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MaaSとペイメントの観点から地域をサポート - トヨタファイナンスが描く未来とは

[2021/10/27 11:00]林雪絵 ブックマーク ブックマーク

インフキュリオンは10月18日~22日、「Embedded Finance」をテーマにしたオンラインカンファレンス「Embedded Finance Week 2021」を開催した。企業が顧客に提供するサービスに金融機能を組み込むEmbedded Financeは、デジタル化を起点としたビジネスの潮流の一つとなっている。本稿ではカンファレンスから、トヨタグループ国内唯一の金融会社であるトヨタファイナンスの取り組みについてレポートする。

モビリティとペイメントの両面で迎えた大変革期

今回登壇したのは、トヨタファイナンス この町いちばん企画室 室長 竹原康博氏だ。竹原氏によれば、オートローンに代表される自動車販売金融事業とクレジットカード事業を主とする同社は、現在を「自動車業界・ペイメント業界が直面する”100年に一度の大変革期”」だと捉えているという。

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、人々を取り巻く環境や個人の嗜好はこの1~2年で大きく変化した。モビリティ市場ではシェアリングエコノミーが浸透し、この先の未来には電気自動車や水素自動車の普及、自動運転レベルの向上、ひいてはカーボンニュートラルが主流となるビジョンが見えてきている。

一方、ペイメント市場ではコロナ禍によって、ECの拡大や支払い手段の増加による決済の拡張が進んだ。竹原氏は今後、キャッシュレスの波がさらに広がり、近い将来には顔や指紋による生体認証決済が中心となる時代が来ると予測している。この環境下でトヨタグループは8つの事業構造改革の取り組みを実施しており、その一つである「この町いちばん活動」に竹原氏は取り組む。

トヨタファイナンス この町いちばん企画室 室長 竹原康博氏

トヨタファイナンス この町いちばん企画室 室長 竹原康博氏

「トヨタグループを育てていただいた地域・住民の方への恩返し」だという同取り組みでは、地域の困りごとを解決に導くサポートをすることをテーマに、商業の活性化・移動手段の確保・地域コミュニティという3つの課題に対して、MaaS(Mobility as a Service)・ペイメントの観点からアプローチする。

他企業との協業で地域をもっと元気に

竹原氏はこの取り組みの大前提として「トヨタグループだけでは課題を解消するのは難しい」とし、さまざまな企業とアライアンスを結び、協業している事例を挙げた。

そのうちの一つがアイシンとともに取り組んでいるオンデマンドバス「チョイソコ」だ。複数の利用者から何時にどこに行きたいというオーダーを受け、専用システムで最適な乗り合わせ経路を計算、目的地まで送迎する。交通弱者になりやすい地域住民の外出頻度を増加させることで健康寿命を増進すると同時に、地域の店舗への来客を増やし、地域活性化にもつながることを期待する。

この取り組みにおいてトヨタファイナンスが担っているのは、車内での顔認証による本人確認と決済だ。決済完了後にはメール通知が届くため、高齢者や子どもが利用した場合には無事目的地に到着できたか、きちんと帰宅できたかを家族や保護者が確認することができる。竹原氏はチョイソコを「地域の安心安全を守るための取り組みでもある」と述べた。

チョイソコ
チョイソコ

高齢化社会が進み、交通弱者が増える未来を見据えたオンデマンドバスの取り組み

また、同社が地域の事業者やパートナー向けに提供するプラットフォーム「my route」は地域ごとのルート検索アプリだ。目的地までの最適ルートを提示してくれる一方、地域の観光やイベントの情報も掲載。竹原氏は「移動の楽しみと、少し寄り道をしてもぜひ見てほしい”その地域ならではの楽しみ方”を提案することで、地域活性化に貢献していきたい」と思いを語った。

モビリティと地域社会をつなぐ「my route」

モビリティと地域社会をつなぐ「my route」

そのほかにも「この町いちばん活動」ではサブスクリプションプラットフォーム「Subsc Mall」、地域で利用できる電子感謝券や地域通貨、社員食堂サービス「びずめし」など、トヨタ販売店を中心とした多様な取り組みを行っている。これらの取り組みでは利用者の満足度向上、地域貢献に加え、地域産業や提携企業への貢献もできるような仕組みを目指していく。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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