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「回復」でWindows 10を初期状態に戻す
Windows 10 バージョン1703(Creators Update)がリリースされたタイミングだからこそ、PC環境をクリーンにしておくべきである。大型バージョンアップに至るまでの間、インストールしたアプリケーションや設定変更した内容が、OSやアプリケーションの動作に悪影響を与えるかもしれないからだ。
過去を振り返ると一目瞭然。WindowsというOSは、標準的なPC環境ならば、アップグレードインストールも難なくこなせるのだが、ユーザーが相応にカスタマイズした環境では、Windows開発チームが意図しないトラブルを引き起こす可能性がある。
Windows 10におけるクリーンインストールを大別すると、回復機能を用いるか、USBメモリーを利用した新規インストールの2種類だ。以前の記事でも紹介したが、今回はコンセプトが異なるので順を追って手順を紹介する。
ここで「個人用ファイルを保持する」ではなく「すべて削除する」を選択するのは、冒頭で述べたようにアプリケーションや設定変更の悪影響を回避するためだ。そのため、実行前には「バックアップと復元(Windows 7)」などでフルバックアップし、「ファイル履歴」などでユーザーファイルのバックアップを必ず実行してほしい。
次に、ドライブのクリーニングを実行するかどうかの選択を求められる。マルウェアなどに感染していないのであれば、「ファイルの削除のみ行う」を選択したほうが作業はスピーディに完了する。ただし、ストレージの空き領域に対して「0x00」を書き込む「ファイルを削除してドライブのクリーニングを実行する」を選択しても構わない。この場合、メッセージにもあるとおり数時間以上を要する可能性があるので注意してほしい。
あとは処理が順次進むため、画面の指示に従う。初期化完了後は、OOBE(箱からPCを取り出してセットアップ直前の状態)のプロセスが始まり、地域設定やキーボードレイアウト、アカウント設定などを行う。本稿では割愛するが、フォルダー名の関係からローカルアカウントを選択する場合は「オフラインアカウント」を選択すればよい。
阿久津良和(Cactus)