【レポート】機械と人間の関係が大きく変わる時代、企業はどうアクションすべきか - Gartner Symposium/ITxpo 2015

[2015/11/09 11:16]小池 晃臣 ブックマーク ブックマーク

[展望7] 2018年末までに複数のチャネル及びパートナーにわたって顧客デジタルアシスタントが顔と声で個人を認識するようになる

これはいわゆる「顔パス」である。今は人間が顧客や取引先などの顔や声を覚えておくのが通常だが、今後は顧客デジタルアシスタントが相手の顔や声を覚え、認証までも行うようになるのである。しかし便利になる一方で、相手からはなぜ自分を知っているのかと気持ち悪く感じられるかもしれない。

そこで亦賀氏は、「プライバシーが侵害されたと思われないように、オプトイン(あらかじめ許可をとる)による「プル型アプローチ」を使って顧客主導のエンゲージメントルールをしっかり実現するようにしたい。顧客が自ら使いたいと思わせるようなマーケティングを行うことが大事だ」と主張した。

[展望8] 2018年までに200万人の労働者が、雇用条件の1つとして健康モニタリングデバイスの着用を求められるようになる

消防士や警察官などのように危険な状況で仕事を行うような職種では、仕事中にウェアラブルデバイスを付けておき、心拍数など健康状態をモニタリングする有効性は大きい。しかしそうしたデバイスの着用を一般の従業員にまで広げた場合でも、それぞれの健康情報がクラウドに蓄積され、健康増進サービスを提供できるようになるかもしれない。

ただし亦賀氏は、「あらかじめ従業員からシステムのポリシーについて許可を得るような配慮も必要になる」と釘を差した。

[展望9] 2020年までにモバイル・インタラクションの40%をスマートエージェントが担うようになり、ポストアプリ時代が優勢となり始める

例えば休憩したい時に、「近くにどこか休むところはないか?」と問えば丁寧にガイドしてくれるようなパーソナルアシスタントの役割をマシンが担うような時代がすぐそこまで来ている。

「CIOには、セキュリティとプライバシーの評価をしっかりと行いつつ、そのような時代を念頭に置いたIT戦略が求められる」と亦賀氏は強調した。

[展望10] 2020年末までに、クラウドにおけるセキュリティ障害の95%は顧客を原因としたものになる

クラウドサービスプロバイダーの運用がどんどん自動化・高度化していくなか、セキュリティ障害の多くはユーザー側の使い方に起因したものとなると予想される。そうなった時には、クラウドセキュリティに対するユーザーの責任範囲を拡大する必要性も高まってくる。

「自分自身がクラウドセキュリティの問題を引き起こす可能性もあるということを認識しておくべきだろう」と亦賀氏は注意を喚起した。

*  *  *

こうしてガートナーの10の展望を解説し終えた亦賀氏は、最後に次のように訴えてセッションの幕を閉じた。

「マシンと人が共生しながら仕事をする時代は必ずやってくる。そうした時代に自分たちは何をすべきかを、5年後に考え始めたのでは遅すぎると言っていい。今この時を機に、いつどんなアクションを起こすべきかについての検討のスタートをぜひ切っていただきたい」

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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