米Adobe Systemsは10月5日(現地時間)、RIAフレームワークを使って企業や組織のビジネスプロセス自動化を実現する機能スイートの最新版「Adobe LiveCycle Enterprise Suite 2 (ES2)」を発表した。最新版では自動化機能やFlash / Flexとの連携が強化されているほか、Amazon Web Services (AWS)を使ったクラウド上でのシステム展開に監視サービス付きで標準対応した点が特徴となる。
LiveCycle ES2で提供されるモデリングツールにより、開発者はコーディングやシステム構築にかかる作業負担が軽減され、より高い生産性が実現できるという。FlashやPDFなどのAdobeの基幹技術との融合が強化されており、例えば「LiveCycle ES2 plug-in for Adobe Flash Builder 4 beta」でFlexと連携したり、「Cocomo」の開発コード名で知られていた「Adobe Flash Collaboration Service」改め「Adobe LiveCycle Collaboration Service」が利用できたりと、Flash技術が深く入り込んでいる。
その他の新機能としては複数のアプリケーションを1つの画面にダッシュボード上に集約する「Adobe LiveCycle Mosaic ES2」、iPhone / BlackBerry / Windows Mobileなどのスマートフォンからのアクセス機能を提供する「Adobe LiveCycle Workspace ES2 Mobile」などが挙げられる。
今回の注目の1つは、システム展開に標準オプションとしてクラウドを利用できる点にある。LiveCycle ES2をクラウドに展開することにより、24時間365日での監視サービスがAdobeから提供される。ここでは製品アップグレードサービスも用意される。ホスティング先となるAWSでは、LiveCycle ES2が事前に各種設定が行われた状態でインスタンスが用意されており、素早くシステム展開を行えるメリットがある。
提供時期は2009年末までを予定しており、前述のクラウド向けサービスは2010年初頭での提供を見込んでいる。詳細はLiveCycle ES2のページを確認していただきたい。