ユニット交換式のコンパクトデジカメ、リコー「GXR」用の新ユニットとして「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」が登場した。裏面照射型のCMOSセンサーに、高倍率ズームを組み合わせたユニットだ。そのレビューをお伝えしよう。

リコー「GXR+P10 KIT」

リコーGXRは、昨年末に発売されたユニット交換式のコンパクトデジカメだ。ボディ内に撮像素子を持たず、レンズと撮影素子、画像エンジンの3つからなるカメラユニットを装着することで初めてカメラとして機能するユニークな製品である。

カメラユニット「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」

GXRのボディは、マグネシウム合金製の頑丈な作りだ

これまでに発売されたユニットは、APS-CサイズのCMOSと単焦点レンズを組み合わせた「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」と、1/1.7型CCDと3倍ズームを組み合わせた「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」の2つ。そして、今回登場した第3のユニット「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」は、撮像素子に1/2.3型の裏面照射型CMOSセンサーを、レンズに光学10.7倍ズームを搭載する。

前面のレバーを倒し、ユニット部を横にすべらせて取り外しができる

電源はリチウムイオン充電池。CIPA準拠の電池寿命は約440枚となる

この「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」は、従来の2つのユニットに比べて、撮像素子のサイズは最も小さいが、ズーム倍率の高さが特徴になっている。広角から望遠、マクロまでの幅広い用途に役立つレンズだ。

天面のホットシューには外部ストロボやビューファインダーを装着できる

ユニットとボディのバランスは良好で、デザイン的にもマッチする

ちなみに「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」の撮像素子とレンズは、今年2月に発売した同社のコンパクトデジカメ「CX3」と同等のもの。厳密にはレンズの収納の方式が異なり、カメラとしての性格や機能、操作性、絵作りの傾向にもさまざまな違いがある。ただ、撮像素子やレンズの基本部分については、CX3のものをユニットとして展開した製品が「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」だと考えていい。…つづきを読む