プロトンは25日、SI事業者であるエス・アンド・アイ(S&I)と仮想化ソリューションの分野で協業していくことに合意したと発表した。プロトンが販売するバックアップソフトウェア「Acronis True Image 9.1 Server for Windows」とS&Iの仮想化ソリューションを組み合わせて提供していく。
Acronis True Image Serverは、稼働中のサーバやデータベースを丸ごとイメージ化し、バックアップおよびリストアを実行するもの。これに仮想化ソリューションに強みを持つS&Iの技術を加えることで、企業システムの運用管理におけるコスト削減や効率化を図ることが狙い。
Acronis True Image 9.1 Server for Windowsは米Acronisが開発した製品で、プロトンが日本での販売代理店として昨年(2006年)12月より販売を行っている。本製品にはクライアントPC向けのデータバックアップおよび移行ツールにあたるHome版と、サーバ上のデータのバックアップおよび移行を行うServer版の2種類がある。今回、S&Iとの協業で用いられるのは、後者のServer版となる。これは、ファイルやフォルダ、HDDのパーティションやドライブ全体のバックアップだけでなく、VSS準拠のデータベース(例えばMicrosoft Exchange ServerやMicrosoft SQL Serverなど)のバックアップも可能で、Windowsシステムで必要となるバックアップ機能を一通り備えている。
今回の協業では、本製品を仮想化ソフトウェアと連携させることで、動作中のサーバやデータを丸ごとイメージ化し、仮想化環境上で復元させる。これにより、何台もの物理サーバ上で動作しているアプリケーション群を、仮想化ソフトウェアの動作している巨大な1つのシステム上へと集約することが可能で、現在トレンドとなっているシステム統合を実現できる。またオプションのAcronis Universal Restoreを組み合わせることでハードウェアに依存しないバックアップイメージの移行が可能になるほか、逆に仮想化環境上で動作するイメージを新たに用意したサーバに移行することも可能であるそのため、仮想化環境におけるシステム運用の柔軟性の向上に繋がる。