インターネットブラウザがタブだらけで混乱する
最近では、インターネットブラウザに「タブ」という機能が付くのが一般的です。「タブ」の利点は言うまでもなく、PCの画面が、いくつものウィンドウでいっぱいになってしまうのを防ぐことです。
もともと、インターネットでいろいろなブログやサイトを横断していると、新しく「ウィンドウ」がどんどん開いてしまって、面倒なことになりやすいと多くの人が思っていました。WordやExcelなどのアプリケーションでは、そこまでこの問題が深刻になる人は多くないのです。これは、インターネットのように、手軽にたくさんのタイプの情報を、並行してみていきたいと思う場合に生じる問題です。最近は特に、ネットで情報を得るだけでなく、情報を出したり、作業をする目的で使うことも増えてきたため、ますます「新しいウィンドウ」を開くのではなく、1つのウィンドウ内にたくさんの「タブ」を持たせるというやり方が、現実的になってきています。
が、この方法にも問題があります。あまりにたくさんのタブを開きすぎて、訳が分からなくなってくるところです。もちろんこの問題はタブがなかった時代からありました。ただ、どのブラウザでもタブが使えるようになってきた頃から、ますますネットを高速化して、多様な目的に使う状況になっているため、結果として多くのタブを常用するようになっているわけです。
Firefoxなどでは、ふつうに使っていると、その日の最初に起動した段階で、すでに大量のタブを一斉に開くような使い方になりやすくなっています。また、デフォルトでもブックマークに、「このフォルダ内のすべてのタブを開く」といった便利機能があって、大量にタブを開いて使っていくことが、基本設計となっているようです。
しかし、タブを常時たくさん開いていると生じがちな大きな問題として、仕事中はもちろん、趣味で使っていても、自分が何をしているのか見失いやすいことがあります。気がつくとたくさんのタブが目に飛び込んできますが、今のページはどうして開いているのか、ちょっと前には何をしようとしていたのか、軽く混乱して思い出せなくなることがあるわけです。
ライフハック:「ツリー型タブ」アドオンを使う(Firefox)
こうした問題を簡単に解決してくれるツールとして、Firefoxでは「ツリー型タブ」というアドオンがあります。
このツールを使えば、タブをメインタブとサブタブという階層関係を持たせることが可能になります。ですから、少なくとも「今見ているページ」をなぜ見ているのかは、すぐに確認できるというわけです。ツリータブの表示位置を上下左右どこにでも表示設定できるので、大量にタブを開いてしまう人にはこれだけでもかなり便利でしょう。
私自身は、ここにあるように、右サイドにタブを表示させています。試みに、東京ミッドタウンのサイトでカフェ・レストランをチェックするという状況で、このツールを活用してみましょう。ご存じの通り、超有名なスポットのサイトは一般に、情報量が満載で、充実しているのですが、必ずしも知りたい情報にたやすくたどり着けるわけではありません。そのため、次々にリンククリックしてサイト内を探っているうちに、訳が分からなくなってきます。これを簡単に整理できるのが、「ツリー型タブ」の大きな特徴です。
たとえば、東京ミッドタウンへのアクセスページをブラウザ上に保持しつつ、レストランとカフェの検索ページ、検索結果をまとめると、以下のような感じになります。
ほとんど説明不要だと思いますが、こういう操作が簡単にできるということは、大変実用的で便利なものです。ツリー式のタブがドラッグアンドドロップで簡単に移動できるのも、とても重宝します。情報を十分に入手したら、もちろんサブツリー全部を一気に閉じてしまうこともできますから、どんどん開いていっても困りません。閉じなくても、たたむだけにすることも可能です。
以上から予想できるように、「ツリー型タブ」のもうひとつの特徴は、豊富なカスタマイズにあります。どの場合には、どのタブを、どう開くか。かなり細かく設定することが可能です。
私自身は、このアドオンを利用するようになってから、タブというものを注意してみるようになりました。以前はとにかく、本当に「チラ見」ばかりで、どこかにタブを開いたと覚えていても、それを探すのが面倒だからまた検索して開き直すという、たいした手間ではないとはいえ、時間的にも精神的にも無駄なことをやっていたのは確かです。
今回の例のような、大型サイトをチェックする際にもこのアドオンは重宝しますが、自分自身のブログをいじる際などにも、役立ちます。ブログをいじるときには、あちこちのページをいったりきたりすることも多いし、そこに階層構造のような概念が挟まっていることも多いからです。