2020年1月16日、アリババグループは成田国際空港との協力による「アリババクラウドギャラリー」を、3月から1年間にわたって実施すると発表した。展示されるのは日本人アーティストのデジタル作品で、成田国際空港の第一および第二ターミナルの国際線到着エリアに設置される、9つのデジタルスクリーンに投影される。これはアリババグループがスポンサーを務める東京五輪の観戦客をはじめ、同空港に到着する世界中の旅行者を歓迎するために特別に制作されたクラウドギャラリーとなる。

記者発表にはアリババグループの最高マーケティング責任者(CMO)であるクリス・タン氏、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 副事務総長の古宮正章氏、具体的な技術支援を行うアリババクラウド・ジャパンサービス カントリーマネージャーのユニーク・ソン氏、作品を展示するアーティストの木ノ内憲子氏、奥村彰一氏らが登壇した。

  • 記者発表会の様子
  • 記者発表会の様子。(左から)アリババグループ バイスプレジデント 兼 アリババ株式会社 代表取締役COO 岡田聡良氏、東京2020オリンピックマスコット・ミライトワ、アリババグループCMOクリス・タン氏、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 副事務総長 古宮正章氏、東京2020パラリンピックマスコット・ソメイティ

  • 成田国際空港のアリババクラウドギャラリーの前に立つアリババグループCMOクリス・タン氏
  • 成田国際空港のアリババクラウドギャラリーの前に立つアリババグループCMOクリス・タン氏

単なるスポンサーではなく、東京五輪のDXを支援する

冒頭クリス・タン氏は「アリババグループは、テクノロジーを活用することで、無限の創造性に満ちた若い世代に、より広い活躍の場と明るい未来をもたらすことに常に取り組んできました。『アリババクラウドギャラリー』は、このような取り組みと五輪精神が理想的な形で融合したものです。東京五輪において、当社の技術で高度なデジタル化を進められることを非常にうれしく思います」とコメントを寄せ、また同大会をサポートするために、さらなるクラウド活用の方法を模索していくとも語った。

そのクラウド活用の詳細について、ユニーク・ソン氏に話を伺った。

「アリババグループが『クラウドサービス/Eコマースプラットフォームサービス』のカテゴリーで、ワールドワイドオリンピックパートナーの契約を結んでから3年が経ちます。我々は単なるスポンサーではなく、技術力を活かして大会のデジタルトランスフォーメーション(DX)をサポートしていきたいと考えているのです」と、ソン氏は言う。

  • アリババクラウド・ジャパンサービス カントリーマネージャー ユニーク・ソン氏
  • アリババクラウド・ジャパンサービス カントリーマネージャー ユニーク・ソン氏

DXを実現させる、アリババクラウドの技術

アリババクラウドがサポート体制を整えている範囲は広範だ。

第一にインフラとしてのクラウドサービスがある。長年、「ダブルイレブンショッピングフェスティバル(独身の日セール)」を含め、大規模サイトを運営してきた豊富な経験から、チケット販売や競技情報の提供など、膨大なトラフィックにも対応できるアリババクラウドは、セキュリティ対策も万全で、東京五輪だけでなく、既に2024年のパリ五輪のサイトでの利用も始まっている。

第二は、観戦者のエクスペリエンス向上だ。東京五輪ではインテルと共同で3Dアスリート・トラッキング(3DAT)技術を用いたサービスを展開する予定となっている。これはアリババクラウドのコンピューティング技術とインテルのハードウェアとディープラーニング・アルゴリズムを組み合わせ、選手の動きを3D映像化するものだ。そのデータを選手やコーチに提供することで、選手のパフォーマンス分析に活用し、さらにトレーニングを向上させることも可能だという。また、8K 360度バーチャル・リアリティ動画、クラウドを活用した放送、3Dデジタル・ツインなどの技術を通じて、東京五輪を支援する。

第三は映像配信だ。2018年には、五輪の全放映権を持つオリンピックブロードキャスティングサービス(OBS)と共同で「OBSクラウド」を展開するとの発表があった。アリババクラウドの技術によって、視聴者はスマホやモバイル端末からも、ライブストリーミング映像を楽しむことができる。また4K、8Kの高画質にも対応しているという。

第四に、SNSを通じて世界中の人々が応援に参加できる仕組み「Tokyo 2020 "Make The Beat!"」という取り組みも行っている。ファンがハッシュタグをつけて各SNSに投稿した応援動画がアリババクラウド上で集約され、大会時、競技会場やライブサイトのスクリーンで上映するというプロジェクトだ。

アリババクラウド・ジャパンサービス カントリーマネージャー ユニーク・ソン氏

ソン氏は「こうした新しいコミュニケーションによって、スポーツを競技する人だけでなく、世界中の観客も中心となれるものへと切り替えられるでしょう。アリババクラウドは、技術で人と人を簡単に、楽しくつなぐことを目指しているのです」と語る。

今回、成田国際空港で実施される「アリババクラウドギャラリー」も「技術で人と人を簡単に、楽しくつなぐ」取り組みの一環だ。1月の記者発表の場で紹介された木ノ内憲子氏、奥村彰一氏らの作品は、これから同社が提供する豊富な技術、例えばGPUや画像処理などによって、デジタル展示と呼ぶに相応しいものへとトランスフォームすることになるという。アーティストたちがどのようなデジタルアートを生み出すか、3月の展示開始が楽しみだ。

  • 木ノ内憲子氏の作品
  • 木ノ内憲子氏の作品

  • 奥村彰一氏の作品
  • 奥村彰一氏の作品

これらのアート作品が、「アリババクラウドギャラリー」でどのように展示されるか、期待が高まる。

実績と信頼を礎に、日本でのパートナーシップに意欲

インタビューの最後に、ソン氏は日本企業にこう呼びかけた。

「日本の方々には、まだアリババクラウドには具体的に何ができるか、十分に認識していただいていないと思います。当社はグローバルなクラウドベンダーとして、各業界に対応した認定、例えばISO、CSA、GDPRなどを確保しており、安全・安心に使える信頼できるサービスを提供しています。アリババクラウドならではの強みをご理解いただければ、製造や金融、小売など、それぞれの産業に特化した豊富なノウハウがある日本企業とパートナーシップを築くことができ、有意義なビジネスを共創していけるのではないかと考えています」

東京五輪という、大規模なグローバルイベントで、実績と信頼を積み重ねるアリババクラウド。ソン氏によれば、他にもいくつかの企画が進行中であり、それらについては今後、随時発表されることになるという。日本での今後の展開に注目したい。

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