米国時間の10月27日、Android SDK Tech LeadのXavier Ducrohet氏が「Android 2.0 "Eclair (エクレア)"」の詳細を明らかにするとともに、同バージョンをサポートするAndroid SDKのリリースを発表した。

Android 2.0のキーワードは「相互運用性(interoperability)」だ。ソーシャルWebサービスやWebコミュニケーション機能を、モバイルデバイスで統合的かつ快適に利用できるように設計されている。その特徴を現す新機能として、コンタクト情報とコミュニケーション機能をウイジェットで結ぶ「Quick Contact」が挙げられる。たとえばコンタクトの写真をタップすると、電話/ SMS/ IM/メール/ カレンダーなどのアイコンがポップアップし、これらの機能に素早くアクセスできる。デベロッパが同機能をアプリケーションに組み込めるように、Quick Contact framework APIが用意されている。

同期機能も強化点の1つだ。電子メール/ コンタクトが、Exchangeを含む複数のアカウントとの同期に対応する。登録された複数のアカウントは、Combined Inboxを通じてまとめてブラウズ可能。またSyncアダプターAPIを通じて、デベロッパーが同期機能に任意のデータソースを追加できる。

Quick Contact

マルチアカウントの同期

Combined Inbox

Webブラウザはユーザーインターフェイスが刷新された。アドレスバーから検索およびナビゲーションにアクセスできるアクショナブルURLバー、サムネイル表示のブックマーク、ダブルタップによるズーム機能などを備える。またクライアント側のSQLデータベース、オフラインアプリ用キャッシュ、Geolocation API、フルスクリーンvideoタグなど、HTML5サポートが強化された。

最新のBluetooth APIでデベロッパは周囲のデバイスとのDiscover/ Connect/ Shareを実現するBluetoothコントロールにアクセスできるようになり、ピアツーピアや近接通信を活かしたアプリケーションの開発が可能になった。

カメラ機能は、デジタルズーム、マクロ、シーンモード、カラー効果、内蔵フラッシュなどをサポートする

Ducrohet氏によると年内にAndroid 2.0のマイナーアップデートを提供する計画で、それが2009年最後のAndroidのアップデートになるという。同氏はまた、今後数カ月中に登場するAndroid携帯の中にAndroid 2.0を採用した製品が含まれることを明らかにした。