ストラタシス・ジャパンは、6月20日から22日にかけて東京ビッグサイトにて開催されている「日本ものづくりワールド 2018」内の「第29回 設計・製造ソリューション展(DMS)」にて、発表したばかりのハイパフォーマンス材料に特化したFortus 380シリーズの最新機種「Fortus 380CF」などの紹介を行なっている。

Fortus 380CFは同社のFDM 3Dプリンタの特徴である高精度と高安定性を維持しながら、新たなマテリアルとして「Nylon12 CF(カーボンファイバー入りナイロン12)」に対応した製品。同社ブースでも実際に動作している様子を見ることができる。

  • 「Fortus 380CF」

    Fortus 380シリーズの最新機種となる「Fortus 380CF」/p>

また、同社ブースでは、フルカラー&マルチマテリアル対応3Dプリンタ「Stratasys J750」のデモなども行なわれている。J750は、36万色以上のカラーバリエーションを表現できるほか、硬質から軟質、不透明から透明まで幅広いマルチマテリアル物性の再現が可能な同社のマルチカラー/マルチマテリアル3Dプリンタのハイエンド機種。最大6種類のマテリアルを搭載可能であり、ワークフローのシンプル化といったことも実現できるようになっている。

  • フルカラー&マルチマテリアル対応3Dプリンタ「Stratasys J750」

    フルカラー&マルチマテリアル対応3Dプリンタ「Stratasys J750」

このほか、同社ブースではないが、PTCのブースに、同社のFDM方式3Dプリンタの最新型となる「Fortus 900mc」を用いて豊田自動織機が開発したフォークリフトの塗装マスキング工程の作業効率を向上させる治具の展示が行なわれている。これは、PTCの3D CAD「Creo 5.0」のトポロジー最適化技術を活用して作られた3D CADデータをFortus 900mcで出力して製造されたもの。コスト低減に向けた取り組みの一環として行なわれたもので、はじめにPolyJet方式の3Dプリンタによる試作を実施、その後、Fortus 900mcとABS樹脂による試作と軽量化を経て、最終的にトポロジー最適化を行なうことで中空形状として再設計がなされ、軽量化と耐久性の向上、コスト削減、作業効率の向上を実現したという。この結果、作業時間を従来の60分から10分に短縮することができるようになったほか、治具の作製コストも2/5に削減することができたという。

  • トポロジー最適化と3Dプリンタで開発された治具

    PTCブースにて展示されているトポロジー最適化と「Fortus 900mc」を組み合わせて開発された治具