ブロケード コミュニケーションズ システムズ(以下、ブロケード)は1月24日、リコーが同社の横浜データセンターにおいて、ブロケードのイーサネットファブリック技術を採用したと発表した。

リコーは、横浜データセンター内にオンプレミスのハイエンドシステムを構築し、2011年1月に稼働を開始した。その後、同年3月に発生した東日本大震災による災害対策ニーズの高まりから、自社オフィスや旧データセンターに設置されていた基幹システムのサーバ類を橫浜データセンターへ移行。その過程では、システムが複数フロアへと拡張するたびに、複雑なネットワーク設定変更作業が必要となっていた。

また、横浜データセンターには他の社内サービスとの連携が必要なシステムが設置されていたこともあり、今後仮想化が普及して、さまざまなリソースがデータセンター側に集約されればされるほど、そこにトラフィックが集中し、いずれは帯域を使い切ることが予想された。

そこでリコーは、既存のネットワーク機器のサポート終了を契機に、複雑化していたネットワークアーキテクチャの見直しに着手し、イーサネット・ファブリック技術の採用を検討。ケーブルをつなぐだけでネットワークに接続でき、筐体がフロアをまたいでも1つのコアスイッチとして扱えることなどから、ブロケードのソリューションが選定された。

リコーでは、2016年8月に横浜データセンター内の新規システムへイーサネットファブリック対応スイッチ「Brocade VDX 6940」を導入したことを皮切りに、同年11月からは既存スイッチの一部の入れ替えを進めているという。

同社は今後、ネットワーク機器設定を自動化する取り組みにも力を入れていく方針だとしている。