自宅や所有している土地に太陽光発電を導入したいのに、初期費用が用意できないために諦めてしまう人は多いのではないでしょうか? 実は太陽光発電を導入する際に利用できるローンがあります。ローンを活用すれば、手元の自己資金が少なくても太陽光発電の導入が可能です。
太陽光発電の導入のために利用できるローンを太陽光発電ローン、またはソーラーローンと呼びます。
本記事では、太陽光発電ローンの基本知識について解説していきます。あわせて利用方法やローン返済額のシミュレーション結果も紹介します。本記事を読むことによって、太陽光発電ローンがどのような仕組みのローンなのかが分かるようになるでしょう。太陽光発電導入にあたって、資金面での悩みを抱えている人はぜひ参考にしてください。
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太陽光発電の導入費用を抑えるためには、複数のメーカー・販売施工業者を比較・検討して選ぶことが重要です。メーカーによって必要な費用やサービスなど違いがあるため、複数業者をしっかり比較することでソーラーローンの借入額を減らすことにつながります。
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太陽光発電ローンの基礎知識
太陽光発電ローンの基本的な事柄について解説していきます。住宅ローンとの違いや担保、保証人の有無と手続き方法について詳しく紹介します。
太陽光発電ローンとは
太陽光発電ローン(ソーラーローン)とは、その名の通り太陽光発電を導入する際に利用できるローンのことを指します。
太陽光発電は、住宅への導入でも初期費用の平均が150万円ほどと非常に高価なため、一括支払いで導入するよりローンを利用した方がメリットが大きいです。産業用の場合は導入に1,000万円以上かかることが多く、キャッシュでそれだけの大金を持っていない限りローンを組まなければなりません。
太陽光発電によって得られた利益をローンの返済に充てることによって、実質自己負担0円で太陽光発電システムの導入が可能になります。ローンの支払いが終了してからも、太陽光発電の恩恵は継続して受けられるため、条件を満たしている人はローンを組むのがおすすめです。なお、太陽光発電ローンは蓄電池の導入でも利用できます。
太陽光発電の購入・設置費用について詳しく知りたい人は次の記事もおすすめです。
太陽光発電ローンと住宅ローンの違い
太陽光発電ローンと住宅ローンには下記の3つの違いがあります。
- 担保の有無
- 保証人の有無
- 手続方法
それぞれどのような違いなのか、詳しく見ていきます。
担保の有無
まず、太陽光発電ローンでは大抵の場合金融機関からの担保の提供がありません。住宅ローンの場合は自宅を担保にするなど担保の提供が必要ですが、太陽光発電の場合は無担保で1千万円程度借り入れ可能なのが大きな特徴と言えます
保証人の有無
太陽光発電ローンは保証人を立てなくても、保証会社の保証が受けられたら融資を受けることが可能な点も大きな特徴です。利用できる保証会社は金融機関によって決められていることが多いため、窓口などで確認しましょう。
ただし、所得合算を行う場合や、保証会社が必要と判断した場合は、保証会社に対して連帯保証人が必要になる場合があります。
手続方法
審査のために用意する書類が多い住宅ローンと違って、太陽光発電ローンは手続きが簡単な金融機関が多いのも特徴です。ただし、その金融機関の住宅ローンを利用している人のみとしている場合もあるため、その際はローンの乗り換えが必要となります。
ソーラーローンの手続きに必要な書類は、下記の通りです。
- 本人確認書類
- 年収を確認できる書類
- 工事の対象となる建物の所有者・所有地がわかる書類
- 工事の見積書・契約書
- 総合口座の開設申込書など
太陽光発電ローンを利用するメリット
太陽光発電ローンの利用には下記の4つのメリットがあります。
- 長期間の借り入れができる
- 審査が通りやすい
- 頭金なしでも利用できる
- 低い金利で借り入れができる
それぞれのメリットの詳細を見ていきましょう。
長期間の借り入れができる
太陽光発電ローンに関しては、約15年の長期ローンを用意している金融機関が多く、長期間の借り入れが可能な場合が多いです。ローンの期間が長くなることによって、月々の負担を減らして返済しやすいというメリットがあります。電気代の節約と売電収入があることを考えれば、かなり緩やかな返済となるため負担を感じにくいでしょう。
また、ローンの支払いが終った頃には売電収入が手元に残る計算となります。初期費用を回収する時期と収益を得られる時期がちょうどよく合わさるため、損をしにくいことがお分かりいただけます。
審査が通りやすい
太陽光発電ローンは借り入れることができる金融機関が多く、住宅ローンよりも審査に通りやすいというメリットもあります。
法人向けのローンを多く扱う金融機関では個人が太陽光発電ローンを組むのは難しい場合もありますが、太陽光発電の販売会社が提携している金融機関ならば、個人でも審査に通りやすい傾向があります。
なぜ太陽光発電ローンは審査に通りやすいのかと言うと、安定した収益を得ることができるとほぼ確定している投資方法のため、金融機関側にとってもリスクが低いからです。
太陽光発電は固定価格買取制度による売電単価が保証されており、毎年の実際発電量も安定していることや、投資する人によって収益が大きく変わることもないため、安定した収益が得られるのです。
頭金なしでも利用できる
住宅ローンは十分な年収が無い場合は頭金が必要ですが、太陽光発電ローンは頭金なしでも借り入れが可能です。そのため、太陽光発電ローンを組めば実質初期費用0円で太陽光発電を導入することが可能になります。
自己資金は少ないけれど太陽光発電を導入したいと考えている人に、太陽光発電ローンは非常におすすめと言えます。
低い金利で借り入れができる
太陽光発電ローンは他の融資と比べると金利が低く、月々の負担額が非常に軽いのも特徴です。太陽光発電ローンの平均金利は1.5%~2.9%ほどとなります。
金利が低い理由は、先に述べたとおり太陽光発電によって安定した収益を得ることが可能なためです。ただし、収入や借入額によって金利は変化するので、事前にしっかり確認をしておくことをおすすめします。
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太陽光発電ローンを利用するデメリット
太陽光発電ローンはメリットが多くとても便利ですが、利用するにあたって留意すべき2つのデメリットがあります。
- 破損した場合の返済が難しくなることもある
- 選ぶ金利のタイプで返済の負担が変わる
それぞれのデメリットの詳細を見ていきましょう。
破損した場合の返済が難しくなることもある
まず大きなデメリットとして、災害などによって設備に破損があった場合、十分な発電が得られず売電による収益が見込めなくなり返済が困難になることがあります。
売電収入によってローン返済を行おうと考えている場合は大きな損失となり、他の返済方法が獲得できていないと返済が厳しくなることもあり得ます。
このようなリスクを避けるために、保証会社の補償内容をよく確認しておきましょう。また、太陽光発電ローンの種類によっては自然災害補償も付帯されているものがあるため、そのような補償付きのローンを選ぶことで回避することも可能です。
選ぶ金利のタイプで返済の負担が変わる
太陽光発電ローンは比較的低金利で融資を受けることが可能ですが、借りる金融機関によっては、固定金利か変動金利かが変わるため注意が必要です。
固定であれば金利が変動することはありませんが、変動金利で融資を受ける場合は、経済状況の変化によって金利が変動し返済額も変わってきます。固定金利に比べて変動金利の方が金利額は低めであることが多いのですが、将来的にいくら返済していけばよいかを見通すことが難しいと言う難点があります。
固定金利ならば予測がしやすい分、事業計画も立てやすいため当初の予定通りの運営が可能な上に、精神的負担も軽くなります。
太陽光発電ローンを取り扱っている金融機関
太陽光発電ローンを取り扱っている金融機関の種類を紹介します。種類によって、金利や条件が大きく変わるため要確認事項です。
用意する書類・審査の厳しさ・金利などから自分の事業計画に最も合った金融機関の融資が受けられるよう、それぞれの種類の特色を知っておきましょう。
信販会社
まず太陽光発電ローンを提供してくれる金融会社として挙げられるのが、信販会社です。オリコやジャックス、セディナ、アプラスなどの信販会社は、他の金融機関よりも手軽に借り入れができるという特徴があります。
信販会社の借り入れ条件はほぼ同じで審査も落ちにくいです。販売会社が手続きのほとんどを代行してくれるため、申請の手続きが少なく手間がかからないというメリットがあります。
無条件と言うわけではありませんが、銀行の借り入れを断られた人は信販会社の審査を受けてみると良いでしょう。
都市銀行・地方銀行・信用金庫等
大手銀行、地方銀行、ネット銀行、信用金庫、JAバンクなどでも太陽光発電ローンは扱われています。金融機関によって借り入れの条件が変わることがあるため、その点は要確認です。
信販会社に比べて手続きの手間がかかり、比較的審査が厳しいと言う特徴がありますが、信販会社よりも低金利で借り入れすることが可能という大きなメリットもあります。
ただし、金融機関の太陽光発電ローンを利用するには、その金融機関の住宅ローンを利用していることが条件として提示されることが多いです。そのため住宅ローンの乗り換えなどが必要になることもあるので条件をよく確認しましょう。
公的融資(日本政策金融公庫)
「公庫」と呼ばれる日本政策金融公庫では、非化石エネルギー関連事業への融資制度があります。担保の有無や借入期間にもよりますが、比較的安い金利で融資を受けることが可能です。担保がある場合は1.25~1.85%という低い金利での借り入れが可能です。
ただし、手続きが非常に複雑で、提出する書類の準備などが他の金融機関に比べると大きな手間が必要となり、融資を受けるハードルが高いという難点があります。書類関係の準備が複雑なだけではなく、融資を受けるまでに時間がかかる点も高いハードルです。
それでも金利が安く融資額の幅も大きいため、一度は専用の相談窓口などで相談をしてみることをおすすめします。
太陽光発電ローンの金利
太陽光発電ローンは、金利によって将来の事業計画や返済計画に大きな影響を与えます。また、固定金利か変動金利、返済期間はどのくらいかなどによっても大きく金利は変化し返済額を大きく上下させます。
金利については、融資を受ける金融機関の窓口で相談できますが、あわせて自分自身である程度の知識を身に着けることも大切です。
信販会社は固定2.5%
信販会社の場合は、セディナ、オリコ、ジャックス、アプラス共に固定金利で2.5%前後の金利で融資が受けられます。
信販会社の太陽光発電ローンは銀行や公庫に比べると金利が高めですが、手続きの手軽さや審査の通りやすさを考えると初心者向けと言えるでしょう。
初めて太陽光発電ローンを組む人は、信販会社から融資を受けるのがおすすめです。固定金利である点も大きなメリットです。
都市銀行・地方銀行・信用金庫等は固定・変動あり
各銀行の場合は、下記の表のとおりの金利となっております。
金融機関名 | 三菱東京UFJ銀行 | イオン銀行 | 横浜銀行 | 埼玉りそな銀行 |
借入額 | 500万円以内 | 1,000万円以内 | 1,000万円以内 | 1,000万円以内 |
返済期間 | 1~10年以内 | 1~15年以内 | 1~10年以内 | 3~35年以内 |
金利 | 2.875% | 2.50% | 1.7~2.7% | 3.975% |
各銀行の金利には、変動金利と固定金利があり、銀行によって金利は変わります。
変動金利の場合は経済状況によって、ここに表記されている金利とは全く変わってくるため注意が必要です。固定金利で融資を受けるべきか、変動金利で受けるべきか一度窓口で相談に乗ってもらうと良いでしょう。
なお、ここに載っていない地方銀行でも違った名前で太陽光発電ローンを提供している可能性があるため、一度自分が住む地域の地方銀行の窓口にも問い合わせてみることをおすすめします。
公的融資(日本政策金融公庫)は1.41~1.8%
公的融資の場合は、担保の提供の有無によって利率は大きく変わります。
担保無しで借り入れる場合は、1.41%~1.8%ほどの金利となるのが通例です。また、返済期間によっても金利が変わるため、まずは窓口で相談してどの程度の金利になるかをしっかりと確認しましょう。
担保無しでも比較的安い金利で借り入れできることがお分かりいただけると思います。手続きの手間や審査の厳しさについて考えると公庫の融資を受けるのは気が引けるかもしれませんが、やはり一度は相談してみるのがおすすめです。
【専門家の回答!】銀行等のローンの方が金利が安い
ローンを組んで太陽光を導入する場合の、損しないためのコツはありますか?
手間がかかってもよいのであれば銀行等のローンの方が金利が安いためおすすめです。
手続きや審査など多少手間がかかりますが、金利は安くなるので少しでも費用を抑えたい方にはおすすめです。
太陽光発電ローンの返済額をシミュレーション
太陽光発電ローンを実際に借り入れた際の返済額をシミュレーションしてみましょう。条件は下記の表のとおりです。
頭金 | 信販会社金利 | 借入額 | 返済期間 |
0円 | 2.5% | 180万円 | 15年 |
シミュレーションの結果は下記のようになります。
毎月の返済額 | 年間返済額 | 総返済額 |
1.3万円 | 15.6万円 | 217万円 |
頭金0円で2.5%の金利で180万円の融資を受けた結果、総返済額は217万円となりました。
180万円ほどで設置できる太陽光発電システムなら、毎月の返済額は比較的安価となることがお分かりいただけたと思います。
これはあくまで一例であり、設備のスペックによって必要となる融資額は当然変化し、銀行や公庫の融資を受けることによって金利も大きく変わるため、自分が用意できる自己資金と導入したい太陽光発電システムだとどのような返済計画が適しているか、融資を受ける会社によく相談してから返済計画と事業計画を立てましょう。
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まとめ
本記事では、太陽光発電ローンについて詳しく紹介してきました。太陽光発電のローンを組むことは太陽光発電導入の際の大きなメリットになること、そして各金融機関で借り入れが可能であることがお分かりいただけたと思います。
借り入れの際は他のローンと同様に審査が必要ですので、まずは条件を調べましょう。どこから融資を受けるかによって金利が大きく変わり、事業計画にも大きく影響してくるため融資を受ける会社を選ぶ際は慎重に選択した方がよいです。
また、太陽光発電の初期費用軽減のため、補助金についても調べておくのがおすすめです。下記の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
監修者情報
太陽光や蓄電池等の専門家。2017年より某外資系パネルメーカーに所属し年間1000件以上の太陽光を販売しトップセールスを記録。これまでの知見を活かしたYouTubeが業界NO,1の再生数を誇り、2021年に開業。現在は一般の方向けに自社で販売〜工事を請け負う。Youtubeチャンネル
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