに対してYUIコンポーネントを読み込んで使う方法が説明されている。YUIにJavaScriptローダが用意されていないわけではない。YUIにはβ版ながらもコードを読み込むためのYUI Loaderが用意されている。同ブログではDojoのxdomain loaderとYUI Loaderそれぞれの欠点や利点も簡潔にまとめている。
注目すべきは、DojoとYUIをコラボレーションさせて活用する方法が実際の方法として紹介されている点だ。Ajaxアプリケーションが高い注目を集めているわけだが、実際にはいくつかの異なるフレームワークがある状況で、しかもそれぞれが高い頻度で更新されているという状況だ。Ajaxアプリケーションの開発が進めば、そうした違うプロジェクトにおいて開発されているフレームワークやライブラリを組み合わせて使いたいという要求が出てくるのは当然だ。現在、こうしたコラボレーションに向けた標準化は行われていないが、個別にほかのフレームワークやライブラリへの対応を進めることはこうした取り組みの第一歩といえるものだろう。
特にDojoは0.9でモジュールへの分割がすすめられた結果、外部のフレームワークやライブラリ、コンポーネントの取り込みが容易になっている。DojoはJavaScriptフレームワークの汎用的な土台としての機能を荷うことになる可能性もあるだろう。Dojo 1.0のリリースへ向けた開発がますます注目される。