松下電器産業とパナソニックシステムソリューションズは3日、国内で初めて、対象者が装置に目をあわせることなく、歩いて通過するだけで生体認証を行える「ウォークスルー虹彩認証システム」を発表した。1メートル以上離れたところから歩くだけで認証可能なカメラ構成と高速処理を実現する「目位置検出方式」を新開発。他人受入率は1/120万以下だという。

ウォークスルー虹彩認証システム

機器設置イメージ

「目位置検出方式」は、目領域の濃淡情報から作成したテンプレート画像と入力画像で相関値を算出し、その値が最も大きい条件を探索することで目位置を検出するテンプレートマッチング方式をベースにしている。虹彩を撮影するカメラには200万画素のカメラを複数用い、撮影距離1メートル以上で広範囲の撮影範囲を確保することでユーザの目位置合わせ動作を不要にした。高画素画像からでも、高速かつ高精度に目周辺の画像だけを抽出して認証処理を行うことができるため、高画素化に伴う処理負荷の増加を抑制し、認証所要時間2秒以下を実現している。

なお、ユーザが2基の装置の間を通り抜ける構成を採用しているが、片側1基だけでも認証は可能だという。