高性能CPUでビジネスアプリはサクサク動く

SOLUTION-M056-117-UHX」は、CPUにインテルの第11世代Core i7−11700(2.5GHz、ターボブースト時最大4.9GHz)を採用。Core i7−11700は8コア16スレッドとパワフルながら、平常時のクロックを抑え目にし、TDPは65Wに抑えられたバランスのいいモデルだ。メモリはDDR4-2を16GB(8GBx2)搭載。ストレージには標準でM.2接続のNVMe SSDを500GB搭載している。

グラフィックは外部GPUを搭載せず、CPU内蔵のIntel UHD Graphics 750を使用している。3D性能はゲーム向きではないが、4K動画の再生支援機能など、ビジネス用途や日常使う範囲では問題のない性能を持っている。今回はパフォーマンスをチェックするため、「PCMark」「CINEBENCH」「CrystalDiskMark」の各ベンチマークテストでスコアを計測してみた。

まずはブラウザやOffice系アプリなど、実際の動作を元に計測するベンチマーク「PCMark 10」で計測してみたところ、結果は「5056」。ジャンルごとに見ていくと、ブラウジングなど基礎的な動作を表す「Essential」が9890、Office系アプリの動作を表す「Productivity」が7032、ビデオ編集などの「Digital Content Creation」が5043となった。

  • PCMARKのテスト内容はシングルコア性能が有効な処理が多いが、クロック周波数が抑え気味のCPUにしてはかなり検討しているといっていいだろう

ちなみにPCMARKのスコアで、快適な動作の目安としては、Essentialが4100、Productivityが4500、Digital Content Creationが3450程度とされているので、本機はいずれもかなり上回っている。日常的に使うブラウザやOffice系アプリ、グラフィックアプリなどは非常に快適に動作する性能だ。

続いて、純粋なCPUの処理速度を計測するべく、マルチコア・マルチスレッディング対応のベンチマークアプリ「CINEBENCH R20」を実行してみた。こちらは負荷の高いレイトレーシングをCPUのみで演算するベンチで、特にマルチコアでの計測を重視している。スコアはシングルコアで1511、マルチコアで10918。

  • マルチコア性能が重視されるテストだが、8コア・16スレッドのパワーがいかんなく発揮された。マルチスレッドに対応したアプリであればかなり快適に動作するはずだ

参考までに、第8世代のモバイル向けCore i7-8665U(シングルコア437、マルチコア1284)や第10世代の「Core i7-10750H」(シングルコア482、マルチコア2788)と比べると、シングルコアで3倍以上、マルチコアでも5~8倍と、圧倒的な差を記録している。世代の違いもあるが、ノートPC用と比べてデスクトップPC用CPUが持つ圧倒的なパワーが示された形だ。

最後に、ディスク関連の性能を計測するため、「CrystalDiskMark」を実行した。結果は連続した(シーケンシャル)データの読み込みが約2~2.4Gbps、書き込みも1.7~1.8Gbps。ランダムな読み込みがおよそ750Mbps、書き込みが460Mbpsとなった。

  • ハイエンドなSSDと比べるとさすがに見劣りするが、価格帯を考えれば十分な性能。SATA接続のSSDの3~4倍程度は速度が出ており、アプリの起動などでストレスを感じることはほとんどないだろう

NVMe SSDとしては平均的な数値だが、HDDとは比較にならない。特にシーケンシャル読み込みの速さは、システムやアプリの起動時間、動画など大きなデータを読み書きする時間の短縮に大きく貢献してくれるはずだ。