太陽光発電の設置にかかる費用の相場は?賢く節約するポイントを解説

再生可能エネルギーの必要性が高まったことで、住宅用の太陽光発電システムが注目を集めています。しかし興味はあるものの、設置費用が高額なのではと思い、諦める人も少なくはありません。

この記事では太陽光発電システムの設置費用について解説し、メーカー別の費用相場や、節約方法を詳しく紹介しています。太陽光発電システムの導入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

太陽光発電一括見積りサイトTOP3
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太陽光発電を検討するときは、複数の設置業者の見積もりを取り寄せることで相場が把握できるため不当に高額な費用を提示する業者を避けられます。一括見積もりサイトを利用すれば1つひとつの業者に問い合わせる手間を省けるためおすすめです。

編集部では、実際に太陽光発電の一括見積もりサイトを利用したことのあるユーザーにアンケートをとり、特に評価の高いサイトをまとめました。

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※ランキングは、実際にサイトを利用した人に実施した満足度アンケートをもとに構成しています。

目次

太陽光発電の設置費用の相場について

太陽光発電の設置費用の相場について

まずは2020年の太陽光発電の設置費用を紹介し、次に2024年の相場について解説します。さらに、固定買取価格制度(FTI制度)が開始された2012年から現在に至るまでの、設置費用の推移や内訳についても詳しく見ていきます。

2020年の相場

太陽光発電の設置費用の相場は、経済産業省の調達価格等算定委員会によると、2020年の太陽光発電の設置費用の平均は、新築が28.6万円/kW、既築が32.7万円、全体平均は29.8万円/kWです。2012年は新築が43.1万円/kW、既築が47.9万円、全体平均46.5万円/kWなので、かなり低料金化が進んでいます。

参考:経済産業省調達価格等算定委員会

2024年の相場

経済産業省の調達価格等算定委員会では、2024年の太陽光発電の設置費用の相場を、1kWあたり25.5万円と想定しています。これをもとにして、一般住宅の太陽光発電システムの主流容量である、3~5kWの設置費用を算出すると次のようになります。

システム容量設置費用の相場
3kW76.5万円
4kW102万円
5kW127.5万円
6kW153万円
7kW178.5万円
8kW204万円

3〜5kwの太陽光発電の設置に必要な屋根の面積は、約18〜30平方メートルです。ただし、屋根の種類や形状によって設置できるパネル数は異なります。

また、設置の際に特殊なアタッチメントが必要な場合には、その分金額が高くなります。そのため、設置費用の相場はあくまでも参考にしてください。

参考文献:経済産業省/令和6年度以降の調達価格等に関する意見

設置費用の相場の推移

電気を一定価格で買い取る固定買取価格制度(FTI制度)が開始された2012年と比べると、太陽光発電システムの費用相場は安くなっています

これは需要が増えたことで、各メーカーがパネルの製造を量産化したことが原因です。また技術開発が進み、従来よりも高品質のパネルを低コストで製造・販売できるようになったことも、太陽光発電システムの費用相場に影響を与えています。

参考文献:経済産業省「固定価格買取制度とは」

太陽光発電の設置費用は徐々に下がっている

太陽光発電-設備-ランニングコスト-専門家解説
高島さん

太陽光発電の設置費用は今後どうなっていくのでしょうか?

マイナビ編集部

太陽光発電の導入費用は徐々に下がる予測です。
 
世界的な需要が高まり、1枚あたりのコストを下げることができています。設置費用が下がっている理由としては、世界的に需要が増して大量生産されることにより、コストが下がっていることが挙げられ、今後も下がり続けていきます。
日本は円安の影響もあるが、今後も世界的には下がっていくと予測しています。

太陽光発電の初期費用については、詳しく解説したこちらの記事もおすすめです。

設置費用の内訳

太陽光発電の設置費用は、工事費と設備費に分けられます。設備費には、太陽光を集めるパネル費、集めた電力を家庭で使える電気に変換するパワーコンディショナ費、太陽光パネルの設置に使われる架台費などが含まれます。

2024年新築の太陽光発電システム設置費用は次の通りです。

システム費用の項目費用相場
工事費約6.0万円/1kW
設備費パネル費約14.7万円/1kW
パワーコンディショナ費約4.7万円/1kW
架台費約3.0万円/1kW
その他約0.2万円/1kW

太陽光発電の設置費用の多くはパネル費で約61%、次に工事費が約21%を占めます。これらの金額は、出力容量やメーカーによって異なります。

“参考:経済産業省調達価格等算定委員会「令和3年度以降の調達価格等に関する意見」について」”

太陽光発電の設置費用で損をするケース

太陽光発電の設置費用で損をするケース

次のような場合は、太陽光発電システムを設置することで損をしてしまう可能性があります。

  • 悪徳業者と契約してしまった場合
  • 安価すぎる業者を選んだ場合
  • 太陽光に向いていない家に設置した場合

それぞれ詳しく解説します。

悪徳業者と契約してしまった場合

太陽光発電システムの販売には、需要の高まりにあわせて悪質な方法で営業をする業者が出てきました。こういった業者は、飛び込みや電話などで営業を行い、契約を急がせる傾向があります。

特に期間や棟数、または地域限定キャンペーンなどをアピールする業者には慎重になりましょう。金額等を他社と比較させないようにして、割高な費用を請求してくる可能性もあるため注意してください。

安価すぎる業者を選んだ場合

コストを抑えるために、設置費用が安い業者を選ぶ場合には注意が必要です。買い替えやメンテナンス時に高額な費用が必要になり、結果的に損をしてしまうケースもあります。そのため、太陽光発電は初期費用に注目するだけでなく耐久性も比較して決めましょう。

また、集めた電力を家庭用電力に変えるパワーコンディショナの変換能力はそれぞれの機種によって異なります。仕様書などをチェックして、変換効率の高いものを選ぶのがおすすめです。

太陽光に向いていない家に設置した場合

住宅によっては、太陽光発電システムの設置が向いていない場合もあります。

  • パネルを設置できる屋根が北向きの場合
  • パネル設置場所が狭い場合
  • 塩害や積雪が多いエリアの場合

発電量は、パネルを設置した方位に強く影響を受けます。南向きは発電量が最も多く理想的ですが、東西に向いていてもおよそ85%が確保できます。

方位発電量の目安
100%
85%
西85%
設置不可

ただし、北向きの場合は十分な発電量が得られる可能性が低いため、一般的には設置しません。また、屋根などに十分なパネルを配置するだけの面積がない場合も、太陽光発電の設置は難しいです。

さらに太陽光発電が向かないエリアもあります。金属部分が錆びるなどの塩害が多い沿岸部エリアの住宅は、太陽光発電には向きません。そして積雪が多い場所では、パネル上に積もった雪の重さによって、架台ごと壊れてしまう可能性があります。

ただし塩害・積雪対策のあるパネルなどを用いれば、太陽光発電システムの導入が可能になることもあるので、まずはメーカーに問い合わせてみましょう。

太陽光発電のメーカー別設置費用の相場

太陽光発電メーカーごとのパネルの仕様・価格は次の通りです。

メーカー名製品番号モジュール変換効率最大出力価格/1枚(税込)
SHARPNQ-230BP20.2%230W176,000円
NU-435PP22.3%435W297,000円
NQ-151BP19.5%151W121,000円
PanasonicP255αPlus19.9%255W194,150円
250αPlus19.5%250W190,300円
長州産業Gシリーズ 348W20.4%346W
Bシリーズ 340W20.0%340W
京セラKT410W-108HL4B21.0%410W351,780円
KJ270P-5ETCG18.5%270W201,960円
ソーラーフロンティアSFA405-120C405W
SFC405-108AG405W

太陽光発電システムのメーカー選びは、変換効率や最大出力、価格などを吟味して行いましょう。

以下でそれぞれのメーカーを詳しく解説していきます。

SHARP

太陽光発電システム市場で、トップクラスの人気を誇るメーカーです。パネルの種類を豊富に揃えているのが特徴で、変換効率が高く設置後の見た目が美しいブラックソーラーが代表製品です。

【NQ-230BP】BLACKSOLAR ZERO

モジュール変換効率20.3%
最大出力230W
寸法1146×996×38.5mm
重さ13.0kg
パネル1枚ごとの価格(税込)176,000円
保証年数システム構成機器保証:15年
モジュール保証:20年

【NU-435PP】単結晶モジュール(切妻屋根向け)

モジュール変換効率22.3%
最大出力435W
寸法1,721×1,133×40mm
重さ22.0kg
パネル1枚ごとの価格(税込)297,000円
保証年数システム構成機器保証:15年
モジュール出力保証:20年

【NQ-151BP】単結晶モジュール(切妻・寄棟屋根向け)

モジュール変換効率19.5%
最大出力151W
寸法779×996×38.5mm
重さ9.0kg
パネル1枚ごとの価格(税込)121,000円
保証年数システム構成機器保証:15年
モジュール出力保証:20年

“参考:SHARP太陽電池モジュール製品ラインアップ」”

Panasonic

発電量が多い高性能パネルが特徴のメーカーです。数年前より価格の見直しを行ない、コストパフォーマンスがよい太陽光システムが人気です。

【P255αPlus】PS工法用

モジュール変換効率19.9%
最大出力255W
寸法1,580×812×35ミリ
重さ15.0キロ
パネル1枚ごとの価格(税込)194,150円
保証年数モジュール:25年

※PS工法とはPush&Slide工法の略で、パネルの隙間を少なくして施工する方法のことです。

【250αPlus】外つば工法(在来工法)用

モジュール変換効率19.5%
最大出力250W
寸法1,580×812×35ミリ
重さ14.0キロ
パネル1枚ごとの価格(税込)190,300円
保証年数モジュール:25年

“参考:Panasonic商品情報(個人のお客様向け)」”

長州産業

太陽光パネルの自社生産にこだわっているメーカーで、中国や韓国でも実績を上げています。発電・送電効率の高いGシリーズが代表的な製品です。

【Gシリーズ 348W】

モジュール変換効率20.4%
最大出力348W
寸法1,616×1,054×40ミリ
重さ17.7キロ
パネル1枚ごとの価格(税込)
保証年数モジュール出力:25年保証
構成機器:15年保証
施工:10年保証

【Bシリーズ 340W】単結晶タイプ

モジュール変換効率20.0%
最大出力340W
寸法1,616×1,054×40ミリ
重さ16.2キロ
パネル1枚ごとの価格(税込)
保証年数モジュール出力:25年保証
構成機器:15年保証
施工:10年保証

“参考:長州産業太陽光発電システム」”

京セラ

製造から組み立てまでの工程を国内工場で行い、耐久性の高い太陽光発電システムを販売しているメーカーです。複雑な形の屋根にも形状の異なるパネルを組み合わせて、無駄なスペースを残さず施工できるのが人気です。

【KT410W-108HL4B】エコノルーツ タイプ

モジュール変換効率21.00%
最大出力410W
寸法1,722×1,134×35ミリ
重さ25.4キロ
パネル1枚ごとの価格(税込)351,780円
保証年数モジュール出力保証:20年
機器保証:15年
自然災害保証:15年

【KJ270P-5ETCG】ルーフレックス

モジュール変換効率18.5%
最大出力270W
寸法1,470×990×36ミリ
重さ17.1キロ
パネル1枚ごとの価格(税込)201,960円
保証年数モジュール出力保証:20年
機器保証:15年
自然災害保証:15年

“参考:京セラ製品情報」”

ソーラーフロンティア

銅・インジウム・セレンを組み合わせた半導体を搭載の、高性能CIS太陽電池を使用した太陽光発電システムが有名なメーカーです。住宅用のほかに、産業用でも実績を重ねています。

【SFA405-120C】

モジュール変換効率
最大出力405W
寸法1,754×1,096×30ミリ
重さ21.3 kg
パネル1枚ごとの価格(税込)
保証年数モジュール:20年保証
周辺機器:10年保証

【SFC405-108AG】

モジュール変換効率
最大出力405W
寸法1,722×1,134×35ミリ
重さ25.4キロ
パネル1枚ごとの価格(税込)
保証年数モジュール:20年保証
周辺機器:10年保証

“参考:ソーラーフロンティア太陽電池モジュール(個人向け製品)」”

電力不足の対策に太陽光パネル設置は効果あり?

電力不足の対策に太陽光パネル設置は効果あり?

2022年6月28日、気象庁は「九州北部・四国・中国・近畿・北陸が梅雨明けしたとみられる」と発表し、統計開始以来、最も早い梅雨明けとなりました。

また、厳しい暑さの影響などで東京電力と東北電力、北海道電力は、今後電力不足が深刻化する予測を立て、こちらも初めてとなる「電力需給ひっ迫準備情報」を発表し、連日ニュースでも大きく取り上げられています。

それに伴い、これからくる夏に向けて家庭や企業でも節電を意識していく必要があります。節電対策として、太陽光発電パネルの設置や家庭用蓄電池はどれほど効果的なのでしょうか?

今年の夏に、ぜひ試していただきたい節電方法をご紹介しますので、賢く節電をして猛暑を乗り切りましょう。

太陽光発電は「節約」と「節電」が同時にできる

家庭用太陽光発電システムを設置しておくことで、自宅で使用する電力をまかなえるので、節電に貢献できます。初期費用はかかりますが、設置前よりも電気を購入しなくてよくなるため、電気代の節約も可能です。

また、電力がひっ迫してくると起きる恐れがあるのが「計画停電」です。計画停電が起きると、冷蔵庫やエアコンも使用できません。

太陽光発電システムに蓄電池も併せて導入しておけば、停電時にも家電を使用できます。また、災害で停電が発生した際の非常電源としても利用できるので、いざという時の備えとしても活躍するでしょう。

また、東京都は新築の戸建て住宅に太陽光発電設置を義務化していくという発表もしており、世界的なSDGsの普及と共に自然エネルギーを活用した生活に人々の関心も高いのが現状です。

「節約」「節電」「防災」の3役を担う太陽光発電の設置に興味が湧いた人は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

気軽にできる節電対策

日頃から節電を心がけている人も多いと思いますが、ここでは以下の家電の節電方法を詳しくご紹介しますので、改めて確認しておきましょう。

  • エアコンの節電
  • 冷蔵庫の節電
  • 待機電力の削減で節電

エアコンの節電方法

エアコンは家電の中でも消費電力が高めなため、節電対策の効果も大きいです。また、エアコンの消費電力が一番高くなるタイミングは、エアコンをつけた時と、設定温度に近づけている時なので、エアコンは温度を設定したり、「弱」にするよりも「自動」にした方が節電にもなりますし、電気代もおさえられます。

さらに、冷房は1時間あたり17円で595W使用するのに対して、送風は1時間あたり0,3円程度で12W(注1)しか電力を使用しないため、送風でも過ごせる日は積極的に送風を使いましょう。送風はエアコン内のファンのみを動かす扇風機のような仕組みですので、一度部屋が冷えたら送風に切り替えるといった使い方も有効でしょう。

注1)1kWhあたり27円の目安単価にて算出

冷蔵庫の節電方法

エアコンと違い、冷蔵庫は使わない時は電源をオフにするわけにもいきません。冷蔵庫は多くの食材を詰めすぎてしまうと、冷蔵庫全体を冷やすのに多くの電力を消費してしまいます。反対に、冷凍庫は中に入っているもの自体が凍っていて冷気を発するため、冷凍庫はものを詰めた方が電力効率が上がるのです。

また、冷蔵庫の設定温度は「強」が一番電力を消費し、「弱」が一番電力消費が少ないので、冷蔵庫の中のものは詰め込みすぎず、冷凍庫はなるべく詰めた上で、夏と冬で設定温度を変えてみるだけで節電効果が見込めるでしょう。

待機電力の削減で節電

待機電力とは、使用していない時でも電力が使われている電力のことをいいます。例えば、PCを充電したまま電源を切らずにスリープ状態にしているだけでも、電力は使用されているのです。

待機電力は、年間を通じて家庭で消費される電力量のうち、約6%を占めているといわれていて、これは一般的なテレビの消費電力量とほぼ同じ割合になります。待機電力を減らすには、「こまめに主電源を切る」「スイッチ付きタップを使用する」「オートOFF機能を使用する」などが有効ですので、一度家の中の家電で待機電力が発生していそうなものはないか確認してみましょう。

太陽光発電の設置費用を節約するためのポイント

太陽光発電の設置費用を節約するためのポイント

太陽光発電の設置費用を抑えるには、次の方法があります。

  • 補助金制度を活用する
  • 複数の業者に見積もりを依頼する
  • ソーラーローンを利用する
  • 価格の安いメーカーを選ぶ

太陽光発電システムの導入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

補助金制度を活用する

太陽光発電システムの設置には、自治体の補助金制度が利用できます。例えば東京都では、太陽光発電1kWあたり10万円を助成する住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進事業が行われています。

ただし申請は先着順で行われ、決められた予算分の申請があった場合には受付を終了してしまうため、早めに各自治体に問い合わせましょう。

また、経済産業省の資源エネルギー庁が行っているZEH支援事業にも、補助金制度があります。

 ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。

“引用:資源エネルギー庁ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について – 省エネ住宅」”

ZEH支援事業による太陽光発電システムの補助金制度は、これから住宅の購入・リフォームを考えている人が対象です。ZEHに登録されている施工会社に依頼し、断熱性能の優れた住宅にすることなど、ZEHの定義を満たす必要があります。

これも期間内に公募で利用者を受け付けるものですが、予算に達した場合は終了となるため、早めに施工会社に相談してください。

複数の業者に見積もりを依頼する

太陽光発電システムを検討する場合には、複数の設置業者の見積もりを取り寄せましょう。費用や、メンテナンスなどのサービス内容を比較して決めることが可能です。

また複数社の見積もりがあると相場が把握できるので、不当に高額な費用を提示する業者を避けられます。さらに価格交渉の際には、他会社の見積もりを入手していることで、話が有利に進められる場合もあります。

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※画像引用元:タイナビ公式サイト

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ソーラーローンを利用する

太陽光発電システムには、金融機関のソーラーローンが利用できます。初期費用0円で設置し、月々の返済を売電収入で賄うことも可能です。

一般的にソーラーローンは通常の融資と比べると低金利で、返済期間を長期に設定できる特徴があります。そのため、十分な初期費用が準備できない場合に、利用する人は少なくありません。

ただしローンである以上、必ず金利が発生します。一括払いと比べると高コストになるため、なるべくトータルの支払いが安いソーラーローンを選びましょう。

【専門家の回答!】銀行等のローンの方が金利が安い

太陽光発電-ランニングコスト-専門家-解説
高島さん

ローンを組んで太陽光を導入する場合、損しないための方法はありますか?

マイナビ編集部

手間がかかってもいいのであれば、銀行等のローンの方が金利が安いのでおすすめです。
 
手続きや審査などで手間が多少かかりますが、金利は安くなるので少しでも費用を抑えたい方にはおすすめです。

価格の安いメーカーを選ぶ

太陽光発電システムの価格は、メーカーや商品によって異なります。設置費用を抑えるためには、価格の安いメーカーを選ぶのが効果的です。

一般的に国内メーカーよりも海外メーカーの方がパネル費は安いです。また近年設立された新興メーカーも、太陽光発電システムを安く販売しています

さらに、費用を抑えた設置方法を選択できる場合もあるため、見積もりの際にはメーカーに相談してみましょう。

太陽光発電を無料で設置する方法

太陽光発電を無料で設置する方法

ここでは、太陽光発電システムを無料で設置する方法を紹介します。

  • 屋根貸し
  • ソーラーPPA
  • リース

これらを利用するには、メリットとデメリットを詳しく知って吟味することが必要です。

屋根貸し

屋根貸しは、住宅の屋根を太陽光発電の設置業者に貸し出し、一定の利用料を受け取る方法です。設置費用は業者が支払うため、住宅の所有者が負担する必要はありません。

ただしこの方法での発電電力は、すべて業者のものになってしまうため、住宅所有者が自由には使えません

屋根貸しのメリット・デメリットは次の通りです。

【メリット】

  • 太陽光発電システムの設置費用負担がない
  • 一定の収入がある

【デメリット】

  • 契約によっては太陽光発電を自家消費できない
  • 契約期間が終了しても太陽光発電システムを所有できない
  • 長期間の契約になる

業者から支払われる利用料は、一般的に年間1~2万円程度です。また契約期間中の解約には手数料が発生します。契約内容によっては、太陽光発電システムを割高で買い取らなければならない場合があるので、注意してください。

ソーラーPPA

屋根貸しと同様で、ソーラーPPA業者に住宅の屋根を貸し出して、太陽光発電システムを設置する方法です。ただしソーラーPPAの場合は、契約期間が終了すると住宅所有者に設備が譲渡されます。

ソーラーPPA業者は投資家などから調達した資金で、太陽光発電システムを設置します。契約期間中の発電電力はソーラーPPA業者のものになるため、自家消費した分の電気料金は、PPA業者に支払わなければなりません

ソーラーPPAのメリット・デメリットは次の通りです。

【メリット】

  • 太陽光発電システムの設置費用負担がない
  • 将来的に太陽光発電システムを所有できる

【デメリット】

  • 長期間の契約が必要で、太陽光発電システムの所有までに長い時間がかかる
  • 契約期間中の電気料金が割高になる場合がある

ソーラーPPAを利用する際には、契約期間中の電気料金などの契約内容を細かく確認しましょう。

参考文献:環境省「PPAについて」

リース

リース料を支払って太陽光発電システムを設置する方法です。発電電力は住宅所有者のものなので自家消費が可能なうえ、余剰電力の売電収入からリース料を支払うことができます。

ただし、日照時間の影響などで売電収入が少ないと、マイナス分を負担する事態になるため注意が必要です。

リースのメリット・デメリットは次の通りです。

【メリット】

  • 太陽光発電システムの設置費用負担がない
  • 発電した電気が自家消費可能で、売電もできる
  • メンテナンス・修理費などの負担がない

【デメリット】

  • 長期間の契約になる
  • 売電分よりもリース料の方が高く、マイナス分を負担する場合がある

太陽光発電の余剰電力は国が定めた固定買取価格制度(FTI制度)によって、10年間は決められた価格で買い取られます。ただし契約期間中は、リース料の支払いがあるため利益は少ないです。

また契約期間が終了してリース料の支払いがなくなっても、FTI適用期間が終了して売電価格が下がる場合には、利益はあまり増えない点に注意してください。

まとめ

2021年の太陽光発電システムの設置費用相場は1kWあたり25.5万円で、一般住宅の主流容量3~5kWでは82.5~137.5万円です。

太陽光発電システムは初期費用が安くてもメンテナンスが高額になるケースや、設置に不向きな住宅の場合には、損をすることもあるので注意しましょう。

また補助金制度の利用や複数社の見積もり入手などで、費用は抑えられます。さらに屋根貸しやリースなどによって、初期費用無料で設置することも可能です。

太陽光発電システムは相場を把握し、自分に合った方法で設置費用を抑えて、お得に導入してください。

監修者情報

本記事の監修者 株式会社EX-World 代表取締役     髙島 岳彦

太陽光や蓄電池等の専門家。2017年より某外資系パネルメーカーに所属し年間1000件以上の太陽光を販売しトップセールスを記録。これまでの知見を活かしたYouTubeが業界NO,1の再生数を誇り、2021年に開業。現在は一般の方向けに自社で販売〜工事を請け負う。Youtubeチャンネル

※「マイナビニュース太陽光発電」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
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この記事を書いた人

マイナビニュース太陽光発電編集部は、太陽光発電の設置、補助金、運用における流れに関する様々な情報をわかりやすくお届けします。

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