朝日放送は、5月18日にカルッツかわさき(川崎市スポーツ文化総合センター)にて、対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6(スト6)』の招待制対抗戦「ABC Game ライブ(ABCゲーム)#2 STREET FIGHTER6編」を開催しました。12時半開演の昼の部と18時半開演の夜の部の2部構成です。

ABCゲームは、ストリーマーとVTuber、芸能人が入り乱れて対戦するイベント。今年で2回目を数え、昨年は『Dead by Daylight』で対戦を行いました。

今回、出場するメンバーは昼・夜公演ともに同じで、こく兄さん率いるチームこく兄は、赤見かるびさん、伊織もえさん、安田大サーカス・クロちゃん、そしてコーチとしてShuto選手がつきます。たいじさん率いるチームたいじは、もこうさん、橘ひなのさん、アルコ&ピース・酒井さん、そしてコーチとしてどぐら選手がついています。

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    実況は平岩康佑氏、解説はハイタニ氏、応援隊長としてゴー☆ジャスさんが参加しました

昼と夜の公演は基本的に同じプログラムですが、昼公演はShuto選手とどぐら選手のエキシビションマッチが行われ、夜の部ではストリート“DANCE”ファイター世界一決定戦9人トーナメントが行われました。

対戦の試合形式は昼の部がBO5(3勝勝ち抜け)で、夜の部がBO3(2勝勝ち抜け)です。ルールは4対4の変速星取り戦。試合に勝つと1ポイント加算され、先に4ポイント獲得したチームの勝利です。先鋒、次鋒、副将はそのまま、普通の星取り戦ですが、大将戦は先に4ポイント取るまで試合は続きます。

副将戦までの3試合で3連勝(3連敗)か2勝1敗(1勝2敗)のどちらかの形になり、3-0の場合は3ポイント獲得したチームの大将が1勝すれば4ポイントに到達しますが、0ポイントのチームの大将は4連勝しなければなりません。

副将戦までの結果で、大将戦の必要勝ち星数が変わるので、そこまでの戦いも重要ですが、最終的には大将戦に委ねられるルールです。

先鋒戦は芸能人対決でクロちゃん対酒井さん、次鋒戦はストリーマー・VTuberのやりこみ組の対決で赤見かるびさん対もこうさん、副将戦はストリーマー・VTuberの初心者対決で伊織もえさん対橘ひなのさん、大将戦はリーダー対決で、ストリーマーの中でも屈指の腕前を誇るこく兄さんとたいじさんとの対決です。

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    事前アンケートでは圧倒的にチームたいじが勝利すると予想されていました

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    ルールは4v4の変則団体戦。大将戦に負担がかかりますが、逆転も見込めるシステムです

昼の部のスペシャルマッチとして用意されたのが、コーチ対決。Shuto選手とどぐら選手によるエキシビションマッチです。

Shuto選手はこれまで通りマリーザを使いますが、どぐら選手は意外なキャラクターを選択。これまでDeeJayやブランカなどを使っていましたが、今回はEDをチョイスしました。EDは遠距離戦を得意としており、対するマリーザは近距離戦を主戦場としています。いかにマリーザが近づけるかがカギとなるでしょう。

しかし、そこは熟練のマリーザ使いのShuto選手。EDの牽制技や飛び道具をかいくぐり、あっという間に間合いを詰めます。そこからShuto選手が得意の打撃を打ち込み、どぐら選手は最後までマリーザの猛攻を止めることはできず敗退しました。

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    チームこく兄のコーチであるShuto選手とチームたいじ選手のコーチであるどぐら選手によるエキシビションマッチ

ちなみに、勝利者チームには景品がありました。それは応援隊長として参加していたゴー☆ジャスさんが会場に隣接している川崎競馬場で購入した「馬券」です。

10万円分を開催日時に合わせた1-5-8の三連複で購入し、当たれば700万以上の払い戻しがあるものでした。さらに、今回のエキシビションでコーチが勝利したチームが本戦でも勝利すれば、同じ馬券を5万円分上乗せしてもらえます。

つまり、チームこく兄が勝利すれば15万円分、払戻金にして1000万円以上の賞金がゲットできるわけです。当然、当たらなければただの紙くずになってしまうわけですが、「どちらが勝利するか」だけでなく、「馬券の結果」も気になるイベントになりました。

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    ゴー☆ジャスさんが用意した馬券。当たれば700万と300万になります

さて対抗戦ですが、先方戦はクラシックガイルのクロちゃん対モダンザンギエフのアルピー酒井さんの対戦。クラシックを選んでいるだけに高いコンボ性能と対空であっという間に2連勝し、酒井さんを追い詰めます。

ここでコーチからアドバイスをもらった酒井さん。指示通り、ガードからの反撃とインパクトでの攻めを意識すると、3戦目に勝利します。対してクロちゃんが取った行動はなんと“待ちガイル”。しゃがみ中キックで牽制し、飛ばれたらサマーソルトキックで落とす「いにしえのガイル戦法」を繰り広げます。勝つために手段を選ばないあたりが、なんというか、クロちゃんらしい戦い方と言えるでしょう。最後は画面端に追い込み、インパクト4連発で勝利しました。

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    クラシックガイルを使うクロちゃん

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    モダンザンギエフを使うアルコ&ピースの酒井さん

次鋒戦は、モダンマリーザの赤見かるびさん対モダンザンギエフのもこうさんの一戦。イベント直前でMasterクラスまで昇格したもこう選手に対して、ダイヤモンド帯のマリーザがどう対処するのかが見所です。

すると、景気よくゲージを使ってバーンアウトし、超必殺技のSAを暴発させるなど、ミスが目立ったもこうさん。赤見かるびさんが勝利し、チームこく兄が2連勝です。

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    さまざまな『スト6』のイベントや大会に出場している赤見かるびさんともこうさん

副将戦はモダンブランカの伊織もえさん対モダンEDの橘ひなのさんの一戦。こちらは初心者対決ですが、伊織もえさんは数日前から始めたばかりとのことで、若干、橘さんの方が有利な印象です。フルセットフルラウンドまでもつれ込みましたが橘さんが勝利し、チームたいじに初勝利をもたらします。

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    『スト6』をプレイしはじめてまだ2日の伊織もえさん

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    見事勝利した橘ひなのさん

これでポイントは2対1。大将戦で優勝するのに必要な勝利数は、こく兄さんが2、たいじさんが3です。ポイント的にはこく兄さんが優勢ですが、これまでの対決で、ほぼ負けたことがないというたいじさんの発言も気になるところです。

こく兄さんが使用するのはクラシックケンで、たいじさんが使用するのはクラシックJPです。キャラクター的には攻めたいケンと遠くから牽制したいJPの構図。しかし、たいじさんのJPは遠距離は当然のことながら、近距離戦も強く、ケンと互角にわたりあいます。

試合全体のペースはたいじさんが掴み、危なげなく1ポイントをゲット。2戦目はよりアグレッシブになったこく兄さんに1セット取られますが、すぐに対応します。そのまま、残り2ポイントも連取し、チームたいじが逆転で勝利しました。

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    これまでの雪辱を果たしたいこく兄さん

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    ストリーマー屈指の実力を誇るたいじさん

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    たいじさんが逆転勝利を決め、大いに湧くチームたいじ

なお、優勝チームとコーチ対戦の勝者が違っていたので、本来であれば上乗せ分の馬券はなかったのですが、出演者からのクレームによりチームたいじに手渡されることになりました。はたして、その結果はどうだったのでしょうか。All games Battle Championship (ABCゲーム)公式Xアカウントでその様子が公開されました。

芸能人、ストリーマー、VTuberが入り乱れての対抗戦は、見応え十分。ただ、試合数はちょっと少なめで、物販やグリーティングなどがなかったのがやや残念でした。

また、同種のほかのイベントでは、ストリーマーやVTuberなどの出演者が事前にゲームをやりこんでいる様子が配信されることもあるので、そういった練習配信もあるとより応援できた気がします。

若干、ABCゲーム自体の周知ができておらず、それが集客に影響が出たようにも感じました。それでも、継続的にイベントが開かれること自体に意味があると思うので、さらに力を入れた第3回の開催を期待しています。