調査会社の米ComScoreは4日、2007年4月度のロシアを含む欧州16カ国のインターネット動向に関する報告書を発表した。それによると、同月、欧州では約1億2177万人が家庭や職場でインターネットを利用した。欧州ユーザーが最も多く訪問したWebサイトは、検索サービスのGoogle.comだったという。
この調査は、英、仏、独など西欧州諸国とロシアの合計16カ国における15歳以上の人のインターネット利用動向を、パネルをベースに調べたもの。同社が欧州で行う初の調査となる。調査期間は4月の1カ月間で、家庭や職場におけるPCを利用したインターネット接続を対象とした。
4月、欧州16カ国でインターネットを利用した人は約1億2,177万人いた。平均アクセス日数は16.5日で、月間平均利用時間は24.1時間。1カ月間に訪問したWebページ数の平均は2662ページという。同社では16カ国のインターネット普及率の平均値を40%と見積もっており、これは米国の66%と比べると低いという。普及率が最も高い国はオランダ(83%)で、スウェーデン(70%)、ノルウェー(70%)、デンマーク(68%)など北欧諸国が続く。普及率が最も低いのはロシアの11%だった。また、ユーザー数が最も多かったのは、ドイツの3,260万人だった。
最もアクセス数が多かったWebサイトはGoogle.comで、16カ国中13カ国でトップだった。Microsoftは2つの国で首位を獲り、Yahooも多くの国で3位につけるなど、Google、Microsoft、Yahooの御三家が欧州でも強さを示した。ただロシアは例外で、同国最大手のポータルサイトYandex.ruがトップ、WebメールサービスのMail.ruが2位となるなど、ロシア企業が上位につけた。なお、米国での調査ではトップはYahoo、2位はTime Warner Network、Googleは3位となったという。
利用は国によりさまざまだった。訪問Webページ数が最も多かったのはスウェーデンで、1カ月で4,019ページを訪問している。これは、欧州平均の2,662ページを51%上回る数となる。ユーザーが最もアクティブなのは英国だった。英国の普及率は62%と6位だが、1日のオンラインユーザー数は2,180万人と最も多い。平均アクセス日数(21日)、月間利用時間(1ユーザーあたり34.4時間)も16カ国中最多だった。
そのほかにも、普及率と平均利用日数は比例していないこともわかった。たとえば、普及率第2位のノルウェーの平均利用日数は14.7日で、利用日数では16カ国の平均値を下回っていた。