機械学習自動化プラットフォームのDataRobotが新パッケージを発表

[2018/03/13 12:10]伊藤正子 ブックマーク ブックマーク

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機械学習の自動化プラットフォーム「DataRobot」を提供するDataRobot社の日本法人は3月13日、最大50名分のDataRobotのライセンスを含むソリューションパッケージ「AI-Driven Enterprise Package」を4月1日から提供開始すると発表した。

同パッケージは、最大50名分のDataRobotのライセンス、ビジネスアナリストや市民データサイエンティスト(非専門家だが、一定のデータ分析・活用を行える人材)の育成プログラム、AI活用プロジェクト推進のコンサルテイングの3つをパッケージングしたもの。販売は、パートナーを通じて行われる。

発表前日にあたる3月12日には、日本本格参入後の事業概況について説明するとともに、大阪ガスによるDataRobotの活用事例を紹介する記者説明会が実施された。

機械学習に高まる期待と不足するデータサイエンティスト人材

米国ボストンにて2012年に創業したDataRobot社は、2017年から日本でも本格的に事業を展開し、今では日本法人も従業員300人規模に成長している。直販はせず、パートナーを通じてのみの販売を貫いており、2017年初頭は新日鉄住金ソリューションズとリクルートの2社のみだったパートナー企業は現在、トランスコスモスやNTTデータなどが加わり、10社にまで拡大した。

「直販しないという戦略を明確に打ち出している分、パートナーのサポートを受けやすく、大きく事業展開してこられたのだと思う」とDataRobot社でチーフデータサイエンティストを務めるシバタアキラ氏は振り返る。

DataRobot社 チーフデータサイエンティスト シバタアキラ氏

その結果、2017年、日本は米国に続き世界第2位の売上を誇る営業拠点となった。2018年はさらに、前年比3倍を目指すという。かなり高い目標のように思えるが、シバタ氏は「今までの成長を考えると、あながちできないことはないと思うので、リアルな目標としてとらえている」と語る。

データサイエンティスト人材不足にDataRobotが示す「解」

では、DataRobotはどのようなソリューションを提供するのか?

通常、企業が機械学習に取り組むには、プログラミングや統計学に造詣が深く、ビジネスに対する理解を持ち、分析結果を課題解決につなげるデータサイエンティストが不可欠だ。だが、実際にはデータサイエンティスト人材は世界的に不足しているのが現状である。

「今、データサイエンティストは『ユニコーン』という言葉で比喩されるくらい見つからないと言われています。先日私が読んだ記事だと、データサイエンティストの初任給が3,000万円というケースもあるそうです。そのくらい引く手あまたな能力であり、当然、多くの日本企業でも人集めに苦労しています」(シバタ氏)

こうした現状から、「今まではデータサイエンティストしかできなかった仕事をほかの人できるようにするにはどうしたらよいのか」「どうしたらデータサイエンティストを育てられるのか」といったことが企業の大きな課題となっている。

だが、本来、ビジネスの担当者が正しい課題を設定し、データ分析の結果を元に正しいアクションをとったとき、データサイエンティストが専門部隊のなかだけで分析するよりも大きなデータ活用効果が期待できる。これは「我々が実際に見てきたことでもあるし、顧客とも共鳴する部分」(シバタ氏)だという。

データサイエンティストだけがAIを活用するのではなく、もっと裾野を広げようという考え方をシバタ氏らは「AIの民主化」と呼び、企業全体として問題解決する能力を持つためのソリューションとしてDataRobot導入を推進している。

例えば、三井住友カードでは従来、各部署からの依頼を受け、専門家が所属するマーケティング部で専門ツールを使ってデータ分析を行っていた。だが、DataRobot導入後はそれぞれの部署がDataRobotを活用して課題設定から事業導入までを行い、マーケティング部は統合マーケティング部としてそれを支援するスタイルに変わったのだという。

シバタ氏は、こうした事例を示し、現場主導でデータ活用をサポートする組織体制の構築と組織全体にトレーニングなどを実施し、より多くの領域でデータ活用を推進することの重要性を説く。

「トップが、新しい技術の導入による会社全体へのインパクトや、導入しないことによるリスクを評価すること、各事業部のキーマンを巻き込んだイノベーション部を作って、データや予算を揃えてどういうことをやるのかなどを考えていく必要があります。また、ツールを導入する際には、IT部門が運用上のリスクを評価し、サポートしていくことが必要です」(シバタ氏)

現場主導のデータ活用を支援するパッケージでベストプラクティスを提供

では、事業に近い人が事業のデータを理解した上で分析していく体制を作るには、どうしたらよいのだろうか。

それには、「機械学習自動化(AML:Automated Machine Learning)ツールを活用すると共に、対象となる事業のデータについてよく知っている人をトレーニングしてシチズン(市民)データサイエンティストに育て、分析は事業部かIT部門内のCoEのプロジェクトチームのなかで行う体制が必要」(シバタ氏)だという。

これを具現化するものとして、DataRobotが打ち出したのがソリューションパッケージ「AI-Driven Enterprise Package」というわけだ。

パッケージを構成する「DataRobotのライセンス」「データサイエンティストの育成プログラム」「AI活用プロジェクト推進のコンサルティング」は既存のサービスを組み合わせたものだが、これまでにDataRobot社が蓄積したノウハウによってベストプラクティスが提供されるという。

AI-Driven Enterprise Packageが提供するサービス概要

分析データの作成や予測モデルの生成・評価をサポートするアクセラレーションオプションも用意されており、「(企業全体が問題解決する能力を持つという目標とは)相反するところもあるが、とりあえず早く結果を出すことでAIの民主化に弾みがつく面もある」とシバタ氏はコメントした。

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機械学習の自動化プラットフォーム「DataRobot」を提供するDataRobot社の日本法人は3月13日、最大50名分のDataRobotのライセンスを含むソリューションパッケージ「AI-Driven Enterprise Package」の提供を4月1日から開始すると発表した。

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