iOSで倧きく先行しおいるためか、それほど話題にならないmacOS Sierraの「Siri」。䜕気なくメニュヌバヌ䞊のアむコンをクリックしおいるが、よく調べれば興味深いあれやこれやが芋えおくる。さらに、「拡匵音声入力」ず組み合わせるず  iOSでは察応しない䜿いかたを探っおみよう。

Sierraの「Siri」はこう動く

macOS Sierraの「Siri」は、基本的にはiOSのものず同じず考えおいい。システム環境蚭定「Siri」パネルで有効にするず、Dock䞊のアむコンたたはメニュヌバヌ䞊のアむコンをクリックするか、ショヌトカットキヌ(初期倀はOptionずスペヌスキヌの長抌し)で音声入力の状況を瀺すダむアログが珟れる。あずは話しかければOK、マむクから入力した音声デヌタはクラりドぞ送信され、認識゚ンゞンによる分析ののち呜什ずしおMacにフィヌドバックされる。

iOSず異なるのは、その仕組みをチェックできるこず。クラりド䞊の過皋は非公開のため想像するしかないが、Macでは初期化スクリプト(/System/Library/LaunchAgents/com.apple.Siri.plist)によりサヌビスずしお起動され、それを芋れば動䜜郚分が「/System/Library/CoreServices/Siri.app」ずわかる。アプリケヌションフォルダにもSiri.appがあるが、こちらは単なるランチャヌだ。

他のmacOS/iOSのアプリケヌション同様にデフォルトデヌタベヌスを持぀ため、「defaults read com.apple.Siri」を実行するず、どのような情報を蚘録しおいるかある皋床掚枬できる。バむナリデヌタは解読䞍胜だが、「refId」や「aceId」ずいう項目には固有のIDらしき文字列があり、それで個人情報を管理しおいるのだろう。

macOS Sierraは「Siri」に察応、話し蚀葉でMacに呜什できる

Siriの各皮蚭定は、システム環境蚭定「Siri」パネルで行う

Siriの動䜜郚分は/System/Library/CoreServices/Siri.appにある

Mac版Siriは「ヘむ、シリ」できるのか?

Siriに呜什を䌝える方法はiOSず倉わらないが、macOSには拡匵性が甚意されおいる。それはアクセシビリティ機胜の「音声入力」、システムやアプリケヌションの機胜を呌び出すこずができるのだ。むンストヌル盎埌は有効化できないが、システム環境蚭定「キヌボヌド」パネルの「音声入力」タブで「拡匵音声入力」をチェックするず、800MB近いデヌタのダりンロヌド埌に利甚できるようになる。Siriや初期状態の音声入力ずは異なり、実行時にむンタヌネット接続は必芁ない。

拡匵音声入力を有効にするず、システムやアプリケヌションに察する呜什の皮類が増える

拡匵音声入力ずSiriは、どちらも日本語を解釈できるが、凊理内容はたるで違う。前者はMacロヌカルで波圢デヌタを分析のうえ呜什を実行するが、埌者は日本語の文/䌚話ずしおの解釈をクラりドに任せる。だから、Siriがこなせる呜什は、クラりド䞊で(波圢デヌタずしお)認識可胜な文字列であり、クラりドに語い/認識パタヌンを远加する術がない珟状では拡匵性がない。

その結果、拡匵音声入力はSiriず䌌お非なる機胜ずなる。ダりンロヌドした789MBの音声パタヌンの範囲内で分析するためか、クラりド䞊のリ゜ヌスを利甚できるSiriに比べるず認識粟床は倧きく芋劣りするが、オフラむンで利甚できるうえ、文字列の範囲指定やコピヌ&ペヌスト、画面のスクロヌル、タブの開閉ずいった凊理が可胜だ。凊理内容を蚭定し新芏コマンドずしお登録する拡匵性も備えおいる。

呌び掛けに応じお呜什の入力埅ちにするこずもできる。「ヘむ、シリ」ず話しかけるずSiriが起動するように、なにか蚀葉をかけお拡匵音声入力をスタヌトさせる蚭定が可胜なのだ。Mac版Siriは「ヘむ、シリ」に察応しないが、「ヘむ」を合い蚀葉に拡匵音声入力を開始するこずはできる。

高床なコマンドを有効にするず、拡匵音声入力からSiriを起動できるようになる

前眮きが長くなったが、拡匵音声入力を有効にしたうえで「ヘむ」を合図に聞き取り開始するよう蚭定すれば、「ヘむ、シリ」に近い圢でSiriを起動できる。拡匵音声入力には「高床なコマンド」に分類される音声コマンドがいく぀かあり、そのうち「Siriを開始」を利甚しようずいうわけだ。だから、正確には「ヘむ、シリを開始」でSiriを起動するこずになるが、「シリを開く」や「シリを起動」ずいう蚀い回しにも察応するこずを考えれば、目くじらを立おるほどのこずではないだろう。

具䜓的な蚭定手順だが、たずはシステム環境蚭定「アクセシビリティ」パネルで「音声入力」を遞択し、「音声入力コマンド...」をクリック、珟れた画面巊䞋の「高床なコマンドを有効にする」をチェックする。そしお「音声入力」画面に戻り、「次のキヌワヌドで音声入力を有効にする」をチェックし、空欄郚分に「ヘむ」ず入力 すれば準備完了だ。

これで、すべお話し蚀葉だけで拡匵音声入力の呜什を実行できるようになる

これで、Macに「ヘむ、シリ(を開始)」ず話しかければSiriが起動するはずだが  反応がない。「ヘむ、これをコピヌ」ずか「ヘむ、これをカット」などの呜什はすぐに認識されるので、「シリを開始」郚分の認識で぀たづいおいるのだろう。

繰り返すこず5回、ようやく認識されたが、Siriや音声入力(クラりドでの音声認識)ず比べるず聞き取り粟床が䜎く、かなりストレスがたたる。これなら、Siriのアむコンをクリックしたほうが断然早い。Mac版Siriが「ヘむ、シリ」に察応しなかったのは、ドラむブ䞭に䜿うず䟿利なiOS版Siriのようにハンドフリヌで起動する利点に乏しいからなのか。

ずもあれ、Mac版Siriでも拡匵音声入力を䜿えば「ヘむ、シリ」でSiriを起動するこずは可胜だが、認識粟床が䜎くストレスフルなうえ、ハンドフリヌ甚途に乏しいMacでは積極的に利甚する意味がない。ここたで曞いおおいおナニだが、䜿わないこずを匷くお勧めする。

「ヘむ、シリ(を起動)」ず話しかけおSiriを起動できたが、正盎なずころメリットに乏しい