ネットワールドは5月23日、同社のコンバージド・インフラストラクチャ「EMC VSPEX」を福岡県の宗像水光会総合病院が採用したと発表した。

宗像水光会総合病院は、セキュリティの観点から医療業務系と情報系の端末を分けていたために端末数が多く、また医療業務のシステム化によって部門サーバも増加の一途をたどっていたのだという。それらの運用・管理負荷の増大により、ICTインフラを抜本的に見直す必要が生じ、仮想化技術を利用したICTインフラの刷新に着目した。

病院のシステムは、24時間・365日安定運用できることが最低条件であり、新しい統合仮想環境には高い性能・信頼性が要求された。また、同時期に新しい電子カルテシステムの導入も実施されたため、そちらに注力するためにも、インフラ構築はできるだけ短期間で行う必要があった。

EMC VSPEXの採用の決め手となったのは、サーバ、ストレージ、ネットワーク機器、ハイパーバイザーなどの主要コンポーネントがあらかじめ検証済みの状態で提供されていることだった。これにより、基盤部分の細かい検証作業が不要になり、移行を円滑に進められたという。物理サーバにVDI(仮想デスクトップ)用を4台と仮想サーバ用を3台、合計7台の「Cisco Unified Computing System(UCS)」を使用し、ストレージには「EMC VNX5200」が2台導入されている。

EMC VSPEXを導入したシステム構成図

情報系端末をVDIに統合したことで端末の更新が不要となり、61台あった物理サーバは3台にまで削減された。こうしたことから、ハードウェアコストは今後5~6年で約4割削減される見込みだという。