卒FIT後の太陽光発電の電力会社変更は可能?メリデメを徹底解説

仕組み

太陽光の固定価格買取期間が終わったら、発電した電力をどのように活用しようか悩んでいませんか? 国による固定価格買取期間が満了することを「卒FIT」といいますが、卒FIT後は蓄電池や電気自動車などと組み合わせて自家消費したり、これまで契約していた電力会社や別の小売電気事業者に売電したりすることもできます。

そこで本記事では卒FITの基礎知識を紹介するとともに、固定価格買取期間満了後に電力会社を変更するメリット・デメリット・注意点などを徹底的に解説します。本記事を読むことで、卒FIT後も太陽光発電を上手に活用できる方法を見出せるでしょう。卒FITをすでに迎えた人やもうすぐという人は、ぜひご覧ください。

 

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太陽光発電一括見積もりサイトおすすめランキング6選!【2023年最新】口コミや注意点も紹介◆専門家監修
太陽光発電一括見積もりサイトを利用すれば、複数の業者の設置費用を簡単に比較することが可能です。この記事では、サイトを実際利用した人の口コミをもとにおすすめサイトをランキング形式で紹介するほか、サイトの利用方法やメリット・注意点も詳しく解説します。

太陽光発電の卒FIT問題とは?

「卒FIT」とは、国の再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)から卒業することで、国によって定められた固定価格による売電期間の満了を意味しています。太陽光発電の電力買取は、2009年に余剰電力買取制度としてスタートしましたが、自家消費後に余った電力を48円/kWhという高値で、10年間売電できるというものでした。そのときに太陽光発電を導入した人たちは、10年経った2019年に卒FITを迎えています。

卒FIT後も、これまで契約していた電力会社や別の小売電気事業者に、売電すること自体は可能です。しかしその売電価格は、平均約12.2円/kWhと大幅な安値になってしまいます。

余剰電力買取制度は、2012年に固定価格買取制度(FIT制度)にリニューアルしており、FITによる売電価格も年々下がり続けて2021年度は19円/kWh、2022年度は17円/kWhです。

FITに関する最新の動きと将来の見通しについては、次の記事で詳しく解説しています。

2021年度の固定価格買取制度とは?将来の太陽光発電まで徹底解説
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卒FIT後に太陽光発電を活用する3つの方法

せっかく導入した太陽光発電は卒FIT後もできる限り活用したいものです。そこで卒FIT後の活用方法を3つ紹介します。

  • 今まで通り運用する
  • 蓄電池を後付けして余った電力を自家消費に回す
  • 売電先の電力会社を選びなおす

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

今まで通り運用する

これまでと同じように太陽光で発電した電力を自家消費し、余った電力を電力会社に売る方法があります。売電先の電力会社やプランも変更せずに、蓄電池を後付けするなど設備の変更もしません。売電先は東京電力や関西電力などの大手電力会社で、契約が自動継続になっていることが一般的なため、安心感があり手間もかからずに済みます

ただし、卒FIT後の売電価格は安くなります。各社の最もシンプルな買取プランの売電単価を以下にまとめてみました(2022年10月25日調べ)。

大手電力会社名 一般送配電事業者名 プラン名 売電単価(税込)
北海道電力 北海道電力ネットワーク株式会社 買取プラン 8.00円/kWh
東北電力 東北電力ネットワーク株式会社 シンプル買取 9.00円/kWh
東京電力 東京電力パワーグリット株式会社 再エネ買取標準プラン 8.50円/kWh
北陸電力 北陸電力送配電株式会社 かんたん固定単価プラン 8.00円/kWh
中部電力 中部電力パワーグリット株式会社 プレミアムプラン 8.00円/kWh
関西電力 関西電力送配電株式会社 太陽光発電の余剰電力買取 8.00円/kWh
中国電力 中国電力ネットワーク株式会社 買取プラン 7.15円/kWh
四国電力 四国電力送配電株式会社 買取プラン 7.00円/kWh
九州電力 九州電力送配電株式会社 太陽光発電の余剰電力買取 7.00円/kWh
沖縄電力 沖縄電力株式会社 太陽光発電の余剰電力買取 7.70円/kWh

このようにすべて10円を切っており、売電収入は激減してしまいます。古くなった太陽光発電の設備を新たに購入・設置し直すまでの間など、特別な事情がある場合は別として、あまりおすすめできる方法とはいえません

蓄電池を後付けして電力を自家消費に回す

蓄電池を後付けし、これまで電力会社に売っていた電力を充電して自家消費に回すのも一つの方法です。自家消費とは、太陽光で発電した電力を夜間や非常時などに家庭で使用することです。

蓄電池を別途購入・設置する費用がかかりますが、日中は余剰電力を蓄電池に貯め、それを夜間に使うことで電気代の節約ができます。また、蓄電池だけなく電気自動車に電力を貯めて、エネルギー源にする人も増えてきています。

蓄電池を後付けする際は、蓄電池の蓄電能力が太陽光発電の発電能力や自宅の電気使用量と、つり合ったものを選ぶのがおすすめです。電力会社から購入する電力をゼロに抑えることができれば、契約アンペア数を落として基本料金を節約したり、災害などで停電が長期化したときでも、太陽光発電+蓄電池で自宅の電気を賄えたりするので安心です。

いま設置している太陽光パネルを施工・販売業者の専門家に診断してもらい、数年間は問題なく稼働できるようであれば、この方法をおすすめします。

蓄電池の後付けについて、より詳しく知りたい人は次の記事もご覧ください。

太陽光発電に蓄電池を後付けするメリットは?選び方やメーカーも紹介
既に自宅に太陽光発電を設置しているけれども、後付けでも蓄電池を設置したほうがいいのかと悩んでいませんか? ネット上には「蓄電池の後付けは太陽光発電との互換性が合わないことがあるためおすすめしない」といった情報もあるため、どうしたらいいのか迷...

売電先の電力会社を選びなおす

売電先の電力会社を現在の大手電力会社から、より有利な条件で電力を買い取ってくれる電力会社に選びなおし、売電を続けることもひとつです。

主要電力会社の卒FIT後の売電単価は、すべて10円を切っている状況です。しかし、電力会社のなかには10円以上や、条件によっては20円以上で買い取ってくれるところもあります。さらに太陽光発電付きの住宅を建築・販売しているハウスメーカーが登録小売電気事業者となって、オーナー向けの電力買い取りサービスをしている会社もあります。

そのため専門家の診断を受けてみて、数年先も太陽光パネルが問題なく稼働できることが見込まれ、この先もできるだけ高く売電収入を得たいと考えている人におすすめの方法です。

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太陽光発電の電力会社は自由に変更できる?

電力自由化により電力会社が自由に選べるようになりました。これは家庭で使う電気を購入する会社を選ぶときによく言われますが、太陽光発電で発電した電力を売る場合はどうなのか、詳しく見ていきましょう。

電力会社の変更は自由

「電力会社は自由に変えられるの?」と疑問に思った人もいるでしょう。結論からいうと、一部のオール電化住宅や離島などを除いて、売電先の変更は自由です。

かつて家庭向けの電力の販売・買取は、地域ごとにある東京電力・関西電力などの大手電力会社だけができるとされていました。しか、2016年4月1日以降に電力の全面自由化が実施され、全ての消費者が電力会社を自由に選べるようになりました。

新電力とは

電力自由化により新規参入が認められた電力会社を登録小売電気事業者といい、「新電力」とも呼ばれます。売電できる登録小売電気事業者は都道府県ごとに決められているので、資源エネルギー庁の「売電できる事業者」のページで確認してみてください。

再変更も可能

大手電力会社から新電力に変更した場合でも、再度大手電力会社に戻すこともできます。その場合に注意したいことは、変更前の売電単価に戻るのではなく新たに契約を結び直すことになるため、売電単価はその時点での金額になることです。

以前の高かった売電単価は適用されないので気をつけてください。なお、新電力から別の新電力に変更することももちろん可能です。

太陽光発電の電力会社を変更するには?

実際に売電先の電力会社を変更するためには、どのような手続きをすればよいのでしょう。また数多くある電力会社の中から、どのような会社を選べばいいのでしょうか。

ここでは売電先変更の流れや新たな売電先を選ぶポイントについて見ていきましょう。

売電先変更の流れ

売電先の変更は、次のような流れで進めます。

  1. 変更先の電力会社を選ぶ
  2. 最新の受電地点特定番号・お客様番号が記載された「電気ご使用量のお知らせ」(検針票)を準備
  3. 変更先の電力会社に電話またはWebサイトで申し込み
  4. 変更先の電力会社にて、旧電力会社に対する契約解除手続き・契約切替申請手続き
  5. 申込みから約1ヶ月後に売電開始

このように、新たに契約したい電力会社に電話やWebで申し込むだけで変更でき、これまで契約している電力会社への解約連絡は不要です。ただし、契約条件によっては変更の際に違約金や手数料が発生し、数ヶ月後に請求されることがあります。

新たな売電先を選ぶポイント

新たな電力会社は、次の2つのポイントから選ぶのがおすすめです。

  • 売電単価
  • 環境保護・地域貢献

売電単価が高い電力会社を選び、売電収入をできるだけ確保するという視点も大切です。一方、新電力の中には地球環境にやさしい電力の生産・販売や、電気の地産地消に積極的に取り組んでいるところもあり、このような新電力を選べば、持続可能な社会づくりに貢献できます。

まずは資源エネルギー庁の「売電できる事業者」のページで、自宅のある地域をカバーしている新電力を確認してください。そして電気料金比較サイトなどで料金を比べたり、気になる会社の公式サイトや口コミ・評判をチェックしたりしてみましょう。ただし口コミや評判は鵜呑みにせずに、参考程度にとどめてください。

太陽光発電の電力会社を変更するメリット

太陽光発電の電力会社を変えた場合は、大きく次の3つのメリットがあげられます。

  • 卒FIT後も電力を買い取ってもらえる
  • 電力購入とセットにして売電収入アップ
  • プレミアム売電で売電収入アップ

「売電収入アップ」といってもFIT期間中ほどの売電収入は望めませんが、何もせずにそのまま運用を続けるよりは増収が期待できます。以降で詳しく見ていきましょう。

卒FIT後も電力を買い取ってもらえる

卒FIT後も引き続き売電収入を得ることができます。自宅で使いきれなかった電力を売ること(余剰売電)もできますし、電力会社によっては発電した電力をすべて売ること(全量売電)も可能です。

売電単価は安くなってしまいますが、何の手続きもせずにただ契約を更新するより条件が良いため、変更したほうがメリットは大きいといえます。

電力購入とセットにして売電収入アップ

2016年の電力自由化以降、電力の購入先は自由に選べるようになりましたが、FIT期間中の売電先は大手電力会社に限定されていました。しかし卒FIT後は売電先も自由に選べるため、売電先と購入先を同じ電力会社にすることが可能です。

売電先と購入先を統一させると、お得に売電や電気の購入ができるプランを用意している電力会社もあります。例えば大阪ガスの場合は、「電気セットプラン」にすると売電単価が通常より1円アップします。

プレミアム売電で売電収入アップ

プレミアム売電とは、FITで決められた売電単価に1~2円上乗せしたプレミアム単価で買い取ってくれる、新電力と契約して売電を行うことをいいます。新電力は電力の調達量を増やしたいため、FITの売電単価よりも高いプレミアム単価を設定するのです。万一、契約先の電力会社がプレミアム売電を中止したり倒産したりした場合も、FITの期間内はFITで決められた売電単価が保証されるので安心です。

このようにプレミアム売電ができる新電力に変更すれば、売電収入のアップが期待できますが、残念ながら2021年9月時点でプレミアム売電の新規受付をしている電力会社はありません。現状では、卒FIT後に蓄電池を後付けして自家消費に回すか、少しでも売電単価が高い電力会社に売電先を変更するのがベターだといえます。

太陽光発電の電力会社を変更するデメリット・注意点

売電先の変更は、売電事業の継続や売電収入アップといったメリットがある一方で、次のようなデメリットや注意点もあります。

  • エリアによっては売電できる会社がない可能性がある
  • 深夜の電気代が高くなる
  • 付加サービスが受けられなくなる
  • クレジットカード払いに限られる場合がある

上記について、ひとつずつ確認していきましょう。

エリアによっては売電できる会社がない可能性がある

島しょ部や離島などでは、電力を買い取ってくれる新電力がないところもあります。このような地域では、残念ながら売電先の変更はできません。

また、東京電力・関西電力・中部電力・九州電力管内以外のエリアでは電力使用量が少ないため、売電できる新電力は限られます

深夜の電気代が高くなる

東京電力エナジーパートナーの「電化上手」「夜トクプラン」や関西電力の「はぴeタイム」など、大手電力会社の深夜の時間帯に電気料金が安くなるプランは、新電力では用意されていないことが多いため、売電先を変更すると電気代が高くなる恐れがあります。

特に深夜に安い電気を電力会社から購入し、蓄電池に貯めて使用している家庭は注意が必要です。

付加サービスが受けられなくなる

各電力会社では、例えば過去2年分の電力使用量がオンラインで確認できたりポイントが付いたりなど、独自の付加サービスを提供しています。電力会社の変更後は、このような付加サービスは受けられなくなります

クレジットカード払いに限られる場合がある

大手電力会社は口座振替やクレジットカード払い、請求書(振込用紙)払い、SMS選択払いといった多様な支払い方法を用意しています。しかし、新電力の場合はクレジットカード払いのみというところも珍しくありません。クレジットカードに慣れていない人や、あまり使いたくない人にとっては不便といえます。

太陽光発電の電力会社変更についてのQ&A

最後に太陽光発電の電力会社変更について、よくある質問にお答えします。

  • 売電先変更後も変わらないところは?
  • 売電先を変更すると工事が必要?
  • 売電先変更後のトラブル対応は?
  • 卒FIT後に何もしなかった場合は?

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

売電先変更後も変わらないところは?

売電先や電力の購入先を変更しても、これまでと同じ電線を通って自宅から電気を送ったり(売電)、自宅に電気が届けられたりする(電力の購入)という仕組みは変わりません。

したがってどの電力会社と契約しても、電気の質や停電のリスク、電力会社の保守管理責任は今までと同じです。

売電先を変更すると工事が必要?

売電先や電力の購入先を変更しても、太陽光発電の設備や受電設備はそのまま使えます。そのためどの電力会社と契約しても、基本的に宅内工事は必要ありません

売電先変更後のトラブル対応は?

メーター・ブレーカーなどの機器の不具合や停電が起きた場合は、変更後の電力会社が送配電事業者からの情報などをもとに対応してくれます。電気系統で何らかのトラブルが発生したときは、変更後の電力会社の問い合わせ窓口に通報しましょう。

ただし、太陽光発電の設備が原因でトラブルが起きたことが明白な場合は、太陽光発電の販売施工会社に連絡する必要があります。

卒FIT後に何もしなかった場合は?

卒FIT後もプランや売電先の変更などの手続きをしなかった場合は、これまでの売電先との契約が自動更新になっていれば、卒FIT後の新しい売電単価で売電することになります(「今まで通り運用する」の項参照)。

しかし自動更新になっていない場合は、どの電力会社とも売電の契約を結んでいなければ、自家消費できなかった余剰電力は一般送配電事業者(大手の電力会社系)無償で引き取られますが、これは一時的・例外的な対応として行われるものです。

売電先の電力会社から送られてくる「電力買取期間満了のお知らせ」などで、契約が自動更新になるかどうかを確認しましょう。

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まとめ

売電事業を継続する場合は卒FIT後に売電単価が安くなるため、売電収入は大きく減少することが見込まれます。しかし売電先を変更したり蓄電池を後付けしたりするなど、運用方法を見直すことによって太陽光発電はまだまだ活用できます。

すでに卒FITを迎えた人や近々迎える人は、早くから太陽光発電に興味・関心を示し、実際に導入してきた先駆的な人であるといっても過言ではありません。それから10年が経過した今、あらためて太陽光発電の最新動向を知り、今の設備が寿命を迎えるまでよりよく運用するために、売電先の変更などの手立てをとる必要があります。本記事を参考にぜひ検討を進めてください。

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