「Menq EasyPC E790」(Windows CE版)

2008年から2009年にかけて低迷するPC業界の救世主となった"Netbook"だが、2010年におけるミニノートPCの注目は「Android」「Chrome OS」「ARM搭載のSmartbook」の3点だろう。現時点で特に興味深いのはAndroid+ARMの組み合わせで、このメリットを最大限に活用して低価格の限界に挑戦するのが「Menq EasyPC E790」だ。800×480表示可能な7型液晶を備えつつ、同クラス最安といえる本体価格80ドルを実現している。

EasyPC E790については、techvideoblog.comの記事に詳しい。写真付きでレビューを行っている。同記事によれば、プロセッサにはARMベースのSamsung ARM926EJ-S3C2450を採用。Androidをサポートするが、残念ながらレビューに使用した機材ではWindows CE 5.0が動作するのみで、後日Androidを搭載したバージョンの動画記事を掲載する予定だという。サイズは213.5×145×32mmで、重量は0.80kg。IEEE802.11b/g対応無線LAN採用。現行バージョンのレビューは動画で確認できる。

Menqは中国メーカーで、ノートPCをいかに低価格で提供できるかという点に注力している。2008年9月にドイツのベルリンで開催された家電展示会のIFA 2008でMenqは、「EasyPC E760」という製品を発表している。ARMプロセッサにWindows CEを組み合わせる点は同じで、当時の値段として89ドルでの提供が行われている。また解像度がE760で480×320表示だったのに対し、E790では800×480表示に対応し、値段も1割強安い80ドルとなった。MenqのWebサイトでE790の詳細なスペックを確認できる。

ライセンシーの多いARMはプロセッサ選択の幅も広く、ケース次第では安価な部品調達やチップ点数削減が可能だ。これにライセンスフリーのOSを組み合わせることで、従来にない低価格での製品提供が行える。Menqの製品はその一例を示しているといえる。