複数の動画ファイルをかんたん同期

高機能ソフトの場合、UI(ユーザインタフェース)が複雑になりがちだ。製品によっては、作業を開始するとっかかりさえつかめないことがある。今回もそれを恐れていたが、PowerDirector 13のUIは意外にもシンプルだった。これなら動画編集の初心者でも、どこで何の作業をすべきか、おおよその検討がつく。もっとも、本製品のパッケージ版にはフルカラー200ページの大判マニュアルが付属している。ステップバイステップでかなり分かりやすい内容になっているので、こちらを利用することもできる(本製品のダウンロード版では、オンラインマニュアルを提供)。PowerDirector 13は、ユーザー目線で作られていると感じた。

UIの様子。左上に静止画や動画ファイルを保管する「ルーム」が、右上に内容を確認できる「プレビューウィンドウ」が表示される。下部には「タイムラインビュー」が並ぶ

まずは4本の動画ファイル(動画1、動画2、動画3、動画4)をPowerDirector 13で読み込む。音声で同期するには、タイムライン上で4つの動画を選択した状態で「音声の同期」を選択すれば良い。実際に編集作業を行ってみたが、ボタン1つで音声の分析が始まり、15分程度の動画4本の同期が1分程度で完了した。従来のビデオ編集ソフトでは手間と根気と忍耐が必要だった音声の同期作業が、ものの1分で済んでしまう。これは便利すぎる!

音声の同期を選択すれば、ものの数分で動画の同期が完了する。作業後、音声がぴったりと合った4つの動画トラックがタイムラインに並んだ

ここで、右上のプレビューウィンドウに表示された動画1の画面をクリック。マウスで大きさを調整すると、下から動画2のプレビューが表示された。この要領で操作を繰り返すことで、ひとつの画面に複数の映像を表示できた。再生ボタンを押せば、4つの動画が同時に再生される仕様。なるほど、音声も完全に同期されているようだ。

プレビューウィンドウで画面の大きさを調整することで(写真左)、ひとつの画面に複数の映像が表示できた(写真右)。音声も完全に同期されている

ワンクリックで「分割」や「トリミング」を行えるほか、タイトルやキャプションを加えるのも簡単。難しい作業を直感的に行えるのが、本製品の魅力と言えるだろう。ではここで、実際に編集した動画を紹介したい。サイズの関係で、冒頭の2分ほどしか紹介できないのが残念である。

出力先としては、「標準2D」「3D」「デバイス」「オンライン」のカテゴリが用意されている。PCなどで楽しみたいときは標準2Dを、AndroidデバイスやiPhoneなどに取り込みたいときはデバイスを、YouTubeなどのオンラインにアップロードしたいときはオンラインを選ぶと良いだろう。このほか、Blu-ray Discに書き込むことも可能だ。ちなみに約2分の動画をWMV形式(1280×720/ 30p)で出力したところ、ファイル容量は85MB弱になった。

ファイル出力時のUIの様子。出力先として標準2D、3D、デバイス、オンラインのカテゴリが用意されている

なお、PowerDirector 13ではタイトルをつけたり特殊効果を施したり、といった作業も容易に行える。用意されているテンプレートは数が多く、質も高い。また初心者にも簡単にビデオが作成できる「イージーエディター」モードも準備されている。したがって「購入したけれど使いこなせなかった」などという心配はないだろう。買った当初はイージーエディターで作業をし、慣れてきたら徐々にほかの機能を使いはじめるというのがオススメの使い方だ。

用意されているテンプレートは数が多く、質も高い。イージーエディターモードも用意している。初心者からハイアマチュアまで、幅広い層の要求に応えられる製品になっている

筆者がPowerDirector 13を動かした環境は、Windows 8.1を搭載したノートPC。プロセッサにCore i5 3230M(Ivy Bridge) 2.6GHz/2コアのCPUを積み、8GBのRAMメモリを搭載したごく一般的なノートPCである。複雑な作業をしてもフリーズすることなく、スムーズに動いた。

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本稿ではアクションカメラ4台を用いて動画を編集する様子をお伝えしてきた。工夫次第で、このほかにも様々な利用方法が考えられそうだ。例えば旅行やパーティなどのイベント時に、複数の友人とスマホを使って動画を撮り合い、後に1本の映像に編集したら面白いだろう。スマホの動画撮影アプリで撮った映像を織り混ぜれば、ひと味もふた味も違った映像に仕上がる。機種変更後に不要となったスマホが手元に複数台ある人なら、それを利用してゴルフのスイングチェックや、ダンスの振付のチェックをするのも良い。麻雀やトランプをしている人たちを後ろから撮影して、後で1本の動画にするなんていうのも洒落ている。PowerDirector 13では、音声を高音質なマイクで録音しておき、後で映像と同期させることも可能だ。楽器を演奏する人であれば、ライブや発表会の模様をハイレベルな映像作品として残しておける。

PowerDirector 13は高機能でかつ使い方が分かりやすく、またPCにもそれほど高いスペックを要求しないなどの特長が感じられた。初心者からハイアマチュアまで、幅広い層の要求に応えられる製品に仕上がっている。

「PowerDirector 13 Ultimate Suite」

ちなみに、本レビューで使用した動画編集ソフトPowerDirector 13に加えて、動画の音声編集ソフト「AudioDirector 5」、ビデオ用色編集ソフト「ColorDirector 3 」、がセットになった「PowerDirector 13 Ultimate Suite」も用意されている。よりクオリティの高い動画を作ってみたいという人は、3つの編集ソフトが含まれているPowerDirector 13 Ultimate Suiteを購入するのも良いだろう。

本稿で紹介した「PowerDirector 13」や「PowerDirector 13 Ultimate Suite」が気になった人は、サイバーリンクのWEBサイトで商品の詳細をチェックしてみてほしい。

(マイナビニュース広告企画)

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