働き方改革によって求められる勤怠管理

[2018/07/25 16:33] ブックマーク ブックマーク

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勤怠管理・就業管理

働き方改革では、働く人の視点に立って労働制度の抜本的な改革が行われます。働く人それぞれが自分に合った働き方を選べるようになる一方で、企業には多様な働き方を管理することが求められるようになります。ここでは、働き方改革によって具体的に何が変わるのか、企業にはどのような勤怠管理が求められるようになるのかを解説します。

働き方改革とは何か

働き方改革とは、一億総活躍社会の実現に向けた取り組みです。働く人の視点に立って労働制度の抜本改革を行い、企業文化や風土も含めて変えようとするものです。働き方改革は、2016年(平成28年)9月から内閣総理大臣の諮問機関である「働き方改革実現会議」で議論されてきました。同会議には労使の代表者が参加し、総理が自ら議長を務めました。そして、同会議が決定した「働き方改革実行計画」に基づき、2018年(平成30年)6月29日、働き方改革関連法案が成立し、労働基準法など8本の法律が一括で改正されました。

働き方改革によって何が変わるのか

働き方改革の大きな柱は、「残業時間の上限規制」、「同一労働同一賃金」、「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)の導入」の3つです。

「残業時間の上限規制」では、時間外労働に原則、月45時間、年360時間の上限が設けられました。臨時的に特別な事情がある場合でも、年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間の残業までしか認められません。また、月60時間を超える場合の割増賃金率(50%)の厳格化や、有給付与の義務化がされています。

「同一労働同一賃金」では、正規雇用と非正規雇用との間の不合理な処遇の差を解消するために、均等待遇の規定が整備されました。

「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)の導入」は、年収1075万円以上の金融ディーラーなどの専門職を、働いた時間ではなく成果で評価するというものです。時間で評価するものではないので、裁量労働制と異なり、みなし労働時間の適用もないことが特徴です。同制度では働く人の健康を確保するために、年間104日以上の休日を取得することが義務化されており、また、働く人が自らの意思で制度を離脱することができます。

いずれの内容も、変形労働時間制やテレワークといった多様な働き方の実現を目指したものだといえるでしょう。

必要になる勤怠管理

「残業時間の上限規制」によって、臨時的に特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間の残業までしか行うことができなくなりました。また、月60時間を超える残業への割増賃金率も厳格に運用されるようになります。そのため、従業員の勤務時間の管理をこれまでよりも厳格に行うことが必要です。これを怠ると違法となり、高額な賃金を支払う必要が生じる場合があります。

「同一労働同一賃金」の観点から、非正規雇用の労働者についても正規雇用と同様の基準で評価し、休暇や研修、通勤費などの待遇を受けられるようにする必要があります。また、短時間労働、有期雇用、派遣労働者などに対する待遇についての説明義務も課されます。これに違反すると、行政による履行確保措置や裁判外紛争解決手続を受けることになるので注意が必要です。

「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)の導入」によっても、該当する専門職については勤怠管理をしなくてもよくなるわけではありません。高度プロフェッショナルに対しては、健康を確保するための措置として年間104日以上の休日の確保義務などが課されており、これを守るためには労働状況を把握する必要があります。

勤怠管理の厳格な見直しが必要になる

働き方改革によって、企業にはこれまで以上の厳格な勤怠管理が求められることになりました。長時間労働が発生しないように労働者の労働状況を把握して、非正規雇用についても適正な待遇を確保し、専門職についても健康に注意することが必要です。これらを怠れば、行政からの指導や労働紛争になるリスクを背負うことになってしまいます。また、月単位の変形労働勤務などの変形労働時間制や在宅勤務などのテレワークといった多様な働き方は、将来的に急速に普及していくことが予想されます。そのため、企業としては自社の勤怠管理を見直して、必要に応じて働き方改革に対応した勤怠管理システムを導入するなどの対策を取ることが必要になるでしょう。

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