エルピーダメモリは29日、30nmプロセスの2GビットDDR3 SDRAMを開発したと発表した。先端の微細加工技術を用いることで、世界最小面積、最少消費電流を実現したとしている。ウェハあたりのチップ取得数は同社40nm品比で約45%増加、コスト競争力を高めている。今年12月にサンプル出荷を開始し、量産開始も12月中を予定している。
性能面では、2011年以降に本格採用が見込まれる高速品のDDR3-1866や、低電圧(1.35V駆動)なDDR3L-1600に対応したスピード特性が得られているとされる。消費電流は世界最少レベルを達成しており、同社40nm品比で動作時に約15%減、待機時に約10%の低減を実現、PCやデジタル家電機器の消費電力低減にも貢献できる。
ほか、今回開発された30nmプロセス技術は、今後、同社が注力するモバイルDRAMにも適用されるという。また、TSV(Si貫通電極)を用いた携帯電話、デジタルスチルカメラ、PC用DRAM等の1チップメモリソリューションへの展開も予定しているという。