最近、三洋電機(以下、三洋)のデザインが気になる。以前はベーシックな白物家電を誠実に作る、どちらかといえば、地味めなメーカーというイメージが強かったのだが、近頃はデザインから環境問題に対するポリシーまでスマートな印象を受ける。その立役者が「eneloop」。もしかしたらeneloopという言葉を知っていても、それが三洋のものだとは知らない人も多いかもしれない。近い将来、三洋の歴史は、eneloop前後で分けて語られるようになることだろう。

「eneloop air fresher」。シンプルなデザインは、置かれる空間を選ばないが、やはり水のある場所とは相性がいい気がする。カラーは、マシュマロホワイトとチョコレートブラックの2色

2005年7月、地球と命のために必要な商品を開発するという三洋のブランドビジョン「Think GAIA」が制定された。そのコンセプトのもと生まれたのが、2006年度グッドデザイン金賞を受賞した、"くり返し使う暮らし"を掲げる充電式ニッケル水素電池・eneloop。さらに新たなるデザインの指標「Product Design Identity」を設定し、2007年4月には、組織のデザインワークを横断する「アドバンスト・デザイン・センター(ADC)」が誕生。デザイナー同士の交流や、情報の交換が活発に行われるようになり、次々と新しい発想が生み出されていく……。

シンプルなボタンの配置。裏側にシガーソケットの挿入部がある

そのeneloopのコンセプトを発展させた商品群として誕生したのが、「eneloop universe products」シリーズ。2007年度グッドデザイン大賞を受賞した同シリーズは、着実にラインナップを増やしている。そこで今日は、シリーズの中でも特にこの時期にうれしい製品を紹介したい。

この時期、花粉症に悩まされる人は少なくないのではないだろうか。そんなとき、いつも携帯しておきたいのが、ポータブル空間清浄器「eneloop air fresher」。同社の家庭用空気清浄機にも採用されている「ウイルスウォッシャー」機能により、タンクに補給した水道水を電気分解することで生成される電解水がミストとなって空気中に放出し、空間に浮遊するウイルス、におい、そして花粉などを抑制してくれる。鼻がグズグズしている人なら、今すぐ飛びつきたくなるアイテムなのでは?

本体上部をひねると作動。作動中はブルーに光る仕組みになっている

500mlのペットボトルほどの本体に専用リチウムイオン電池を内蔵し、かばんに入れて持ち運べるし、ベッドサイドやオフィスのデスクなどに置いても、スペースをとらないのがうれしい。音も静かなので、赤ちゃんのすぐそばでも気にせず使用できる。また、本体の背面には、車のシガーソケットへの挿入口が付いているので、ドライブの時にも重宝するだろう。

デザイン、エコ、そして健康。現代に暮らす誰もが本質的に求める3つの要素をコンパクトなボディに搭載した、eneloop air fresher。eneloopを軸に、三洋がこれからどういう展開を見せてくれるのか、とても楽しみだ。

500mlのペットボトルほどの大きさなので、奥行のない場所でもOK。φ74(天面)×φ64(底面)×175(高さ)mm、質量約375g

eneloop universe productsシリーズ

eneloop universe productsとは、三洋電機が開発した繰り返し使える電池「eneloop」のコンセプトを発展させ誕生したシリーズ。USB出力付きソーラーライト「eneloop solar light」、充電式カイロ「eneloop kairo」、電動ハイブリッド自転車「eneloop bike」など、環境に配慮したユニークな製品を世に送り出している

撮影協力:Cura2