東芝は、2030幎床に売䞊高5兆円、営業利益6,000億円、営業利益率12.0%ずいう長期目暙を発衚した。

䞭期目暙ずしおは、2025幎床に売䞊高4兆円、営業利益3,600億円、営業利益率9.0%、EBITDAは5,000億円、ROICは17.0%、フリヌキャッシフロヌは2,500億円を目指す。

  • 枊䞭の東芝が打ち出す売䞊5兆円ビゞョン、「パンドラの箱を開ける」改革の実効性は

    2030幎床に売䞊高5兆円、営業利益6,000億円、営業利益率12.0%ずいう長期目暙を発衚

東芝 代衚執行圹瀟長 CEOの島田倪郎氏は、「2030幎床に向けお収益の柱をデヌタサヌビスにする䌚瀟ぞず倉貌したい。2030幎床には、デヌタサヌビスの領域における営業利益率を26%ずし、党瀟の営業利益の20%をここで皌ぎ出したい。この準備はすでにはじたっおいる」などずした。

行く末に揺れる最䞭のビゞョン発衚

東芝は、䌁業䟡倀向䞊に向けた戊略的遞択肢に関する提案を募集。5月30日の締め切りたでに非公開化に関する8件の提案ず、䞊堎維持を前提ずした戊略的資本業務提携に関する2件の提案を受領。今埌、内容を評䟡し、2022幎6月28日に開催される定時株䞻総䌚埌に、最終プロセスに至るパヌトナヌ候補を絞りこむこずになる。2022幎7月以降、パヌトナヌ候補にデュヌディリゞェンスの機䌚を付䞎し、協議を螏たえお法的拘束力のある提案の提出を求めるこずになる。

そうしたなかで、なぜ東芝は、このタむミンクで、䞭長期ビゞョンを発衚したのだろうか。

島田瀟長兌CEOは、「非公開化を含めた戊略的遞択肢の怜蚎を進めおおり、耇数の投資家やスポンサヌ候補から提案を受領した。それらの提案には東芝グルヌプに察する朜圚的䟡倀に察する倧きな期埅があるこずを感じおいる。あらゆるステヌクホルダヌの声を聞き、透明性を持っお戊略的遞択肢の怜蚎を行うこずが重芁である」ずしながら、「明快で、野心的な長期ビゞョンは、抜本的な改革に向けた瀟内のアクションや意思決定を促進する意味でも重芁である。たた、より詳现な財務目暙や蚈画が戊略的遞択肢の怜蚎においおも、重芁であるず理解しおいる。䌚瀟倉革に向けた長期ビゞョンに賛同しおもらい、実珟に向けたより詳现なアクションや蚈画に萜ずしおいくこずが䌁業䟡倀向䞊に぀ながるず信じおいる」ず述べた。

  • 東芝 代衚執行圹瀟長 CEOの島田倪郎氏

今回の蚈画は、取締圹䌚の承認を経た䞊で発衚しおおり、「䌁業䟡倀を最も高めるこずに集䞭しお策定したものであり、䞊堎維持や非公開化ずいったキャピタルストラクチャヌずは意識せずに、ベストず考えられるものをたずめた」ずする。

東芝は、2022幎2月7日に、それたでの3分割案を芋盎し、新たに2分割案を発衚した。だが、3月24日に開催した臚時株䞻総䌚では、株䞻により、2分割案が吊決された。

その䞀方で、3月1日には経営執行䜓制を䞀新。執行圹垞務で、東芝デゞタル゜リュヌションズ瀟長を務めおいた島田氏が瀟長兌CEOに就き、東芝゚レベヌタの柳瀬悟郎瀟長の代衚執行圹副瀟長COOに就く䜓制ずした。

「3月24日の臚時株䞻総䌚の結果は、『新たな方向性を怜蚎するように』ずいう株䞻の声である。3月1日に新執行郚がスタヌトし、わずか3カ月間ではあったが、執行郚ずしお、どういう経営をするこずが䌁業䟡倀を最倧化できるかを考え、それを定時株䞻総䌚前に瀺しおほしいずいう株䞻の芁望に応えたものである」ずする。

東芝が取り戻そうずする「誇り」

今回の䞭長期ビゞョンの説明に入る前に、島田瀟長兌CEOは、東芝グルヌプの経営理念である「人ず、地球の、明日のために。」ずいう蚀葉に觊れた。

「これは、1990幎代から䜿っおいる蚀葉であり、東芝の瀟員が、東芝に誇りを感じる蚀葉である。そしお、東芝の存圚意矩は、『新しい未来を始動させる』ずいうこずである。これこそが、東芝を東芝にする理由である」ずする。

そしお、経営理念にある「人」、「地球」、「明日」ずいう蚀葉を玐解いお説明した。

  • 経営理念の「人」、「地球」、「明日」

「『人』は、䞀人ひずりの安心、安党な暮らしを守るこずであり、そのために東芝は誰もが享受できるむンフラの構築に取り組んでいる。『地球』では、瀟䌚的、環境的な安定を倧切にし、それに向けお、぀ながるデヌタ瀟䌚の構築を目指しおいる。たた、『明日』では、子䟛たちの未来や、人ず地球の持続可胜性が求められる。明日に向けお、東芝がやるべきこずは、カヌボンニュヌトラルやサヌキュラヌ゚コノミヌの実珟である」ず語った。 そしお、「東芝が、人、地球、明日においお、やるべきこずを実珟する手段ずしお重芁なのがデゞタルである」ずし、「デゞタル゚コノミヌの発展に䌎い、今埌、様々な䌁業が産業の垣根を超えお぀ながるこずで、新たな瀟䌚䟡倀が創造される。東芝ではこの倉化に察応するためにDEDigital Evolution、DXDigital Transformation、QXQuantum Transformationの3぀の戊略を定めた」ずする。

  • DEDigital Evolution、DXDigital Transformation、QXQuantum Transformationの3぀の戊略

DEは、サヌビス化やリカヌリング化によっお実珟する䞖界であり、サむバヌフィゞカルシステムを掻甚しお、業皮や業界ごずの課題解決を行うこずになる。たた、DXでは、デヌタビゞネス、マッチングビゞネス、プラットフォヌム化が進展し、䌁業同士が連携するずいった動きが加速するこずになる。そしお、QXでは、量子技術を掻甚した量子産業が創出され、様々なプラットフォヌムが、業皮や業界の枠を超えお぀ながるこずになる。

「぀ながる垂堎においお、新たな瀟䌚䟡倀を創造したい。東芝は、デゞタル化を通じお、カヌボンニュヌトラルやサヌキュラヌ゚コノミヌの実珟に貢献しおいく」ず述べた。

DEは、DXぞず進化し、そしおQXによっお、デゞタル゚コノミヌは倧きく発展するず定矩する。それぞれの領域で゜リュヌションを提案するだけでなく、デゞタル゚コノミヌの発展に䌎い、事業環境の倉化にも柔軟に察応しおいくこずになるずいう。

DE、DX、QXの取り組み、量子技術など具䜓化する事䟋

では、東芝は、DE、DX、QXの領域においお、どんな取り組みを行っおいくのだろうか。

DEは、すでにいくもの事䟋が、東芝のなかにある。そのなかから、Elevator as a ServiceEaaSをあげた。

埓来ぱレベヌタのハヌドりェアず゜フトりェアは䞀䜓で開発され、制埡したり、運行管理、挟たれ防止、デゞタルサむネヌゞによる情報提䟛などを行っおいた。DEの取り組みにより、゚レベヌタ本䜓のハヌドりェアず、それを制埡したり、サヌビスずしお提䟛するための゜フトりェアを分離するこずで、゜フトりェアが掻甚される領域を拡倧。幅広いサヌビスを提䟛するずずもに、倖郚アプリケヌションず連携しお、デヌタを掻甚したサヌビスの創出や、それによる新たなビゞネスを展開するこずを目指すずいう。ここでは、デヌタそのものを提䟛するこずもビゞネスに぀ながるずする。

  • Elevator as a ServiceEaaSの事䟋

たた、2019幎に発売したViewLEDは、カメラ付きLED照明であり、照明ずしお機胜するだけでなく、ネットワヌクを通じお、デゞタルデヌタを取埗。画像デヌタを掻甚した様々なアプリケヌションの提䟛を行っおいるずいう。「売っおしたえば、それでビゞネスが終わっおいたLED照明を、リカヌリングモデルぞず転換するこずができた。販売した埌の方が収益を䞊げるこずができるようになっおいる」ずする。

DXの事䟋では、賌買デヌタ事業の䟋をあげる。

東芝テックは、同瀟が持぀圧倒的ずもいえるPOSのマヌケットシェアを背景に、レシヌトを電子デヌタで提䟛する「スマヌトレシヌト」のサヌビスを開始しおいる。䌚蚈埌はスマホでレシヌトの内容を確認できるずいうものだ。さらに、このサヌビスでは、個人の同意を埗お賌買デヌタを収集。そこからサヌビスを創出するこずができる。情報のデゞタル化だけでなく、デヌタを掻甚しお、他のプラットフォヌムず連携。パヌ゜ナラむズされた新たなサヌビスの提䟛も可胜になる。

「䌁業や個人か、安心しお䜿える情報サヌビスを䜜っおいくこずになる。デヌタの培底した芋える化、ナヌザヌ䜓隓に基づく自然なデヌタ連携によっお、デヌタ瀟䌚むンフラずなるこずを目指す」ずする。

東芝テックでは、2025幎床たでに加盟店舗を13䞇店舗、䌚員数1,000䞇人を目指しおおり、「スマヌトレシヌトを浞透させ、賌買デヌタの収集基盀を䜜りたい」ず意気蟌む。

  • 2025幎床たでに加盟店舗13䞇店、䌚員数1,000䞇人を目指すスマヌトレシヌト

QXでは、東芝が30幎近く研究開発を行っおきた量子技術の商甚利甚を進めるこずになる。

島田瀟長兌CEOは、「量子コンピュヌタが完成した際には、珟圚の暗号化技術が簡単に砎られるず蚀われおいる。東芝は、この暗号を盗たれないようにする量子暗号通信のトップメヌカヌである。たた、量子通信の技術を䜿い、数100km離れた量子コンピュヌタのメモリ情報を同時に曎新したり、セキュアで高床に通信を実珟する量子むンタヌネットの䞖界ぞず発展させるこずが可胜である。東芝は、量子技術の分野では最倧の特蚱数を持っおいる。デヌタや通信を量子で守る時代においお、東芝は最も優れた技術を保有しおいる䌁業である」ずする。

  • 量子技術の研究開発・実商甚化を加速

量子暗号通信に関しおは、䞖界䞭で商甚実蚌が始たっおいる。東芝デゞタル゜リュヌションズは、これらの投資を行いながらもすでに10%の利益率を出しおおり、2030幎床には150億円芏暡の事業を創出するずしおいる。「芏暡は小さく芋るが、量子技術の発展は急速に進んでおり、この芏暡を遥かに陵駕する可胜性もある」ずする。

そしお、「量子暗号通信の領域においお、東芝は機噚ベンダヌになるのではなく、鍵配信サヌビスベンダヌになりたいず思っおいる。グロヌバルでのサヌビスを、数幎のうちに具䜓化し、スタヌトしたい」ず述べた。

  • 量子暗号通信の実蚌・協業が進行䞭

たた、東芝では、量子むンスパむアヌド技術を掻甚した「SQBM+」を開発しおおり、組み合わせ最適化問題を、䞖界最速で、最倧芏暡で解くこずができるずいう。「様々な瀟䌚課題の解決に貢献できる。金融分野における実蚌や、創薬領域における掻甚を進めおいる」ずいう。

  • 量子むンスパむアヌド技術を掻甚した「SQBM+」を開発

たた、「量子技術そのもの研究だけでなく、半導䜓や材料、原子力などの技術を掻甚しおゲヌト型量子コンピュヌタに必芁ずされる冷华技術ぞの貢献などができる。次の䞖界に向けたブレむクスルヌが実珟でき、巚倧なチャンスを぀かむこずができる。巚倧なマヌケットが生たれる量子領域でリヌディングカンパニヌになりたい」ず述べた。

東芝の課題は2぀の「硬盎性」

「東芝の課題は、2぀の硬盎性にある」ず、島田瀟長兌CEOは語る。

  • 東芝の課題だずいう2぀の「硬盎性」

ひず぀は内郚硬盎性だ。

「東芝はなんでもできる䌚瀟である。なにが出おくるかわからないずいう研究開発力も持぀。東芝のなかにある起業家粟神によっお、次々ず新たな領域ぞず挑戊し、倚くの成功を収めおきた」ず、島田瀟長兌CEOは振り返る。

だが、こうも指摘する。

「成功した事業は、時代ずずもに閉じこもるようになっおしたった。ここさえやっおいればいいずいう気持ちが生たれ、螏み出すこずが必芁だずわかっおいおも、パンドラの箱を開けおしたうため、閉じたたたにしおこうずいう意識が芋られた。たた、事業を開始したずきには、事業単䜍が正しかったが、珟圚のデゞタル化やサヌビス化する時代に合わなくなっおきおいるずころもある」。

もうひず぀の課題は倖郚硬盎性である。

「なんでもできる東芝は、なんでも自分でやろうずする。東芝の魅力は䞖の䞭にたったくない技術を開発できるこずである。東芝による䞖界初の技術や補品は数倚く存圚する」ず語る。

しかし、ここでも課題を指摘する。

「いたぱコシステムやプラットフォヌムの時代である。独自技術を自瀟だけで立ち䞊げるよりも、゚コシステムを掻甚しお、早期にビゞネスを立ち䞊げるこずで、䌁業䟡倀の倧きな拡倧が芋蟌たれる。成長するためには、この課題を解決する必芁がある。改善しおいく」ずする。

そしお、「今回の新たな経営方針では、2぀の硬盎性を打砎したい。しかも、可胜な限り速い速床で、数字を䞊げながら進める。瀟員自らが2぀の硬盎性を打砎し、トランフォヌメヌションする芚悟を決めるこずが必芁である。パンドラの箱を次々ず開けおいかなくおはならない。内郚硬盎性の打砎ず倖郚硬盎性の打砎に、䞍退転の決意で取り組む」ずする。

  • 島田瀟長兌CEOは「パンドラの箱を次々ず開けおいかなくおはならない。内郚硬盎性の打砎ず倖郚硬盎性の打砎に、䞍退転の決意で取り組む」ずする

2぀の内郚硬盎性の打砎ぞ、開発䜓制の芋盎し

内郚硬盎性の課題は、Software Defined Transformationで解決するずいう。

珟圚、東芝の補品開発は、瞊割り組織のなかで行われおいる。そのため、゜フトりェアはハヌドりェアのなかに組み蟌たれ、システムずしお提䟛される仕組みが䞭心だ。

「DEを実珟するには、ハヌドりェアず゜フトりェアの分離が倧切である。これによっお、様々なアプリを远加しおいくこずが可胜になり、新たなサヌビスを生み出すずずもに、ビゞネスのリカヌリング化やSaaS化が進んでいくこずになる。これらはビゞネスの高収益化に倧きく貢献する。さらに、゜フトりェアレむダヌを暙準化するこずで、他瀟のハヌドりェアず぀ながったり、他瀟のアプリず぀ながったりするプラットフォヌム化が可胜になる。これができるずサヌビスは倧幅に拡倧し、デヌタを䞭心にしたサヌビス展開が可胜になる。これが第2段階で瀺したDXになる。このビゞネスは極めおアセットラむトで、スケヌラブルなビゞネスモデルになり、指数関数的な成長を可胜にする」ずいう。

  • アプリ、゜フト、ハヌドを分離し、プラットフォヌムを構築するSoftware Defined Transformation

もちろん、゜フトりェア開発䜓制も倉えおいく必芁がある。

「東芝の゜フトりェア開発者は、デゞタルセグメントに所属しおいる人数よりも、はるかに倚い人数がグルヌプ䌚瀟30瀟に分散しおいる。この䜓制からも、それぞれのハヌドりェアに、それぞれに゜フトりェアが付いおいる構造であるこずがわかる。開発の手法や人員の配眮においおも改善できるこずは倚い。これらを培底的に改善したい」ず語り、「東芝は、゜フトりェア開発をしっかりず䞁寧にやっおきた歎史がある。この蓄積を集玄化しお、どのレむダヌでアヌキテクトしおいくのかが重芁である。東芝の優秀な技術者たちは、そのむメヌゞ掎み぀぀ある。ハヌドりェアず゜フトりェアが分離すれば、日本䌁業が遅れおいた領域においお、反察偎に回り蟌むこずができ、最先端の先頭に出るこずができる」ず、゜フトりェアを軞ずした成長戊略に自信をみせる。

DEからDXぞ、さらにQXぞず進める手法を、瀟内では、「SHIBUYA型プロゞェクト」ず名づけた。

「枋谷の街は倧倉貌を遂げおいる。しかも、数100䞇人が行き来するなかで、動きを止めずに、街を根本的に倉貌させようずしおいる。これこそが、東芝がいたやろうずしおいるこずである。ビゞネスを止めずに䌚瀟を再生しなくおはならない。このSHIBUYA型プロゞェクトを成功させるには、課題である内郚硬盎性の打砎が必芁になる」ず、島田瀟長兌CEOは語る。

  • SHIBUYA型プロゞェクトのむメヌゞ

島田瀟長兌CEOが呜名したものがひず぀ある。それは、ダブルダむダモンドモデルず呌んでいるものだ。

これは、デヌタの収集ポむントを瀺したもので、䌁業数や䜿甚者数を瞊軞に眮き、サプラむチェヌンを暪軞に眮いお衚しおいる。産業のデヌタで構成されるB2Bダむダモンドず、人のデヌタで構成されるB2Cダむダモンドが存圚し、衚瀺された収集できるデヌタ量の衚瀺が、2぀のダむダモンドの圢に芋えるこずからダブルダむダモンドず呌んでいる。

  • ダブルダむダモンドモデルのむメヌゞ

GAFAなどのプラットフォヌマヌは、B2Cダむダモンドからデヌタを収集し、様々なサヌビスの創出に぀なげおいる。だが、もちろんすべおのデヌタを収集できおいるわけではない。「東芝は、人のデヌタのなかからも、ただ取埗されおいないデヌタを収集できる。たずえば、POSや照明、゚レベヌタなどのハヌドりェアから抜出できるデヌタがそれにあたる」ず、東芝の事業領域からのデヌタ収集の匷みを瀺す。

ここでは、人流デヌタを起点ずしたサヌビスを䞀䟋にあげた。

  • 人流デヌタを起点ずしたサヌビス

ビルや商業斜蚭においおは、倚くがタッチポむントずしお利甚する゚レベヌタを通じお、カゎ内サむネヌゞなどを利甚し、人々の行動デヌタを収集したり、東芝テックのPOSを掻甚したリアルリテヌルプラットフォヌムず連携した賌買販売デヌタを収集。これらのデヌタをビルや商業斜蚭プラットフォヌムに乗せるこずで、新たなサヌビスを創出できるずいう。たた、亀通分野では、鉄道、道路などの人流デヌタをもずに、道路、貚物、鉄道各瀟をたたいだダむナミックプラむシングプラットフォヌムやダむナミックスケゞュヌリングプラットフォヌムを掻甚しお、より効率的な制埡を行い、さらに新しいサヌビスを生み、巚倧なマヌケットの誕生に぀なげるこずができるずする。

䞀方、B2Bダむダモンドの領域では、倚くの䌁業が、ただデヌタ取埗ができおいない領域だずし、「むしろ、これたでは、ここからデヌタを収集するずいう認識もなかったずもいえる。たずえば、今埌、CO2排出量に関するデヌタが求められるが、これたではこれらのデヌタを収集するずいう発想もなかった。だが、この領域は、東芝の事業がリヌチしやすい堎所でもある。産業のデヌタの取埗に向けお、東芝は暙準化に人を割いたり、リ゜ヌスを投資したりしおいる」ず語る。

゚ネルギヌやCO2デヌタを起点ずしたサヌビスでは、補造、物流、小売ずいった事業者におけるCO2排出に関するデヌタを収集し、CO2芋える化デヌタプラットフォヌムを通じお新たなサヌビスを創出。さらに、電力、発電などの゚ネルギヌ垂堎からのデヌタを収集し、これを組み合わせた新たな事業化が期埅できるずする。

  • ゚ネルギヌやCO2デヌタを起点ずしたサヌビス

「カヌボンニュヌトラルの達成に向けおはCO2排出量を正しく芋える化するこずが、重芁になる。サステナブルやサヌキュラヌ゚コノミヌの実珟には、再生可胜゚ネルギヌや省゚ネを含む゚ネルギヌデヌタを収集し、これをプラットフォヌム化するこずが必芁になる。たた、サプラむチェヌン党䜓にわたるCO2のデヌタを収集したプラットフォヌムも構築できる。これらを組み合わせるこずで、各家庭で発電した電力を取匕するような個人間電力取匕サヌビスの出珟が考えられる。たた、デヌタをもずにカヌボンフットプリントたで远跡するこずができる。ペットボトルの氎が、自分の手元に届くたでにどれだけのCO2が排出されおいるのかずいったこずもわかるようになる。゚ネルギヌずCO2のデヌタが組み合わるこずで、䌁業や人々に、環境に配慮した行動倉容を促し、地球にやさしい瀟䌚を構築できる」ず語る。

このように、ダブルダむダモンドモデルで収集したデヌタを、プラットフォヌム同士の融合させながら、倚くの䌁業が利甚するこずで、いたたで䞍可胜だった情報収集やサヌビスの提䟛も可胜になる。

「ビヌルのテレビCMを攟映した際に、それを芋た消費者が、そのビヌルに倉えおくれたのか、そのビヌルを長い期間飲んでくれるようになったのか、ずいったこずもデヌタからわかるようになる」ずいった事䟋も瀺す。

「東芝は、『産業のデヌタ』ず『人のデヌタ』の䞡方の領域からデヌタ取埗ができる立堎にある。この䞡方の領域においお、プラットテフォヌマヌを目指したい」ず語った。

これらを、内郚硬盎性を打砎するためのアプロヌチずするのに察しお、倖郚硬盎性を打砎するためアプロヌチに䜍眮づけたのが、東芝が持぀匷みである「開発のダむバヌシティ」を掻かす取り組みだ。

これたでにも倚くの領域で技術の掛けあわせにより、䞖の䞭にない補品を生み出し、送り出しおきたのが東芝の特城だ。珟時点においおも、2030幎には2兆5,000億円の垂堎芏暡が想定されるCu2O亜酞化銅タンデムPVや、5,000億円の垂堎芏暡が想定されるフィルム型ペロブスカむトPVのほか、NTO負極電池、LiDAR、ミリ波むメヌゞング、MEMSセンサヌなど、ビゞネスポテンシャルが高い数々の技術が存圚しおいる。

「だが、東芝は、これらのビゞネスの皮を生かしお切れおいない」ず指摘する。

  • ビゞネスポテンシャルが高いこれらの技術が、ビゞネスに生かしきれおいない

たずえば、遺䌝子治療領域では、東芝独自のナノサむズの生分解性リポ゜ヌムを開発。脂質組成蚭蚈により、がん现胞などの特定现胞だけを狙い撃ちにしお、遺䌝子を導入するこずができる技術ずしお泚目されおいる。「バむオテクノロゞヌは砎壊的なむノベヌションを生み出すこずができる技術領域であり、将来性のある技術に察しお、投資家の期埅が高たっおいる。これらのポテンシャルの高い技術を、早期に、確実に䟡倀を顕圚化するためには、専門分野での事業拡倧を目指すパヌトナヌの掻甚も怜蚎しおいく。それにより、株匏によるファむナンシャルリタヌンや、デヌタ掻甚のメリットが生たれる」ずする。技術の早期垂堎投入ず、マネタむズに向けた取り組みが必芁であるこずを蚎える。

東芝Nextプラン、改革の成果は

䞀方、島田瀟長兌CEOは、東芝が取り組んできたこれたでの改革の成果に぀いお振り返った。

「2018幎にスタヌトした東芝Nextプランは、フェヌズ1ずしお基瀎収益力の匷化に取り組んできた。新型コロナりむルスの圱響や半導䜓䞍足、玠材高隰ずいった圱響があったが、すべおのセグメントにおいお、順調に収益力が回埩し、営業利益率は東芝グルヌプ党䜓で4ポむントの改善が芋えるずころたできおいる。ずくにデゞタル゜リュヌションにおいおは、安定的な改善が芋られおおり、゜フトりェア開発プロセスの暙準化や、海倖゜フトりェア開発拠点の積極掻甚などの改善努力が実に結び぀いたず考えおいる。こうした改善事䟋を党瀟に展開し、より匷固な収益䜓制を構築したい」ずする。

  • 東芝Nextプランの成果

構造改革や調達、営業などのCFTクロス・ファンクショナル・チヌム掻動を通じお、短期で刈り取り可胜な掻動を䞭心に党瀟展開を行い、2018幎床からの4幎間で、1,800億円の効果が出おいるこず、今埌は蚭蚈、生産などを含めた業務プロセス倉革や、ITシステム倉革を加えたバリュヌチェヌン改革を掚進し、これらの改革の連鎖によっお、継続的な基瀎収益力の匷化に取り組む。これにより、2025幎床たでに环蚈玄2,500億円の収益改善を芋蟌むずいう。

たた、2020幎11月には388瀟だった子䌚瀟を2022幎4月には30%にあたる118瀟を削枛。2025幎床には40%の削枛を目指すずいう。たた、バリュヌチェヌン改革では、2025幎床に67補品のモゞュヌル化を目指しおおり、2022幎床䞭に70%の達成を蚈画。スマヌトファクトリヌを党拠点に展開するこずを目指し、2022幎床には原因分析たでが可胜なレベル3に到達した拠点を35%に増やすこずになる。

「東芝グルヌプは100幎以䞊に枡り、電力や鉄道などの囜の重芁むンフラを支える事業に携わっおきた。䞊䞋氎道をはじめ、倚くの事業でナンバヌワンのシェアを有しおいる。たた、デバむス事業においおは高効率、高品質、高信頌性のパワヌ半導䜓の䟛絊を通じお、デゞタル産業の基盀を支えおいる。さらに、゚ネルギヌ事業では原子力発電所のプラント建蚭やメンテナンス、再皌働支揎などを通じお経枈掻動や生掻を支える゚ネルギヌの安定䟛絊に貢献しおきた。むンフラ事業では防空レヌダヌシステムや航空保安管制システムなど、東芝グルヌプの最先端民生技術を掻甚し、瀟䌚の安党、安心の確保に貢献しおきた」ずし、「重芁なのは、これらのビゞネスは、デゞタルビゞネスのための重芁な財産ずなるずいうこずである」ずする。

  • これらがデゞタルビゞネスのための重芁な財産になるずいう

東芝は倉わるか コングロマリット批刀に察する今回のビゞョン

たた、島田瀟長兌CEOは、こうも語る。

「東芝の事業は、コングロマリット化し、それぞれが別々の事業のように芋えるずいう指摘がある。だが、デゞタルを掻甚したり、Software Defined Transformationをしたりするこずで、デヌタによっお、それぞれの事業が結び぀き、シナゞヌを発揮できるようになる。それが重芁なポむントである」

そしお、「コングロマリットずいう批刀に察しお、どうやっお東芝が持っおいるビゞネス同士を結び぀けお䟡倀に぀なげるのかを瀺したのが、今回の䞭長期ビゞョンである。その点を、これたでの方針ずは違うこずを匷調したい。䌝統的なビゞネスを匕き継ぎ、着実に䌞ばしながら、さらにその䞊にデヌタビゞネスを乗せお発展させおいくずいうプランである。Software Defined Transformationによっお、事業を分解しお、それを新たな圢で展開しおいけるようになるず、倚くの投資を必芁ずせずに、指数関数的に成長するこずができる。これを䞁寧に行い、䞖の䞭の誰も達成できおいない領域に螏み蟌み、ブレむクスルヌするこずができれば、東芝は、2030幎以降も匷く䌞びおいくだろう」ず自信をみせる。

たた、「このプランは、東芝の䌁業䟡倀を最倧限に発揮する手段である。そしお、デヌタビゞネスで2割以䞊の利益をあげるためには、東芝テックや゚レベヌタ、照明ずいった事業はコアビゞネスになり、そこから収集するデヌタが重芁になる。いたの時代は、誰もがデゞタルをモノにしないず、匷倧な垂堎を掎んだり、指数関数的な成長を遂げるこずは難しい。Software Defined Transformationが達成できたら、それは革呜的なこずだずもいっおいい。持っおいるアセットを最倧限に掻甚しお、デゞタルを掻甚した䌁業䟡倀の最倧化の成功䟋になりたい」ずする。

2022幎2月に瀺した2分割案では、東芝テックや゚レベヌタ、照明は非泚力事業ず䜍眮づけおいたが、東芝が、収益の柱をデヌタサヌビスにする䌚瀟ぞず倉貌する䞊では、これらの事業は、䞀転しお泚力事業に䜍眮づけられるこずになるずいうわけだ。

東芝は、「人ず、地球の、明日のために。」の経営理念のもずで、人々の生掻ず瀟䌚を支える補品やサヌビスを送り出しおきた。それはこれからも倉わらない東芝の䜿呜だずいう。

だが、デゞタル゚コノミヌが発展し、゚コシステムプラットフォヌムが重芖される時代においお、䌚瀟を倉革しおいく必芁があるずいうのが島田瀟長兌CEOの考え方だ。

「DE→DX→QXぞの倉革を通じお、デヌタサヌビスを収益の柱ずする䌁業ぞず倉えおいく。そのためには、内郚硬盎性ず倖郚硬盎性を打砎するこずで、東芝グルヌプが持っおいるポテンシャルを最倧限に発揮するこずが必芁である。SHIBUYA型ステップによっお、ハヌドりェアず゜フトりェアを分離するSoftware Definedを掚進し、それに向けた具䜓的なステップを瀺しおいく。これらの倉革を通じお、デゞタルずデヌタの力を掻甚し、カヌボンニュヌトラルやサヌキュラヌ゚コノミヌの実珟に貢献する䌁業になるこずを確信しおいる」ずする。

今回の䞭長期ビゞョンは、䞊堎を維持するのか、それずも非䞊堎化するのかずいった経営の根幹が䞍透明ななかで打ち出されたものだ。どれだけの実効性があるのかを疑問芖する声もある。

だが、島田瀟長兌CEOは、「それはむしろ逆である」ずし、「東芝はどんなこずができ、どけだけのポテンシャルがあり、どれだけの力を持っおいるのかをわかる圢で瀺し、東芝が向かいたい方向を理解しおもらうのが狙いである。ビゞョンやビゞネスの考え方を明快にし、あるべき姿を瀺した䞊で、東芝ず䞀緒にやりたい、あるいは自分は東芝には向かないずいった遞択肢を持っおもらうこずができる」ずする。そしお、「東芝には、パンドラの箱を開けようずしおいる人たちが増えおいる。スピヌドをあげお取り組むこずが倖から芋えるようにしおいきたい」ずも語る。

東芝の執行郚が瀺した䞭長期ビゞョンは、これたでの東芝の姿ずは異なる事業䜓質ぞの転換を瀺すものでもある。東芝が打ち出した新たな姿は、資本垂堎からどう評䟡されるのだろうか。