The GNOME Foundationは19日(米国時間)、移動端末/組み込み市場へのGnomeの普及促進を目指す団体「GNOME Mobile & Embedded Initiative」(GMAE)の設立を発表した。創立メンバーには、CanonicalやDebian、Red HatといったLinuxベンダーのほか、ACCESSやIntel、Nokiaなどの携帯/組み込み市場に影響力を持つ企業が参加している。

GMAEは、Gnomeを移動端末/組み込み機器向けに最適化したサブセット版として、「GNOME Mobile & Embedded Platform」を定義。GUIツールキットの「GTK+」、マルチメディアフレームワークの「GStreamer」などのAPIも豊富に用意し、C/C++とPythonから利用できるようにする。今後1年をかけ、Java Platform, Micro Edition(Java ME)や、メッセージングバスシステムD-BUSを活用した地図情報API「GeoClue」など、新しい技術についても定義が加わる予定。

同プラットフォームは、すでにLinuxベースの移動端末プラットフォーム「Intel Mobile Internet Device」(MID)や、WebタブレットのNokia N770/N800、組み込み機器向けLinux用アプリケーションフレームワーク「ACCESS Linux Platform」などの製品のキーテクノロジとして採用。ライセンスにはLGPLを適用、プロプライエタリなソフトウェアからのリンクが許されるため、商業利用も可能となっている。