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コマンドプロンプトなどから作成する

Windows 10 バージョン1903(仮)では、ドットで始まるファイルの作成および変更が可能になるという。そもそもLinuxではドットファイルにユーザーの設定情報を格納するケースが多く、WSL(Windows Subsystem for Linux)との親和性を高めるため、以前から対応が望まれていた。

  • Windows 10 ビルド18342以降では、エクスプローラーでファイル名をドットで始まる名前に変更すると、拡張子の変更に関する警告メッセージが現れる

だが、Windows 10は以前からドットファイルに対応していることをご存じだろうか。まずは下図をご覧いただきたい。

  • コマンドプロンプトを起動し、「copy con .foo」を実行。続いて任意の文字列を入力してから「Ctrl」+「Z」キーを押してファイル編集を終了する

  • Windows 10 バージョン1809のエクスプローラーでもドットファイルは表示可能

このようにコマンドプロンプトなどから操作すれば、ドットから始まるファイル名は作成可能だ。また、「move .foo .bar」など既存ファイルをリネームすることでもドットから始まるファイルを作成できる。この仕様はWindows 10に限らず、Windows 7など以前のWindowsでも同様だった。

だが、エクスプローラー上でドットから始まるファイル名への変更を試みると下図に示したとおりエラーとなる。つまり、Windows 10 バージョン1903(仮)のエクスプローラーは改良が加わり、ドットファイルへ対応したに過ぎないのだ。

  • Windows 10 バージョン1809のエクスプローラーで、ドットファイルのリネームを試みるとエラーとなる

もちろん新たに加わる改良は、WSLやGitなどソフトウェア開発に携わるユーザーの利便性を向上させるもので歓迎したい。ただ、特段新しい機能ではないことは覚えておいても損はないだろう。

阿久津良和(Cactus)