米Adobe Systemsが開発したAdobe Apolloは先月α版が公開されたばかりだが、リッチなUIを持つクライアントアプリケーションを手軽に作成できる新技術として、すでに大きな注目を集めている。
開発者にとっては非常に楽しいオモチャを与えられたようなもの。早速それを利用したアプリケーションが多数登場している。
そうしたリッチクライアント開発の新潮流をいち早く掴み、Apolloを使うと何ができるのかを試してみたいという方たちのために、まずは「Twitter Client」をご紹介したい。
「Twitter Client」は、深津貴之氏が鋭意開発中のApolloアプリケーション。同氏のブログ「fladdict.net blog」にて、順次アップデートされている。
これは「Twitter」というWebアプリケーションに魅せられた深津氏が、4月初旬から開発を始めたもので、Twitterが公開しているWeb APIのクライアントとしてローカルマシンで動作する。
現時点ではTwitterの全機能を利用することはできないが、氏の旺盛な創作意欲と、Apolloの生産性の良さも手伝ってか、非常に速いペースで開発が進んでいる。いずれは完全な機能を備えることだろう。
編註: 本稿では4月12日にアップデートされたTwitter Clientに基づいて説明しておりますが、4月16日現在、14日にアップデートされたTwitter Clientが公開されております。14日のバージョンでは大幅な機能向上が実施されています。
「Twitter Client」の説明を行う前に、まずはTwitterについて簡単に説明しておく。
Twitterは、一言で言うと「今何してる? に答えるだけ」のアプリケーションだ。ユーザはTwitterにログインしたら、気が向いたときに今何をしているか入力するだけ。「何が楽しいの?」と思われるかもしれないが、これが意外とハマる。
人間、何もないところから人に伝える内容を紡ぎだすより、質問に答えるかたちで考えを述べる方がはるかに易しいものだ。
「今何してる?」という質問が絶妙で、しかもその答えは自分の好きな時に答えれば良いだけなので、自分を偽る余地がない。従って、何を書こうか迷うということがまるでないのである。こうした気軽さと、「お互いが何をしているか知りたい/知らせたい」という人間の社会的欲求が合わさって、微妙に続けてしまうのがTwitterの魅力である。