英Sony Ericssonは4月16日(英国時間)、2010年第1四半期(1月 - 3月期)の業績報告を発表した。前年同期と比べると売上高は減少したが、純利益は2,100万ユーロ(約26億3,741万円)の黒字となり、久しぶりの黒字転換を果たした。同期に出荷を開始した「Xperia X10」および「Vivaz」の2機種が好調だったという。

同期の売上高は14億500万ユーロ(約1,820億7,500万円)で、前年同期の17億3,600万ユーロ(約2,179億8,800万円)から19%減少した。出荷台数も減少、前年同期の1,450万台から27.5%減少し、1,050万台にとどまった。

一方、営業利益は3億6,900万ユーロ(約463億3,500万円)の赤字から2,000万ユーロの黒字となり、純利益も2億9,300万ユーロ(約367億9,800万円)の赤字から一気に2100万ユーロの黒字となった。英Financial Times紙によると、アナリストの平均予想は、1億5,700万ユーロ(約197億円)の赤字だったという。

増益に貢献したのはコスト構造の強化。約3,150人解雇という大規模なリストラを進めている同社は、前年同期には1200万ユーロ(約15億683万円)をリストラにあてていたが第1四半期は300万ユーロ(約3億7,670万円)となっている。

もう1つの要因が3月に出荷が始まった同社初のAndroid搭載機、Xperia X10、それにSymbian搭載機のVivazだ。ともにハイエンド端末で、平均販売価格(ASP)を120ユーロ(約15,000円)から134ユーロ(約16,800円)に押し上げた。一方、台数減によりシェアは4%となり、前年同期の5%から縮小した。

Sony Ericssonは同日、CFOに元ソニーの副社長William 'Bill' A Glaser氏が就任したことも発表している。

ソニエリ黒字転換の原動力となった「Xperia X10」(左)と「Vivaz」