KDDIは2日、宅内用小型基地局「auフェムトセル」を2010年の夏に提供開始予定であることを発表した。それに伴い、関東の一部エリアにおいてトライアル運用を3月より開始する。

auフェムトセルは、個人のユーザーの宅内を対象に、半径十メートル程度の小さな範囲の携帯電話の通話エリアを形成する小型基地局。従来活用している、屋外の電波を増幅させ屋内に向けて再送信する「auレピータ」に加えて、auフェムトセルをラインナップに追加することで、ユーザーの環境に合わせたエリアの改善が可能になるという。

フェムトセルシステムのイメージ図

今回のトライアルは、au携帯電話を利用者かつauひかり(ホーム、マンション、マンションミニギガ)に契約しているユーザーが対象。一般募集はしておらず、KDDIから個別に協力を依頼するユーザーが対象となる。対象者の宅内に、auフェムトセルを設置し、安定したエリア形成や携帯電話の操作性等を検証し、円滑なサービス開始を目指す。

NTTドコモは2009年11月18日よりフェムトセルサービス「マイエリア」を開始しており、ソフトバンクモバイルでも実験を繰り返している。今回、KDDIはCDMA2000方式のフェムトセルシステムを日立製作所に発注した。