The DragonFly BSD Projectは6日(米国時間)、DragonFlyにとって6つ目のメジャーリリースとなる「DragonFly 1.10.0」を公開した。DragonFlyはFreeBSD 4.8から派生したOS。大規模クラスタリングシステムやシングルシステムイメージ(SSI)の実現を目指して開発が進められている。
DragonFly 1.10.0は1つ前の1.8.0よりも安定しているとされており、FreeBSDから多くのドライバがマージされている。特にデフォルトのATAドライバがFreeBSDから移植されたNATAドライバに変わりSATAサポートが有効になったほか、AHCIも使えるようになった。ユーザプロセスとして仮想DragonFlyカーネルを動作させる仮想カーネルの機能もより安定して動作するようになったとされている。
次期メジャーリリースはDragonFly 2.0.0になるとみられる。2.0.0でクラスタファイルシステムの導入が目指されている。また64ビットCPUサポートの追加も2.0.0を目処に進められることになりそうだ。FreeBSD派生のOSだがDragonFlyはFreeBSDとは目指している姿が異なっている。目的としているSSIやクラスタリングOSとして現実的な成果は2、3年後になりそうだ。これまでのリリースサイクルを保てれば2.x系でその姿を見ることになるだろう。