クラウド型ファイル転送サービス8選を比較!クラウド型のメリットも解説

ファイル転送

大容量ファイルをメールや無料の転送サービスで転送した場合、多くの時間がかかったり、送受信に失敗したりする可能性があります。頻繁にファイル転送を行うのなら、有料の転送サービスを利用するのがおすすめです。

中でも、クラウド型ファイル転送サービスは初期費用が割安であるうえ、自社でセキュリティ対策をする必要がなく、中小企業に最適です。本記事では、クラウド型ファイル転送サービスのメリットや選び方、おすすめのサービスをご紹介します。

クラウド型ファイル転送サービスとは

ファイル転送サービスとは、大容量ファイルを安全・高速に送受信するサービスのことです。メールや無料の転送サービスでの大容量ファイルの転送には、時間がかかったり、容量超えで送信さえできないこともあります。ファイル転送サービスを使えば、大容量ファイルでも迅速に届けることが可能です。

ファイル転送サービスには、大きくクラウド型とオンプレミス型があります。クラウド型の場合、インターネット経由でベンダーのサービスを利用します。クラウド型は自社にサーバーを設置しないため、導入コストが割安で運用が安易です。一方で、カスタマイズ性に乏しく、長期的にみると利用料金が割高になるなどのデメリットもあります。

現在は、クラウド型ファイル転送サービスが主流ですが、メリット・デメリットを理解したうえで、自社に最適なタイプのファイル転送サービスを選ぶことが大切です。

クラウド型のメリット

クラウド型ファイル転送サービスを利用するメリットをご紹介します。

1、導入コストが割安

クラウド型は、インターネット経由でファイル転送サービスを利用します。オンプレミス型とは異なり、自社サーバー環境を構築する必要はないため、初期費用を大幅に抑え、低コストで導入することが可能です。

また、サービスに申し込んでから数日以内に利用開始できるのも特徴です。導入コストが割安で、気軽にファイル転送サービスを利用できるため、予算の限られた企業はクラウド型がおすすめです。

2、セキュリティが高い

一般的に、クラウド型のデメリットはセキュリティだと言われます。しかし、情報マネジメントが重要となっている今、多くのベンダーは高度なセキュリティ対策を実施しています。また、クラウド型は保守やメンテナンスの必要もありません。

情報管理部などのない中小企業は、自社でのセキュリティ対策や保守が必要なオンプレミス型よりも、クラウド型の方が安全性は高いと言えます。

3、固定費を削減できる

オンプレミス型ファイル転送サービスでは、サーバーやソフトウェアなどのサービスとは関係ない固定費が発生します。一方、クラウド型でかかるのは毎月の利用料だけのため、固定費を削減しつつ、会計処理の負担も軽減できます。

クラウド型ファイル転送サービスの選び方

多くのベンダーが、クラウド型ファイル転送サービスを提供しています。数あるサービスの中から、自社に最適なものを選ぶためのポイントをご紹介します。

1、転送容量

クラウド型ファイル転送サービスの中には、1回あたりの転送容量に上限を設けているところがあります。転送容量が十分でなければ、ファイルの圧縮や分割などの工程が発生します。

まずは自社で送るファイル容量を確認し、転送容量が十分なサービスを選びましょう。

2、ベンダーのセキュリティ対策

機密情報を転送することが多いのなら、ベンダーのセキュリティ対策と機能はチェックする必要があります。インターネット経由でファイル転送を行うため、少なからずのセキュリティリスクは避けられません。ベンダーがどのような対策を施しているのかは確認しましょう。

また、ファイル転送サービスの多くはセキュリティ機能も備えています。上長承認やアクセス権限機能などを備えたサービスを選べば、誤送信防止などに繋がります。

3、料金

クラウド型ファイル転送サービスは、導入費用こそ割安ですが、毎月の利用料が発生します。月額料金が負担となり、途中解約をしなくても済むように、毎月負担とならない料金のサービスを選ぶ必要があります。

料金確認の際は、登録可能ユーザー数と保管サイズなども確認してください。多くの従業員が使用する場合は、ユーザー数無制限のサービスが最適です。一方、利用者数が少ない場合は、ユーザー数に制限のあるサービスの方がお得になることがあります。自社の運用法に合った料金体系のサービスを選ぶと、費用対効果を高められます。

クラウド型ファイル転送サービスおすすめ8選

おすすめのクラウド型ファイル転送サービスを紹介します。ぜひサービス選定の参考にしてください。

「グローバルセキュアデータ転送サービス」
日立システムズエンジニアリングサービス株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウド/SaaS
  • 価格:30,000円~/月
  • 無料お試し:あり(30日間)

「グローバルセキュアデータ転送サービス」は、国内外のファイル転送を安全迅速に行うサービスです。大きな特徴は、高いセキュリティ。秘密分散技術やHTTPS通信などのセキュリティが4重で施されているため、大容量の機密ファイルでも安心して送信できます。

また、上長承認機能や送信前の確認画面表示で、誤送信の防止も可能です。24時間365日利用できるサポート、月1回のレポート報告があるため、効果的に運用できるでしょう。


「SPACE PORTER」
三菱スペース・ソフトウェア株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウド/SaaS
  • 価格:ライトプラン:月額22,000円~/ミドルプラン44,000円~/高セキュアプラン110,000円~
  • 無料お試し:あり(14日間)

「SPACE PORTER」は、大容量ファイルの送受信を支援するサービスです。配信ファイルサイズは無制限なので、電子メールに添付できない大容量ファイルも迅速に送信できます。

セキュリティ面では、自動暗号化や転送制限などが施されています。特に、配信ファイルを記録しない独自技術が使用されており、機密情報も安心して送信できるでしょう。操作はドラッグ&ドロップで行えるため、誰でも簡単に使いこなせます。


「クリプト便」
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウド/ASP/サービス/SaaS
  • 価格:エントリー:1ユーザーあたり月額1,000円(20ユーザー前後)/スタンダード:1ユーザーあたり月額900円(100ユーザー前後)
  • 無料お試し:あり(1ヶ月)

「クリプト便」は、セキュリティ対策が充実したファイル転送・共有サービスです。本製品は機密情報の受け渡しに特化しており、事前承認やログ管理などの機能を備えています。また、送受信データは自動で暗号化され、ベンダーの担当者も閲覧できないため、個人情報やマイナンバーなどの特定個人情報の送受信も可能です。

誤送信防止や監査対策などを行えるファイル配信サービスということもあり、金融機関などのセキュリティ意識が高い企業に選ばれています。


「DIRECT! EXTREME」
日本ワムネット株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウド
  • 価格:初期費用55,000円、EXTREME PPU月額19,800円(5ID)、EXTREME 500月額73,000円(10ID)、ID追加(10ID単位)月額35,000円、自動化オプション・クライアントアプリ月額50,000円
  • 無料お試し:あり

「DIRECT! EXTREME」は、数GBから数百GBの大容量ファイルを高速転送するサービスです。独自テクノロジーを使用することにより、従来なら約10時間かかっていた大容量ファイルの配信を約10分まで短縮。ドラッグ&ドロップ操作でファイル配信を行えるため、問題なく使いこなせるでしょう。

セキュリティ面に関しては、ファイルの自動暗号化やログ履歴の自動取得、国内でのデータ保管などの対策がされているため、セキュアなファイル送信ができます。遠距離や不安定なネット回線のもとで、大容量ファイルの配信を行う企業に最適なサービスです。


「eTransporter」
株式会社NSD

POINT
  • 対象従業員規模:100名以上
  • 提供形態:オンプレミス/クラウド/パッケージソフト/SaaS
  • 参考価格:Entryプラン(利用人数の目安:100人):月額費用55,000円、Standardプラン(利用人数の目安:300人):月額110,000円
  • 無料お試し:あり

「eTransporter」は、大企業や官公庁に選ばれているファイル転送システムです。ワンタイムのファイル送信に特化しており、到達後にはサーバーからファイルが削除されます。サーバーにファイルが残らないため、情報漏えいのリスクを抑えられています。

また、第三者承認機能や送信後のタイミングでのセルフチェック機能などが備わっており、誤送信防止や情報の持ち出しを防ぐことが可能です。登録可能ユーザー数は無制限のため、多くの従業員がファイル転送業務をする企業に最適なサービスです。


「WEB-CABINET」
株式会社石川コンピュータ・センター

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:クラウド
  • 価格:5GB:月額5,000円(※1GBあたり1,000円)
  • 無料お試し:あり(30日間)

「WEB-CABINET」は、従量課金制の大容量ファイル転送サービスです。ワンタイムパスワードやアクセス制限、SSL暗号通信化などのセキュリティ機能が豊富なのが特徴。操作ログも全て保存されるため、セキュアなファイル送信を行なえます。また、「WEB-CABINET」の利用者ではない取引先からも、迅速にファイルを引き取れるのは魅力的です。

ユーザー数無制限で、低コストで利用できるため、ファイル転送サービスを試してみたい企業におすすめのサービスです。


「PROCENTER/C」
NECソリューションイノベータ株式会社

POINT
  • 対象従業員規模:全規模対応
  • 提供形態:オンプレミス/クラウド/パッケージソフト/SaaS/サービス
  • 価格:別途お問い合わせ
  • 無料お試し:なし

「PROCENTER/C」は、企業間の機密データの共有を安全迅速に実行するプラットフォーム。2GB以上の大容量ファイルでも、分割同時送信やエラー再送機能などのおかげで、確実に届けられます。アクセス権や保存期間の設定、操作履歴の管理など高水準のセキュリティを実現しています。

また、英語・中国語にも標準対応しているのが大きな特徴。海外のスタッフもスムーズに利用できるため、海外拠点とファイル共有することが多い企業に最適なサービスです。


「FleekDrive」

POINT
  • 対象従業員規模:10名以上
  • 提供形態:クラウド/サービス
  • 価格:Team:月額500円/1ユーザー、Business:月額1,500円/1ユーザー、Enterprise:月額4,000円/1ユーザー
  • 無料お試し:あり(30日間)

「FleekDrive」は、ファイル送信を行える企業向けのオンラインストレージサービスです。ユーザーインターフェースは分かりやすく、簡単に大容量ファイルを共有できます。また、ファイル共有の他に、ファイルチャットや共同編集などの業務効率化機能を備えている点も特徴です。セキュリティ環境も徹底しており、安心して利用できるでしょう。

業務効率化・大容量ファイル転送・アクセス権限などに優れているため、企業の様々な課題を解決できるサービスです。

おすすめのクラウド型ファイル転送サービス比較表

サービス名 従業員規模 無料トライアル 特徴
グローバルセキュアデータ転送サービス 全規模対応 30日間 4重のセキュリティで安全なファイル転送を実現
SPACE PORTER 全規模対応 14日間 配信ファイルサイズは無制限
クリプト便 全規模対応 1ヶ月 機密情報の受け渡しに特化したファイル転送サービス
DIRECT! EXTREME 全規模対応 あり 独自テクノロジーで高速で海外へのファイル転送を実現
eTransporter 100名以上 あり ワンタイムのファイル送信に特化
WEB-CABINET 全規模対応 30日間 ユーザー数無制限・低コストで利用できる
PROCENTER/C 全規模対応 なし 英語と中国語に標準対応している転送サービス
FleekDrive 10名以上 30日間 ファイルチャットや共同編集も可能

まとめ

ファイル転送サービスを使えば、大容量ファイルでも迅速かつ安全に配信できます。多くのサービスが提供されていますが、お手軽に試してみたい場合は、クラウド型ファイル転送サービスがおすすめです。

クラウド型なら初期費用が割安で、申し込んですぐに利用開始できます。特に自社で情報管理の実施が難しい場合は、ベンダーがセキュリティ対策から保守まで行うクラウド型が最適でしょう。

記事で紹介した中で、気になるクラウド型ファイル転送サービスがあれば、まずは資料請求をして詳細を確認してみてはいかがでしょうか。

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