Sony Ericssonはスペイン・バルセロナで15日(現地時間)、タッチパネル液晶画面を搭載した携帯電話の新製品「Idou」(アイドゥ)を開発中であることを発表した。移動体通信の総合展示会「Mobile World Congress」の開幕前夜に行った、報道関係者向けのイベントで明らかにした。

Idouを発表する、同社ポートフォリオプランニング統括のSteve Walker氏(左)とマーケティング統括のLeonard Hoornik氏

Idouは現在のところ正式な商品名ではなく、コンセプトを表す名称とされている。今年後半の市場投入を目標に現在開発が進められており、この夏を目処に正式な発表を行う予定としている。

3.5インチワイドのタッチパネル液晶を搭載。「XPERIA X1」とは異なってキーパッドは搭載せず、タッチパネルですべての操作を行うタイプの製品となっている。同社製品として最もハイスペックなキセノンフラッシュ付き1,210万画素カメラを搭載するほか、無線LAN、GPSなど、同社のハイエンドモデルとして考えられるすべての機能を備えた機種となる見込み。

テンキーやQWERTYキーなどは搭載せず、すべての機能をタッチパネルで操作する

横スライド式のシャッターの内側にキセノンフラッシュ付き1210万画素カメラを搭載する

OSはSymbian Foundationの新プラットフォームを採用する。コンテンツ配信サービス「PlayNow」に対応し、音楽、ムービー、ゲームなどをダウンロードできるほか、Symbian Foundation OSに対応するアプリケーションソフトをインストールして利用することが可能になるという。

既にある程度動作するサンプル機が存在し、画面上で指をすべらせることによってスクロールなどの操作を行える様子などが披露された

同社は音楽再生機能に特化した「Walkman」シリーズ、カメラ機能に特化した「Cyber-shot」シリーズなどの機種を多く発売し、自社でコンテンツ配信サービスを手がけるなど、従来からエンタテインメント機能に注力してきたが、これを一層強化する「Entertainment Unlimited」戦略を新たに掲げた。同社ではこの夏に向けても複数のエンタテインメント向け機種を発表していくとしているが、Idouは音楽機能、カメラ機能、ゲーム機能などすべてをひとつのデバイスに搭載しており、各シリーズを包含した最上位機種に相当するものになるという。