調査会社の米IDCは1月18日(米国時間)、世界のメディアタブレットと電子書籍リーダー市場に関する調査書を発表した。メディアタブレット分野は2010年第3四半期、米Appleの「iPad」が87%と圧倒的なシェアを奪った。IDCは今後、「Android」など他のOSベースのタブレットが登場し、2011年の同市場は2倍以上の成長を遂げると予想している。

IDCでは、5インチ~14インチのカラー画面、タブレットフォームファクタ、軽量OS、x86またはARMベースの端末を「メディアタブレット」と定義している。

第3四半期、メディアタブレットは世界で480万台を売り上げた。これは、前四半期(2010年第2四半期)の45.1%増という結果になる。そのうちの87.4%がiPadで、iPadは同期に420万台近くを出荷したと見ている。

IDCでは、2010年通年のメディアタブレット総出荷台数は1700万台近くに達すると予想している。そして、2011年以降は、米Googleの「Android」やその他のOSを利用したタブレットが複数登場することに加え、価格と性能での競争、コンシューマと企業の両セグメントからの需要増などの要因から市場が急成長するとみており、2011年は4480万台、2012年は7080万台というフォーキャストを打ち出している。

一方、電子書籍リーダーは地域により温度差があるようだ。2010年第3四半期は、第2四半期比40%増の270万台を出荷したが、そのうちの約4分の3が米国という。ベンダー別シェアは、Amazonが41.5%、米Pandigitalが16.1%、米Barnes and Nobleが15.4%、ソニーが8.4%、Hanvonが8.2%となっている。

電子書籍リーダーの今後の市場規模に関しては、2010年通年では1080万台近くを出荷し、2011年の出荷台数は1470万台、2012年は1660万台という数値を出している。