「働き方改革を成功させるポイントは、『働き方改革を目指さないこと』」――そう語るのは、これまでに500社以上の働き方改革を支援し、全メンバーが複業/週休3日を実践するクロスリバーで代表取締役社長を務める越川慎司氏だ。

第116回IT Search+スペシャルセミナーは、個人業務の改善と時間創出の”コツ”をテーマに、越川氏による解説が繰り広げられた。

クロスリバー 代表取締役社長 越川慎司氏

何のための「働き方改革」か?

働き方改革は、「手段」であって「目的」ではない。にもかかわらず、働き方改革を実行することばかりに目が行ってしまい、単純に残業を抑制したり、とりあえずツールを導入したりした結果、「売上が落ちた」「誰も新しいツールを使わない」といった事態に陥っている企業も少なくない。

働き方改革の目的は、「企業の成長」と「社員の幸せ」を両立しながら、双方の成長スパイラルを実現しようというものだ。そのために「誰が」「何をするべきか」という点が明確になったときに初めて、経営陣も社員も”腹落ち感”を持って積極的に取り組むことができるのである。

では、「働き方改革は会社のためだけでなく、自分のためでもある」ことに気づいた社員が、意識的に自分の働き方を見直し、生産性を高めたいと考えたとき、どうすればよいのか。

無駄を削り、価値を生み出す

越川氏の調査によれば、会社員が”時間を奪われている”と感じる主な業務は、「社内会議」「資料作成」「メール対応」だという。こうした中から無駄な時間を削り、空いた時間を正しく再配置することで新たな付加価値を生み出すことができるようになる。

例えば、資料作成であれば、その目的は「相手と共鳴し、思いどおりの行動をさせること」だ。越川氏は、意思決定者826人にヒアリングし、その結果をAIで分析した結果からわかったこととして「説明の後に人が動いたのは情報を伝えたからではなく、相手の知りたいことが伝わったから」だと説明する。

そして、情報を詰め込んだ資料は要点がわかりづらいだけでなく、一瞥されて終わる可能性すらある。だとすれば、作り込む時間は無駄でしかないだろう。越川氏はぎっしりと細かな情報が書かれたスライドと、ポイントがひと目でわかるように整理して作ったシンプルなスライドを示し、全社は「伝える」ためのスライドであり、後者は「伝わる」スライドだと説明。それぞれ作成にかかった時間は2時間半と4分半だと明かし、本来の目的からしても時短的観点からも、「最初からこうしたスライドを作れるようになることが大切」だと強調した。

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本稿では、この越川氏による講演『個人で始める”業務改革”16万人の対応と週休3日で得た「自分の時間」の作り方』のスライド資料を提供する。

会員ログインの上、以下の資料紹介のリンク、あるいは本稿下部の「今すぐ資料をダウンロード」「ダウンロードBOXに入れる」ボタンから入手してほしい。

講演資料の内容


配布用の講演資料は全85ページ。

クロスリバーが実施した実験/リサーチの結果も交えながら、業務効率を高め、 自分の時間を作る方法について、わかりやすくまとめられています

<PDF内容>

  • 働き方改革を目指してはいけない
  • 日本人が直面する100年ライフ時代
  • 「会社の成長」と「社員の幸せ」を両立させるには
  • プロト・ワーカー
  • こうして週休3日を実現しています
  • セルフDCA
  • 時間の使い方の変
  • 意思決定者826名のヒアリングとAI分析で分かったこと
  • セルフDCA
  • 「わかりやすいスライド」とは何か
  • 何が伝わると人は行動するのか
  • 会ったことがないオンラインアシスタント
    ……など

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