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横河電機CMOが語る、VUCA時代のデジタルセールス&マーケティングの在り方

[2021/02/22 08:00]周藤瞳美 ブックマーク ブックマーク

VUCAの時代に新型コロナウィルス感染症の影響が加わり変化が加速するなか、BtoBビジネスにおいても営業スタイルやマーケティングの在り方が大きな変曲点を迎えている。特に日本固有の商習慣やモノ作りに最適化した組織で事業を続けている企業は、この変化を受け入れるための改革が急務だ。

そのためにやるべきは、「マーケティングの重要性を認知し、強化すること」だと横河電機 マーケティング本部 常務執行役員 マーケティング本部 本部長兼 CMO 阿部剛士氏はいう。1月19日に開催されたマイナビニューススペシャルセミナー「BtoB Marketing Day Withコロナによって変容した営業シナリオ」で、パラレルマーケターの小島英揮氏を聞き手に、これからのデジタルセールスとマーケティングについて、CMOの視点から阿部氏が語った。

小島氏、阿部氏

(左から)パラレルマーケター/Still Day One 代表社員 小島英揮氏、横河電機 マーケティング本部 常務執行役員 マーケティング本部 本部長兼 CMO 阿部剛士氏

転換期に必要なのは、垂直思考ではなく水平思考

横河電機は今、変革期にある。1915年に計測機器メーカーとして創立された同社だが、現在のコアビジネスはインダストリアルオートメーションで、石油やガスなどエネルギー関連業に依存する。これからの持続的成長を目指すには、従来型のビジネスモデルからESG経営への転換が必須だ。

こうした状況に対応するため、横河電機のマーケティング部門は、デジタルマーケティングや広報/広告、ブランディングの機能だけでなく、次期中期/長期事業計画立案から、新規事業開拓、R&D、M&A/戦略的アライアンス、特許戦略、標準化戦略、オープンイノベーション、渉外、工業デザインまで、非常に多岐にわたる機能を設えている。

戦略的転換期にありムーンショットを打たなければならないこと、世界的課題にチャレンジして既存のビジネスと同等規模の新事業をつくる必要があること、VUCA時代に対応できる組織となることなどが、その理由だ。垂直思考(PDCA)から水平思考(OODA)への移行により、これらの達成を目指す。

PDCAは、業績が右肩上がりで環境が一定の場合には機能するが、過去の”Do”の改善しかできず未来予想から”Action”を導き出せないため、変化が激しい時代には通用しない。阿部氏は「『観察(Observe)』『仮説構築(Orient)』『意思決定(Decide)』『実行(Act)』からなるOODAループを回すことで、未来を予測して対応していくことができる」と、水平思考が求められている背景を説明する。

デジタルマーケティングとインサイドセールスでCX/売上向上を目指せ

商品/サービスについてインターネットを通じて情報収集をすることが当たり前になり、BtoBビジネスの領域でも、接点を持った時点で顧客はすでに購買の意思を固めているというケースが珍しいことではなくなってきた。さらには、商品/サービスの価格よりも顧客体験(CX)の向上がより重要視されるようにもなりつつある。こうした状況を「BtoCビジネスに近づいてきている」と阿部氏は説明する。

「BtoBのお客さまに対しても期待を超えるような体験を提供して、”WOW”と言ってもらわなければならなくなってきています。顧客満足度(CS)の向上だけを考えると部分最適になりがちですが、CXを向上するには、広告から営業、受付から物流まで全体最適で考える必要があります。成果も満足度調査だけでなくNPSやCES、LTVといった全体指標で見ていかなければなりません」(阿部氏)

では、どのようにして顧客から”WOW”という言葉を引き出せばよいのだろうか。阿部氏は、必要なときに必要なものを供給する「Just in Time」から、顧客が欲しいものを欲しいときに供給する「Just on Time」の発想がポイントであるとする。

そこで重要な役割を担うのが、デジタルマーケティングとインサイドセールスだ。コロナ禍によって対面営業の機会が減り、購買行動が劇的に変化するなか、昔ながらのドブ板営業スタイルは限界を迎えている。CXの向上だけでなく、新しい案件を効率的に獲得するのにもデジタルマーケティングは必須となる。しかし、それだけでは不十分だ。営業プロセスの全てを把握したインサイドセールスが、デジタルマーケティングで得られた知見を踏まえて顧客の変化に対応することで、売上の最大化という最終的なゴールにつながっていく。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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