こんにちは、阿久津です。Windows 10 Insider Preview ビルド14291がリリースされました。筆者の環境に限った話かもしれませんが、Hyper-Vを無効にできないトラブルが発生しています。クライアントHyper-V以外の仮想化ソフトをお使いの方はご注意ください(図01)。
さて、Windows 10は多数のデバイスドライバーをWindows Update経由でインストールしますが、こちらは「デバイスのインストール設定の変更」で設定変更が可能です(図02)。ところが、Windows 7やWindows 8.1にはあったWindows Updateに関する設定がいつの間にか消えました。Windows 7時代にMicrosoftが発表した「デバイスステージ」はWindows 10バージョン1511(Threshold 2)で霧散したようです。
このロジック変更に伴い、変更結果を保存するHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\DriverSearchingキーのDWORD値「SearchOrderConfig」と、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Device MetadataキーのDWORD値「PreventDeviceMetadataFromNetwork」のロジックも変更されました。
デバイスドライバーの検索方法を指定するグループポリシーを確認したところ、こちらは以前のWindowsと同じく3項目が選択可能でした。「デバイスのインストール設定の変更」の変化を踏まえますと、グループポリシー項目も合わせて改善されることでしょう(図03)。
しかし、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\DriverSearchingキーのDWORD値「SearchOrderConfig」に書き込まれるデータは、 Windows 7時代と同じく「0」~「2」でしたが、影響を与えていないように見えました。そこで今回はDWORD値「PreventDeviceMetadataFromNetwork」を編集して、Windows Update経由のデバイスドライバー導入を無効にするチューニングをお送りします。
1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Device Metadataキーを開きます。
3. DWORD値「PreventDeviceMetadataFromNetwork」のデータを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
これで操作が完了しました(図04~07)。
図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Device Metadataキーを開きます |
早速結果を確認してみましょう。「デバイスのインストール設定の変更」を起動すると、<いいえ>が選択されています。こちらのダイアログから<はい>を選択した場合、「SearchOrderConfig」と「PreventDeviceMetadataFromNetwork」のデータは「0」となり、Windows Updateからデバイスドライバーを導入します。<いいえ>を選択した場合は「PreventDeviceMetadataFromNetwork」のデータのみ「1」に変更され、ドライバー導入を抑止する仕組みです(図08~09)。
最新のWindows 10 Insider Previewでもグループポリシーの<デバイスドライバーを検索する場所の順序を指定する>が影響を与えているように見えますが、今後どのように変化するか分かりません。このあたりはRedstoneまで待たなければならないようです。
それでは、また次号でお目にかかりましょう。
阿久津良和(Cactus)