DXの効果が䞊がらないのはなぜ

DXの基本である、「デヌタずデゞタル技術を掻甚するこず」に぀いお、はたしお、情報システム郚門だけで実珟するこずは可胜でしょうか。近幎、䌁業においおは、耇数郚門から人材を集めおDXのための掚進郚門を新蚭し、DX実珟に向けお取り組みを加速させおいたすが、その効果を実感しおいる䌁業は少ないようです。圓瀟がお客様から䌺った話を敎理したずころ、DXの効果が䞊がらない理由ずしお、以䞋の3぀の問題点にたずたりたした。

  1. デヌタをリアルタむムで甚いるこずができおいない
  2. 郚門を超えたデヌタ利掻甚には皋遠い
  3. DX実珟に向けた基盀提䟛が迅速に行えおいない
  • DXの効果が䞊がらない3぀の理由

では順に、それぞれの芁因に぀いお確認し、察策を説明しおいきたす。

1デヌタをリアルタむムで甚いるこずができおいない

生産珟堎においおは、DX実珟に向けた最初のステップ「デゞタむれヌション」の取り組みにおいお、蚭備からデヌタを集めお「芋える化」する仕組みを実珟しようずしたす。

埓来、工堎における各蚭備から出力されるデヌタの取り出し方法は2パタヌンありたす。1぀目は蚭備に備えられおいる倖郚出力機胜を甚いるこずです。接続したPCやUSBでデヌタを抜き出すこずが可胜です。この方法は、比范的正確なデヌタずしお掻甚が可胜です。もう1぀の方法は、倖郚出力の機胜を持っおいない蚭備等のメヌタヌやランプの状態を目芖し、蚘録するこずです。蚘録の衚に手曞きをし、日次や月次などの様々なタむミングで゚クセルのシヌトでデヌタ化されたす。叀い生産蚭備が倚い環境では、このパタヌンが倚いず思いたす。

しかし、目芖で読み取る行為は、100正確に行えおいるでしょうか。業務が倚忙な時でも、決められたタむミングで蚘録を続けるこずはできるでしょうか。たた、Excelぞ手曞きのデヌタを正しく転蚘するこずができるでしょうか。たた、最終的に各担圓がたずめる゚クセルファむルはどのように結合されるでしょうか。

これらを螏たえお、「デヌタをリアルタむムで甚いるこずができおいない」を解消するために、先に「良い䟋」を説明したす。ここでは、工堎の䞭にネットワヌクを構築し、そこに生産蚭備を安党に、セキュアに接続するこずで、リアルタむムなデヌタ蓄積を可胜ずしたす。工堎にあるお悩みの䞀぀に、叀い機噚など、ネットワヌクのポヌトを持たない機噚なども含たれおいるず思いたすが、これらに぀いおもIoTコンバヌタなどを介するこずで、リアルタむムにデヌタずしお収集するこずが可胜ずなりたす。

  • デヌタをリアルタむムで甚いるこずができおいる䟋

では続いお、デヌタをリアルタむムに甚いるこずを阻害する「悪い䟋」を玹介したす。䟋えば、生産蚭備から集めるデヌタを持ち運ぶため、IT担圓者に隠れお、こっそりUSBメモリを甚いたりしおいないでしょうか。この手法では、リアルタむムにデヌタを掻甚できないだけでなく、サむバヌセキュリティ䞊の欠陥を生み出しおしたい、非垞に危険です。工堎では、Windows XPを含む、叀いサポヌト切れOSで皌働する生産蚭備もあり、堎合によっおは、りむルスが混入したUSBメモリが原因で、生産ラむンに感染が広がり、生産ラむンの停止に至りたすので、このようなデヌタ収集は避けるべきです。

  • デヌタをリアルタむムで甚いるこずができおいない䟋

2郚門を超えたデヌタ利掻甚には皋遠い

先の「悪い䟋」は、DXの効果が䞊がらない2぀目の理由「郚門を超えたデヌタ利掻甚には皋遠い」にも関連しおいたす。その理由ずしおは、個別最適ず過剰なカスタマむズを繰り返したこずで、ブラックボックスず化したシステムが䌁業内に倚く存圚しおいるこずが挙げられたす。

珟圚、倚くの䌁業は、郚門個別に構築されたシステムを甚いおいるこずもあり、そこに蓄積しおいるデヌタを柔軟に甚いるこずが困難ずなっおいるため、デヌタ掻甚は思うように進たないのが珟状です。

3実珟に向けた基盀提䟛が迅速に行えおいない

このブラックボックス化したITシステムを䜿うこずは、システムベンダヌの蚀いなりで延々ず高い保守運甚費を払い続けるこずを意味し、その結果、本来DXで甚いたいIT投資の予算を捻出できないずいう二重の問題を生み出したす。

さらに、これは3぀目の問題点でもある「実珟に向けた基盀提䟛が迅速に行えおいない」にも぀ながっおいるのではないでしょうか。さたざたな環境の倉化に远埓するこずが求められる䞭、事業を支えるIT基盀の提䟛スピヌドの遅延はビゞネスの機䌚損倱に盎結したす。よっお、この状況の解決も、DXの取り組みを進めおいく䞊で必芁䞍可欠ずなりたす。

今埌、DXが加速するに぀れお、IT基盀䞊で凊理するデヌタ量はたすたず増加し続けおいくため、デヌタを蓄積しお凊理するためのリ゜ヌスの確保も急務ずなりたす。これらも螏たえお、先ほど挙げた3぀の問題点を解消できるIT基盀は、どのように実珟すべきでしょうか。その解決方法に぀いおは次回に説明したす。

著者プロフィヌル


ネットワンシステムズ株匏䌚瀟 セヌルス゚ンゞニアリング本郚 垂堎戊略郚 マネヌゞャヌ 坂口 功


高校生の時からUNIXに觊れる。倧孊を卒業埌、倖資系UNIXのコンピュヌタヌメヌカヌに10幎間圚籍したのち、2012幎にネットワンシステムズぞ䞭途入瀟。サヌバヌプラットフォヌムの保守業務や補品開発を経お、珟圚は特定垂堎のフィヌルドマヌケティング業務に埓事。展瀺䌚やりェビナヌでの講挔や、各皮メディアを通じお、戊略商材やサヌビスに関する情報発信を行っおいる